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第4話 初登校!…になるはずが理事長にご対面

サブタイトルなげぇ!!!!

ジリリリリ―――!!。そのやかましい音を鳴らす目覚ましを俺は壁へ投げ付けた。壊れたな。と思わせるガチャン!という音が俺の意識をきちんと覚醒させた。


「…………あー」

俺がスカイアウン学園に入学してから1週間。ついに初登校の日だ。

1週間の間に教科書を買い揃えたり、寮の人たちと自己紹介したりした。でも、教科書はあのハチャメチャな科学魔術学部に必要なのか怪しいものだ。

俺はむくりと起き上がり目覚ましを無視して着替え始める。

すると、後ろから誰かが動くような音がした。

「おはよう裕真」

後ろを振り向くと予想通りの黒髪黒目の俺と同じぐらいの身長で中性的な顔。

「おはよう鴉」

こいつは深淵しんえんからす。俺のルームメイトで、1−Aの科学魔術学部所属だ。

鴉は制服を着終わった俺を見ると驚いたように俺を見て、

「あれ、写真のカノジョ2人にあいさつのキスしないの?確か夕衣ゆいちゃんと由羅ゆらさんだっけ」

と言った。もう笑い声が混ざってるぞ。驚いた顔も笑い顔になってるぞ。

「そんなことやるかぁ!!それに彼女じゃなくて妹だ!姉さんだ!ったく…」

俺は鴉に背を向けて俺と妹……夕衣と姉さんと俺。3人で写ってる写真を見つめると

「おはよう。夕衣。姉さん」

と朝の挨拶をした。


一応ここで寮の説明をしておこう。スカイアウン学園は男子寮「刹那せつな」と女子寮「ひぐらし」が科学魔術学部とは反対の端の方に向かい合うようにして建っている。外から見ると外国っぽいレンガ調の古めかしい屋敷だが、中はセキュリティ万全の高性能なマンションだ。ちなみにクジ引きで部屋割りが決められるのはご愛嬌で、誰になるか分からないのがまた怖い。学部も年齢も関係ないからヤバい奴に当たったらご愁傷様ってことだな。ルームメイトになりたくない人ランキングでは不良とか科学魔術学部とか変人とかが上位を占めてるらしい。もちろんの如く1番は科学魔術学部らしいと鴉から聞いた。

―――それにしても作者はアニメ・マンガが好きなのか……?ガ●ダム最新作の主人公のコードネームと連続猟奇殺人で有名なひ●らしだぞ?


「裕真、何選ぶ?俺は謎定食。香織さん!俺謎定食でお願いします」

「あっ、おう。俺はB定食でよろしくお願いします」

「分かったわ。裕真君と鴉君はいつも礼儀正しいわねぇ。ホントに科学魔術学部かしら」

「ありがとうございます」

この腰までの茶髪を1括りにしていて白い肌に映える紅い目が特徴的な女の人は井上いのうえ香織かおりさん。スカイアウン学園と言うより科学魔術学部の卒業生で「科学魔術研究室」っていうスカイアウン大学の研究室で働いてるらしい。でも、いつも食堂にいるから嘘かも知れない……。つーかスカイアウン学園に大学があるなんて初めて知った。

「はいっ!謎定食とA定食!」

俺は食パン、バター、サラダに麦茶。鴉は丼。何か茶色っぽい液体がかかっている。ちなみに謎定食とは香織さんが考案した不気味な食べ物が日替わりで出てくる生徒たちに恐れられてるメニューである。食べている生徒は鴉だけだ。絶対に。

「いただきまーす」

「いただきます」

俺と鴉はもくもくと食べる。そして俺が食べ終わって麦茶をのんびり飲んでいると鴉がやっと口を開いた。

「もぐもぐ……こりゃ、キャラメルだね」

「食べながら喋るな。てかキャラメルかよ。マズイか?」

どんな味なんだ?多分…マズイだろうな。常人にとっては。

「結構ウマイよ」

「てめぇの舌はどうなってんだよ!」

やっぱ、こいつ常人じゃねぇ!

俺はテーブルを叩く。グーで。

手がジンジンする。痛ぇ。

「もぐ…ごくん。香織さん、これ何?」

香織さんは鴉の言葉に少し考えて言った。

「とかしたキャラメルにありったけの調味料を入れたのよ。だから「キャラメル+その他丼」かなー」

「そりゃウマイ訳だ」

この2人は舌がおかしいらしい。

俺が食器を片付けようとしたその時、ピンポンパンポン♪と放送がながれてきた。

『神代裕真君、深淵鴉君、如月絢君は至急理事長室へ来てください』

何だろう?若い女の声だったけど……。

『ちなみに10分以内に来ないと殺してバラす』

コワ――!!

「また、理事長ねぇ」

香織さんは困ったかのように苦笑いする。

「あの人、人間嫌いのくせに面白そうな人がいると呼び出すのよ」

「すっごいワガママな人だなぁ」

鴉がのんびり言うと、香織さんは苦笑いしたまま死刑宣告をする。

「はやく言った方がいいわよ?10分以内に行かなかったから学園に通えなくなって、そして今は外国で療養中っていう噂がたった人が私のクラスにいたもの」

「只今行きます!!行くぞ鴉!」

「そこをあの世へ逝くの逝くにすればウケること間違いなし」

「何ありそうなこと言ってんだよ!!」

俺は鴉を引っ張って走る走る。一応校内案内図で理事長室の場所は分かってるから問題なし。

「あと5分!!」


そして、やっと着きました理事長室!スカイアウン学園の中心に位置する塔の最上階の45階……ではなく最下層である地下5階に理事長室はある。

で、意外にどこにでもありそうな質素な、けど真っ黒な扉の前に俺と鴉は立っている。

「ぜぇ、はぁ。ぜぇ、はぁ。神代裕真、深淵鴉。失礼します。はぁ…はぁ…」

くそっ、何でエレベーターがないんだよ!みんな魔術か?魔術を使っているのか?

「おぅ。入れ」

若い女の声が聞こえた。ので、入る。キィ――という音を立て扉が開く。

「ゆーくん!お久〜」

「よぉ!」

凛音と絢がソファに座っていた。奥に立派な机があってそこにある革張りのイスにその人は座っていた。

ん?誰がだって?俺にはこれしか言えないな。すっごい俺様っぽい人。

せめてとして特徴を上げると赤い髪。緑の眼。黒のスーツ。20代前半の長身の女。

その女は皮肉めいた笑みを浮かべ、こう言った。


「よぉ!俺はスカイアウン学園の理事長。神条かみじょう征砕せいさいだ」


何じゃその名前。

「ちなみに通り名は「義を打ち砕く義ジャスティスクラッシャー」だ」

通り名まであるのかよ!つーかスゴッ!!

半分放置していたにもかかわらずお読みくださりありがとうございます!

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