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崩壊家族  作者: 日向七帆
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6.年下の子と遊んではダメ!

恵茉の近所の3歳下の百恵ちゃんという子がよく遊びに来ていた。百恵ちゃんの兄が武と同級生ということもあって、遊びに来やすかったようだ。また、百恵ちゃんは友達の少ない子だったので、遊んでくれる恵茉をとても慕っていた。

しかし、恵理子はそれが気に入らない。


ある晩のこと、すっかり眠っていたところへ、部屋が明るくなったことと恵理子の怒声で目が覚めた。

恵理子が、部屋の明かりを点けて恵茉に暴言を吐き始めたのだ。

寝入っているところを起こされたので、何を言われているのかさっぱりわからないうちに

「年下の子と遊んではダメ!成績が下がる!」

と言い出した。その後も理解のできない罵声を浴びせ続けられた。


「恵茉、アンタ、いい子?悪い子?」


その末にそう叫びながら恵理子は恵茉を殴った。



こういうことは度々あった。ストレスのはけ口にされていたのだ。

恵理子は家族が寝静まった頃を見計らって恵茉の部屋に行き、罵声を浴びせては殴った。そして恵理子がそのように大暴れして部屋を出て行ったあと、ショックで呆然として、明け方まで眠れないのが常だった。


百恵ちゃんはその後も、よく遊びに来たが、そのたびに母に殴られるので、恵茉としてもたまったものじゃない。そこで「あまり遊びに来ないで」と言い渡したところそれはそれで恵理子の気に障った。


「ご近所なのに、カドが立つじゃないの!なんてことしてくれるのよ!」

「遊ぶなって言ったのはお母さんでしょ?他にどうすれば良かったの?百恵ちゃん、いつでも遊びに来ちゃうんだから。」

主張した恵茉の頬に恵理子の平手が飛んできた。

「どうしてそういうことするの!」

そう言い返したが、言い終わらないうちにまた平手が飛んだ。


恵理子にしてみれば、”世界に羽ばたくような”見栄を張れる成績じゃないことが気に入らなかったようだ。恵茉だってそこまで成績が悪いわけじゃない。そして問題児というほどではない。確かにクラスの男子と取っ組み合いなどは時々するが、宿題は忘れたことはないし、忘れ物だって滅多にしない。ただただ、トップの成績を取らないことが気に入らないのだ。


子供を見栄の道具にしか思っていない恵理子に対する不信感はますます募っていった。

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