休戦
王国軍vs天使
大勢は決した。殲滅戦に移行する兵士達。逃げ惑い戦意を喪失した天使達を殺害していく。
「倒れてる天使の頭も潰せ!死体に潜む者も見逃すな!」
「はっ!」
「情けをかけるな!見逃せば必ず復讐に来るぞ!」
助けを乞う天使に剣を振り下ろす。
「助け‥あがっ」
「はぁはぁ‥後何人殺せばいい?」
兵士の手が震えていた。
(考えるな!考えるな!)
そこに広がる光景は唯の殺戮。一方的な大虐殺だった。
王国軍 本陣
本陣はごった返していた。報告や確認そして指示、処理しきれない程の情報量。
「ステラ様!ご帰還てす!」
テント内にステラが入る。隣にヘクトールを従えて。
「ケルベロス、全体の状況は?」
「もうすぐ掃討が終わるよ、取り敢えず一区切りついたね」
「此方の被害は?」
ケルベロスは報告書を手渡す。
「魔族の被害は死者行方不明含めて約250名、騎士団は約420名、王国軍は約1700名‥最悪は免れたわね」
「当初の6000に比べたら半数以下、良くやったと思うよ」
「頭が痛いわね‥1割強の損害、回復には暫く掛かるわ」
「最初から我らの王が動けばこんなことには‥」
アザゼルが空気を読まない発言をすると、ケルベロスが叱りつける。
「アザゼル!この国の王はステラ母様たぞ!オレを怒らせるな!」
「もっ申し訳ありません!」
兵士が報告に入って来た。
「救護部隊と駐留部隊が到着しました!」
「おお、やっと着いたか!ケルベロス様これで此処も落ち着きますな、直ちに交代を始めろ!」
「メンタルケアを優先しなさい、錯乱する者もそろそろ現れます、それと眠れない者に催眠魔法の用意を」
「はっ!」
ステラは軍が混乱するのを抑えるのに汎ゆる手を尽くす。
「いやはや人間は脆いですな~」
「おい‥」
「おっと失礼‥」
治療用テント
ルークは少しでも多くの人を助けようと怪我人達を癒やしていた。
「回復した者は外に!程度は問いません!なるべく早く連れて来なさい」
ファリスが指揮を取り効率よく回していく。
「魔王様!ありがとうございます!」
回復した者達が感謝を述べテントを後にする。
「ファリス!休み無く連れて来い」
「はっ!」
本来なら広範囲に回復魔法をばら撒きたい所だったが、支援部隊を含めると2万を超える流石に魔力が持たない。
軍の撤収開始まで寝ずの対応を見た兵士達はルークを認め始めていた。
「おい聞いたか?魔王様まだ治療してくれてるってよ」
「何日目だ?全く寝てないだろ?」
「本当に俺達に寄り添ってくれてるんだな‥」
その後2週間をかけ王都に帰還する事になる。
2週間後 聖地 地下施設
ヤルダバオトがアルファと一緒にシャワー室から出てくる。
「グハハハ!見れば見る程美しい!良い身体だ俺の物だ!」
「黙れ‥」
アルファは女神のコアを奪われ、今は量産型のコアに魂を移されている。力は全て奪われ何も抵抗出来ずヤルダバオトのお気に入りとして生かされていた。
「ほら、いつも通りにやれ」
「わかってる‥」
アルファに体を丁寧に拭かせる、優越感に浸りながら女を見下す。ヤルダバオトは更にエゴを強化されていた。
「いい眺めだ‥堪らねえな」
「いい気になるなよ‥」
「何だ?今日はやけに楯突くな‥またわからせる必要があるか?」
「いっ嫌‥」
アルファを抱き寄せ威圧する。
「お前の気の強さは許そう、だが俺に反抗するな良いな?」
「はい‥」
「おいおい、急にしおらしくなるじゃないか!怖かったか?スマンスマン」
まるでDV夫の様な振る舞い。
「ほら、来い可愛がってやる」
アルファは悔しさを噛み締めながら睨みつける。
「グハハハ!その顔最高だ!」
翌日 ヤルダバオトの部屋
「おお!良く似合ってるぞ!」
アルファは悪趣味な露出の服を着ていた。
「こんなものが‥」
「それがお前の服だ、他も用意した」
ハンガーに掛けられた際どい衣装が並ぶ。
「破廉恥な‥」
(これからずっとこの辱めを‥)
「お前は俺のコレクション第一号だ、何時も俺好みの格好を義務付ける‥いいな?」
その問いにノーは選択肢に無い。エゴの塊、徹底的な支配欲。
ピピッ! その時マザーからの呼び出しが掛かる。
「何だ?良い時に‥邪魔をするな」
「ヤルダバオト、侵入者です迎え打ちなさい」
「警備にやらせろ」
「侵入者はナンバーズのプサイです、量産型では対応出来ません」
「プサイ!?プサイが私を助けに!」
アルファの顔に希望が宿る。それを見たヤルダバオトはニヤニヤと笑っていた。
「お前の男だな?それは挨拶に行かないとな!」
アルファを抱え立ち上がる。
「おい!そいつを修練場に誘導しろ!この女の反応を出せば直ぐに食いつく」
「わかりました誘導開始します、コレはプサイのデータです、相手は覚醒者油断しないように」
「誰に向かって言っている?」
地下修練場
アルファの横でヤルダバオトは待ち受ける。
「プサイか能力は軟体‥ん?これだけか?つまらんな」
「舐めるな!プサイの力は本物だ!」
「お〜お〜急に息巻くじゃねえか」
ピピッ! 通信が入る。
「釣れました、もうすぐそちらに戦闘の準備を」
全身を極限まで細く伸ばし汎ゆる所に入り込める能力。地下施設のガードも役に立たない。
プサイはアルファの信号を感知し修練場に迫る。それが罠と分かっていても。
「来たな‥」
ヤルダバオトの目の前でニュルニュルと糸状のプサイが現れ、体を形成していく。
「アルファ!アルファァァァァ!!!」
「プサイ!助けて!」
「グハハハ!感動の再開ってやつだな、ありきたりだが‥そこを動くな!」
アルファを抱き寄せニヤニヤと笑う。
「アルファから離れろ!!」
「アルファ〜懐かしいか?昔の男は?」
「黙れ黙れ黙れ!」
プサイはその言葉で察した。
「アルファに何した!!」
「この格好を見てわかるだろ?男なら‥グハハハ!」
マザーは観察しながらヤルダバオトの出来を評価する。
(エゴの強化は成功、分かりやすい思考、行動、全て予測範囲内、反抗的な態度以外は良好、性欲が満たされれば比較的大人しい、扱いやすい駒の完成は近い)
「プサイ〜アルファは最高だな!俺のコレクション第一号だ喜べ!」
「プサイ違うの!こんな奴の言う事聞かないで!」
「アルファを信じる!」
ヤルダバオトは下卑た笑いを浮かべる。
「こいつの鳴き声可愛いんだよな〜知ってるだろ?」
「殺す殺す殺す!お前殺す!」
アルファを後ろから抱き締め胸を揉み首筋を舐め小声で話し掛ける。
「昔の男はもう忘れろ」
アルファを後ろに置きプサイに襲いかかる。
「少しは愉しませろよ旧式!!」
「死ねえぇ!!」
それは戦いと呼べる物では無かった。プサイがヤルダバオトを絡め取り拘束すると、それを全力で引き剥がすその繰り返し。
「何だコレは!?キリがねえ!」
「締め殺す!」
「グオオオオ!!」
膠着状態が続く。引き剥がすだけでは埒が明かない。
(精神的に揺さぶる‥動揺した所を仕留めてやるぞ)
「プサイ〜コイツは俺からのプレゼントだ!」
プサイに今迄アルファを抱いた数々の映像を送る。悪趣味な最低極まりない、戦士とはかけ離れた外道。
「コロス!コロス!ゴロス!ゴロズ!ジネ!ジネエエエエ!!」
最早言葉ではなく咆哮。プサイの怒りは頂点に達しコアが臨界点に達する。
「何だ!?グアアアァァァ!!体が潰れる!」
一切の魔力を行使しない物理攻撃、ヤルダバオトへの特攻を持つ数少ない存在。
「巫山戯るな‥俺が負けるかあぁぁぁぁ!」
ヤルダバオトは全身を強張らせ必至の抵抗を試みる。
「ヅブレロ!ジネエエエエ!!!」
グシャ!! 音を立ててヤルダバオトの左足が押し潰された。
片足を無くしその場に崩れ落ちる。
「プサイ頑張って!!あと少し!!」
「何で急に強くなりやがった!基本スペックは圧倒的に俺が上だろオオオオオ!!」
(マズイマズイマズイマズイ!このままだと殺られる!)
空いた左足の部分が移動し更に締め付けが強くなる。
ミシミシミシ‥ ヤルダバオトの体が悲鳴を上げる。後ひと押しで決着が着くその時。
「あっ‥」
ビシッ! プサイのコアに限界が訪れた。ルークからの攻撃に約2週間の移動、無補給でメンテナンスも修復も無し‥そして限界を超えた今、活動限界を迎える。
(アルファごめん‥)
プサイの体は崩れ落ち水溜りの様にヤルダバオトの足元に溜まっていた。
「はぁはぁはぁ‥」
「嘘‥プサイ!プサイ!!」
ダーーン!! ヤルダバオトは地面を殴りつける。あと少し遅ければ死んでいた‥完敗だった事を痛感する。
「チクショウ‥チクショウオォォォォ!!!俺は!俺は最強なんだ!あの力は一体何だ‥奴は何故突然強くなった?アルファを助ける為?切っ掛けはなんだ?俺に足りないのは何だ!」
ヤルダバオトは敗北から戦士としての成長を見せ始める。しかしマザーはその芽を摘み取る。
「戦闘終了を確認、精神的揺さぶり見事でした、プサイは我を忘れ暴走自滅しました、作戦通りですね」
「自滅‥自滅したのか?ハッハハ‥そうだ!その通りだ!俺の作戦通りだ!!ざまあみろ!」
「そうです最後に立っている者が勝者なのです」
戦士としての覚悟や矜持は生まれなかった。そこにはエゴの塊が醜く鎮座する。
「おい!代わりの足を持って来い!」
量産型が簡易的な足を持ってきた。
「ふぅ‥手間掛けさせやがって」
ヤルダバオトは立ち上がりアルファの側に寄る。
「プサイ‥どうして‥」
「残念だったな!もう誰も助けに来ないぞ?」
「はっハハ‥もう助けは来ない‥ずっとこのまま‥」
これからの事を想像し震える‥ずっと此処で飼われる日々。
最後のひと押しで心を折る。
「弱さは罪だ!弱き者は誰も救えないプサイの様にな?」
「そうよ‥私が勝てなかった相手にプサイが勝てる訳が‥弱いくせに期待させて‥裏切って」
「アルファ、お前は俺が守ってやる安心しろ」
折れた心に付け込む。アルファは混乱し恐怖から正常な判断が出来ない。心の拠り所を探す。
「アナタなんかに‥でもアナタしか‥ワタシは‥」
「俺だけを信じろ‥もう俺しか居ない死にたくはないだろ?」
「死にたくない‥もう死にたくないの!」
不死だったアルファにとって死を身近に感じる今は不安で仕方がなかった。ミカエル戦で1度死を疑似体験した事が更に拍車をかける。
一方マザーはヤルダバオトの強化プランを構築していく。スペックは圧倒的でも不測の事態に対応出来ていない、圧倒的に経験が足りない。
(経験不足から対応が後手に回る、実戦形式の組手が必要‥私の身体がロールアウト次第開始)
同日 スローン王国
ルークは城に戻って来ていた。その顔には疲れが見える。
「漸く一息つけるな‥あぁ〜疲れた‥」
そこにカイが駆け付ける。
「ルーク様、緊急の話しがあります」
「何かあったのか?」
カイは小声で話す。
「ここでは‥場所を変えましょう」
すると、ライラも駆け寄ってきた。
「ルーク、おかえりなさい!話があるから部屋まで来て!」
「ただいま、ライラ後でもいいか?緊急の話があるらしい」
「こっちも緊急なの!」
「わかったわかった!ライラの部屋で2人の話を聞くそれで良いな?」
3人はライラの部屋に到着すると。ルークが違和感を覚える。
「ん?何で感知妨害や魔力遮断を張ってるんだ?」
「説明するから入って」
中に入ると普段のライラの部屋だ。何も変わった所はない。
「出て来て良いわよ」
その言葉でルークの目の前にフローラが現れた。
「ルーク来ちゃった‥えへへ」
「は??何でここに居るんだ?」
カイはフローラの姿を見て壁際まで退いていた。
「久しぶりねカイ、そんなに警戒しなくても大丈夫よ」
「お久しぶりです‥あっそう言う事ですか‥ルーク様、私の話しですがナンバーズから接触がありました、取引がしたいと」
「何だ?何が起きている?待ってくれ頭が混乱してきた」
ルークはライラとフローラから聖地の話と2週間匿っていた事。カイからはナンバーズとの話を聞き整理する。
「聖地で何かが起きフローラは脱出、ナンバーズは帰還出来ず行く宛もない‥という事だな?」
「ナンバーズは権限を全て失い各地の隠し施設も使えず路頭に迷っています」
「俺は戦場でそいつ等に殺されかけたんだぞ?」
フローラがナンバーズ達を擁護する。
「あの子達は私やマザーからある程度のオーダーを受けないと行動を起こせないの、暴走抑止の為の優先事項としてね、私はルークへの攻撃を禁止してたけど、マザーのオーダーで攻撃してきたんだと思う」
「今は敵対していないと‥都合が良すぎるな、散々攻撃しておいて」
「私達は心があっても基本的に機械ですから」
「カイ、俺はお前を機械だなんて思っていない」
カイは嬉しそうに微笑む。
「ありがとう‥大好き‥」
「ルーク?お仕置きしてほしいの?」
「その子嫉妬の力で自分のオーダー書き換えた腹黒よ?」
「ハハ‥そっそれより場所を変えよう!」
取り敢えずフローラを研究所に匿う事をする。あそこなら部外者は入れないしナンバーズも受け入れられる。
「フローラは神隠しを使って俺達に着いてきてくれ、カイはナンバーズを呼んでくれ話がしたい」
「わかりました、武装解除を確認次第、拘束し連行します」
「私は邪魔だよね‥」
ルークはライラを抱きしめる。
「話が終わったら直ぐに戻る、今日はライラの側でゆっくり休みたい」
「ホント!?じゃあ待ってるね!」
地下研究所
ルーク達はマモンと合流したが、見慣れない女性がいた。
「マモン、その人は新しい職員か?」
「どこをどう見たら職員に見える?」
ガブリエルがギャルの様な服装で待っていた。
「お前の趣味かと‥」
「ルークおかえり!待ってたわよ」
「その声‥ガブリエル?なんだその姿は?」
「イケてるでしょ!悪魔に生まれ変わったらこんなになっちゃった!」
ルークは困惑していた。落ち着いた女性が一転ギャルに変貌していた。
「抑圧されていたモノが弾けたんじゃろ」
「そっそうか‥女って怖いな」
「ルーク〜聞いたよ〜母乳が好きだって?」
赤面するルーク。咄嗟にカイを見る。
「言ってません!」
「カイに授乳機能が付いてる事がわかっての‥そこからじゃ」
「ルーク〜今の私は本物が出るから、今度飲ませてあげるねアハハ」
一部始終を聞いていたフローラが張り合ってくる。
「ルーク私も女神の力で出すことが出来ます、今度吸って下さいね」
「お前達落ち着け!変なとこで張り合うな!」
ピッ! 通信が入る。
「ナンバーズ達の拘束が終わりました、武器は不所持、抵抗もなし地下2回の会議室に通します、お集まり下さい」
「さて、行くかのう」
ルーク達は会議室に向かう。
地下会議室
ルーク達とナンバーズが対峙する。
「よく来たな座ってくれ、腹の探り合いをしても時間の無駄だ、そちらの要件は?」
ファイが代表者として話を始める。
「始めまして魔王、私はファイこちらの要件は私達のメンテナンスと聖地の調査協力よ、一刻も早くフローラ様を救いたいの」
「あ〜その事なんだが‥フローラ出て来ていいぞ」
「「えっ?」」
神隠しを解き会議室にフローラが現れる。
「フローラ様!ご無事で!!」
「どうして此処に?」
「聖地で何が!?」
フローラは聖地での事を話す。タウによって逃された事、転送陣の事は隠し神隠しで逃れた事にした。
「貴方達は此処を目指すと踏んでいました、戦闘後のメンテナンスは必須です、それに聖地奪還する足掛かりが必要」
「流石はフローラ様!」
(あ〜面倒臭い‥折角羽目を外せると思ったのに、また女神ごっこか〜)
「魔王との交渉も済ませてあります、その拘束はあくまでパフォーマンス、無駄に警戒されても厄介です」
「「おお!」」
ルークは苦笑いをしている。
(キャラ変わりすぎだろ‥)
「魔王!約束通りこの子達の自由を保証しなさい」
「ああ、敵対しないなら好きにしろ、ここの設備も使っていい」
ルークはドクに目を向ける。
「そんなに睨むな‥まだやる気か?」
「決着はついていない!貴様を殺すまで拙者は!」
「魔王への直接的、間接的問わず一切の攻撃を禁じます」
フローラがオーダーを出す。
「ぐっ‥」
「はぁ‥お前に懸けている指名手配と懸賞金を取り消す、それでどうだ?」
これでドクは国に帰れる、晴れて自由の身だ。
「拙者の事より仲間達の!セブンスドワーフの名誉回復を!」
「わかったそれも手配しよう」
敗戦の責任を押し付けられた仲間達の名誉回復が約束され、ドクの怒りが静まっていく。自分の恨みと言っていたが仇討ちの側面が強かったからだ。
「そろそろ良いかのう?ワシはマモン、ここの研究所の責任者じゃ‥設備を貸す代わりにお前達のデータが欲しい、ギブアンドテイクじゃ」
ファイが答える。
「あくまで対等どちらが上とか無い、それなら受け入れます」
「それで結構、ホッホッホ!選り取り見取りで楽しくなりそうじゃわい!」
「フローラ様!オレ達に命令を!目的が無くてフワフワしてるんだ、気持ちがわりぃ‥」
ガンマがしびれを切らしてフローラにオーダーをせがむ。
「オーダーは魔王側と話し合い決めます、少しお待ちなさい」
「そんな!何で!?」
ベータがガンマを落ち着かせる。
「オーダーに穴があったらお前暴れるだろ?ここにはアノ聖剣持ちも居る、危なっかしくて迂闊なオーダーが出せないんだよ」
「ちっ‥決着を着けたかったぜ」
話し合いはトントン拍子に進み休戦協定が結ばれた。
解散が告げられるとルークの元にエータとゼータの2人が迫る。
「貴方が魔王ですわね!なんて美味しそうな魔力ですこと!」
「ね〜私に少し食べさせて〜」
「2人共捕食タイプか?」
2人は頷く。
「お前達に魔力を食わせていいものか‥あげたいのは山々なんだが」
横で聞いていたファイが助けを出す。
「もうマザーとのリンクは切れてます、データが流出する心配はありませんよ?」
「そうか‥なら今度魔力を分けてやる」
「おホホホ!楽しみですわ!」
「やったあ〜」
(やっと終わった‥疲れた‥もう限界だ)
長い1日が漸く終わろうとしていた、ルークはライラの元で眠りにつく。1番安心できるゆりかごの様な居心地の良さ‥愛するライラの隣で。




