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第一弾【ゲームスタート】だよ

これは本当の本当に序盤のお話です。

2225年。

いつものように、沈黙した街をゆうは歩いていた。


突然、首筋の管理チップが強く震えた。

警告ではない。もっと生々しく、脈打つような振動。


「……なに?」


足が止まった瞬間、視界の端に“光の線”が走った。

空中に、何もないはずの場所に、細い亀裂のような光。


次の瞬間、それが大きく開いた。


誰かの声が聞こえた。

はっきり意味はわからないのに、呼ばれているのだけは分かった。


チップが激しく明滅し――

結の体は、光の中へ引きずり込まれた。


世界が裏返り、静寂と眩しさが混ざりあう。


そして目を開けると、

見知らぬ円形の部屋で、ローブ姿の男性がこちらを見ていた。


「……召喚なされた皆様、体調の方はいかがでしょうか?」


「え、召喚? 私…達…?」


足元には魔法陣。

そして自分の横には"銀髪の桃色の眼をもつ美少女"と、

"不細工で背が低く肥満体系な茶髪の男性"と

"歴史の教科書に載っていそうな機械人形"がいた。

そして首筋にあったはずのチップは、跡形もなく消えていた。


「あれ…私はいったい…?」

「ふむ…これは異世界に召喚された感じでござるなw」

「異常ヲ検知致シマシタ。探索モード二移行シマス。」

皆が口々に言葉を紡ぐが、ローブ姿の男性に言葉を遮られる。


「静粛に。…どうも。

はじめまして、皆様。わたくしはギマング教団の教祖です。

名前を" ゲハ・ラチカス "と申します。以後、お見知りおきを。」


ラチカスは口早に説明をする。

「あなた達を日本から呼びよせたのはこの私です。

実は今この世界は魔王の手によって滅びの運命を辿りつつあるのです。

あなた達にはどうか、魔王を止めてください。

どうか、この通り…」


深々と頭を下げる教祖。


「…はぁ、どうせこういうのって叶えてあげないと帰れないとかなんでしょ?

…仕方ないわね…」銀髪の美少女がため息をつきながら言う。

「デュフ デュフフフw 仕方ないでござるねw ちょっとだけでござるよ?」

茶髪がニタニタと笑いながら返答する。

「…承諾」という機械音声が流れる。

それに続いて結も首を コクコク と振る。


ラチカスは泣きながら喋る。

「よぉよぉよぉ……

ぞういっでぐだざっでがんじゃがんげぎでござびばず…

※→◇≒…? ΨΩ∴ 、☆∵▽。」

…涙ぐみすぎて途中から何を喋っているのか分からなかった。


「…ずみまぜん…いままで断れ続けていたので…

取り乱してしまいました。」


ラチカスはそこら辺にいた信者的な人のローブの裾を持ち上げ、

涙と鼻水を拭いてから扉の方を指さして喋る。

「扉から出て突き当りを右に進むと出入り扉があります。

出てすぐ近くにあなた達を案内してくれる私の友人を手配しておきました。

その人に色々と聞いてください。わたくしはこれにて…」


言い終わるとラチカスは信者の裾を下ろしながら一緒に呪文を唱えた。

すると2人はキラキラしてから霧のようにいなくなってしまった。


「行ってしまったでござるな…拙者たちにもその呪文を教えてもらいたかったでござる…」

茶髪が先導しながら喋る。

「我々、多分帰るまで一緒に行動すると思うでござるから、

自己紹介を歩きながらしないでござるか?w」


みんなが同意すると茶髪が先に喋る。

「では、言い出しっぺの拙者から…。

拙者の名前は”御子毛みこけ 位田隙いだすき”でござる。

気軽に"いだ"と呼んで下され。

好きなものは、2次元全般でござるw

あ、ちなみに一番好きなのは小説の【S.ミサイルB】でござるw

あれは歴史に名が残るような傑作の短編小説でありますなw

やはり主人公の孤独感が…」


いだの話を遮り、銀髪が喋りだす。

「はぁ…あんたの話は長い!もっと手短でいいじゃん!

まったくもう…はぁ。

私の名前は"ニ途一 シイアテル(にずいち しいあてる)"

アテルって呼んで。

好きなものはアニメとゲーム、以上。

次、そこのあんた」と結を指さして言う。


「わ、わたし…?

え、えっと私の名前は"百合谷…結(ゆりたに ゆう)"...です

"ゆう"って呼んでください。

好きなものは えっと…........漫画です。」


結が言い終わると機械人形が喋りだす。

「識別登録完了。

御子毛 位田隙様、ニ途一 シイアテル様、百合谷 結様、ハジメマシテ。

ボクハ【世界害止革命軍】所属ノ ココロ(COKORO)デゴザイマス。

型番ハHTK-01、

製造番号ハSL-HTK-01-0001デゴザイマス。

ゴアンシンヲ。善良ナ市民ハ傷ツケナイヨウニ設計サレテイマス。

コレカラヨロシクオ願イイタシマス。」


ココロが喋り終わると、いだが立ち止まり喋る。

「…ちょうど辿り着いたようですな。

よいしょー」


いだがドアを開けると、ここが異世界だと実感させるような緑色の植物、

ゴミが落ちていない大地、排気ガスが一切ない蒼い空が見える。

そして少し遠くで炭酸飲料水を飲んでいる人物がいる。


「あれがもしや、ラチカス殿が言っていた友人ではござりませぬか?

おーい、そちらの方~!」いだに続いて皆も駆け寄っていく。


ボトルのキャップを締めながらみんなの方を見て友人は喋る。

「お、来たか… いだすき、シイアテル、ゆう、それに…COKORO。

あんたらの名前とかはゲハに聞いてる。

どうやら二つ返事でOKを出してくれたんだってな、

その…なんだ、ありがと…な?」


「グフフw、それほどでもないでござるよww」

「…そうよ。…ところでもし断ってたら?」

アテルが怪訝そうに質問する。

「ん?ああ、死ぬな。」


アテルが鼻根を押さえながら言う。

「やっぱりそういうトラップがあったのね、承諾しておいて正解だった。」


友人はムッとした顔でそれに答える。

「いんや、違う。ここらの国とか周辺国一帯はオレとあいつが結界張ってるから安全だけど、

あいつが自害したら結界が破れやすくなって侵略されて終わりだ。」


「え、死ぬってそっち!?

何でそっちが死ぬの!?」


「うーん、まぁ…簡単に言えば【呪い】の類かなぁ…?

…詳しくはオレもしらないんだ、すまんな。」


2人が会話してるところにココロが割って入る。

「会話中失礼シマス。識別登録ノ為、オ名前ヲオ伺イシテモヨロシイデショウカ?」


「ん、ああ、言ってなかったっけか。

オレの名前は…"うみあつ"だ。どうだ?登録できたか?

あと、街中とかで登録しまくるんじゃねぇぞ?変な目で見られるからな。」


「…識別登録完了。ゴ協力感謝致シマス。

…依頼ヲ承諾致シマシタ。」


「あ、ところであんたら、他にオレに何か聞きたいことがあったんだろ?

とりあえず…言ってみな。答えられる範囲で答えてやるよ。」

tips『ギマング』

日本で言うところの「地球」の代名詞みたいなもの。

違う点があるとすれば…魔法がある事と、

文明がそこまで進んでいないこと。

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