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あと一歩


      開戦後 スローン城 地下研究所


 マモンは自室で子供の鳴き声で目を覚ました。


(んん‥カーミラが鳴いとるのう)


 ゆっくりと目を開けると‥


「あっ起こしちゃったな~マーちゃんおはよ〜」


 エリザが娘のカーミラに授乳していた。


「おはよう、いやはや美しい‥」


「いきなり何だよ恥ずかしいだろ!」


「ホッホッホ、家族はワシの生き甲斐じゃからな」


 マモンは起き上がりエリザのお尻を擦る。


「ん〜いいお尻じゃ」


「マーちゃんホントお尻好きだな?」


「堪らんのう、ホッホッホ」


 ピピッピピッ! 部屋のアラームが鳴る。


「おや、もうそんな時間か‥」


「今日はガブリエルの悪魔化だっけ?それと天使との決戦か‥勝てるよな?」


「心配無い、戦力は圧倒的にまさっておる‥天使にも効く新型弾も間に合ったしの」


 マモンは着替えながら軽くパンを口にする。


「さて、カーミラ良い子にしておくんじゃぞ」


 赤ん坊をあやしてエリザとキスをする。


「マーちゃんお昼はどうする?1度帰ってくるのか?」


「今日は研究所に籠もる予定じゃ、ガブリエルの経過観察も必要じゃからな」


「わかった、ならドレイクの所に顔出すよ」


「それは良い、暫く顔を見てないからの〜会ったら孫の顔を見せに来いと伝えて置くんじゃぞ、では行ってくる」


「いってらっしゃい〜」



        研究所 実験室


 カタカタカタ‥ カイがデータを打ち込み作業をしていた。


 実験室の中のカプセルにガブリエルが入っている。隣にはサタナエルも小さなカプセルに寝かしつけられていた。


 プシュー 扉が開きマモンが部屋に入ってきた。


「おはようカイ、2人の様子はどうじゃ?」


「おはようございます、2人共安定しています‥これなら問題無いかと」


「よし!さっさと始めるかのう、元セラフの悪魔化とんでもない化け物が生まれそうじゃな、ホッホッホ」


 他の堕天使達の悪魔化は実験により成功。ガブリエル親子を残すのみとなっていた。


「それでは開始します、悪魔の因子を注入開始‥同時に魔力を流し残された理力を汚染します」


 作業は順調に進んて行く。


「おお、姿が変わって行くぞ」


 ガブリエルの髪は金色に染まり、肌も浅黒く日焼けしたような色に変わる。


「これは‥凄い数値です、それに属性は死‥」


「命を告げる天使が悪魔化した結果、死を告げる悪魔の誕生‥まあ予想通りじゃな、サタナエルの方はどうじゃ?」


「えっ!コレは‥こんなことが???」


 カイはデータをマモンに見せる。


「んんん??何じゃコレは??夜魔じゃと‥魔王とセラフの子が夜魔‥あり得ん!」


「どういう事でしょうか?ルーク様の子ではない?」


 マモンはサタナエルの詳細を調べ始めた。能力だけでは無く魂まで細部に渡り調べ尽くす。


「見つけたコレじゃ!!魂に何かが混じっておる!原因はコレか!」


「詳しく分析してみます」


 カイは該当するデータを探すと‥ある悪夢がヒットした。


「えっ?サタンの魂?いつの間に‥」


「なんと‥往生際の悪い奴じゃ!そうか残滓となって漂っていたか、それがサタナエルに‥」


「どうしますか?サタンを消そうにも既に大半が汚染されていますが」


「夜魔なら大した脅威にはならん、魔王の格も無い放っておけ‥もう何も出来んよ」


 暫くするとカプセル内のガブリエルに興奮剤が射たれ目を覚ます。ゆっくりとカプセルが開く。


「どうじゃ生まれ変わった気分は?」


「んん〜?何だろ?変な感じ‥アハハ!とっても気分がいいわ!」


「これは性格まで変わっておるのう‥抑圧されていた反動か?」


 ガブリエルは鏡に映る自分を見る。肌は小麦色、髪と瞳は金色。以前の面影は全くなく少し幼くなった。


「へえ〜中々イケてるわね‥どうよマモン?」


「ふぁっ?どうとは??」


「えぇ〜この身体に唆られないの?ほら貴方お尻好きでしょ?」


 ガブリエルはお尻をフリフリしている。


「ワシはエリー、一筋じゃ!それに何故それを知っておる!」


「だって貴方いつもチラチラ見てるじゃない」


「うっ‥気づいておったか」


「女は見られる事に敏感よ?おじいちゃん」


「お主悪魔に成って少し若返ったか?なんと言うべきか‥軽いと言うか‥う〜む?」


 カイがガブリエルのデータをマモンに渡す。


「マモン様コレを、ガブリエルは少しリリス様に似ていますね、確かギャルと分類される‥」


「そうじゃそれじゃ!何か既視感が有ると思えば、お嬢と被っておる」


 ガブリエルは鏡を見ながらポーズを取る。


「確かに!アハハ!良いわ~良い!開放された感じがして素敵だわ」


「これで名実共に我らの仲間入りじゃ、ようこそ歓迎するぞ」


「はいはい今更いいわよ、それより早くルークに会いたいわ」


「今は天使との決戦中じゃ、大人しくしておれ」


 2人の元にカイがサタナエルを抱き連れてきた。


「ガブリエル、この子の事だけど‥」


 ガブリエルはサタナエルを受け取る。


「何‥よっわ‥コレ本当に私の子なの?」


 サタナエルの潜在魔力を探ったガブリエルは酷く落胆していた。


「言い難いがその子は夜魔じゃ、残念ながら才能は無い」


「はっ?夜魔ってマジ?大ハズレじゃない」


 ガブリエルは息子をカイに渡すと、とんでもない事を言い出した。


「その子は処分していいわよ」


「正気か?我が子を捨てるのか!?」


「だって〜汚点でしょ?子供が夜魔なんて、要らないわよそんな子」


 マモンは家族を大事にする、「要らない」その言葉に沸々と怒りが湧く。


(こ奴は子育てをする気はない‥サタンの魂が宿っているとはいえ、余りにも不憫じゃ)


「何も殺す事はない‥ワシが預かろう」


「貴方も物好きね〜いいわ好きにしなさい、それじゃ部屋に戻るわね」


「待って下さい!まだ経過観察の最中です、今日1日は居てもらいます」


「えぇ〜」


「お主も研究者なら分かるじゃろ?不測の事態が起きれば、ここ以外では対応出来んぞ?」


「それはそうだけど‥あ〜面倒くさ」


 ガブリエルは実験室から出ると椅子に座り寛ぎ始めた。


 するとサタナエルが漸く目を覚ました。


「んん‥あ〜あぁ~」

(ここは‥オ‥レは‥何だ?意識が‥薄れ‥る‥)


 悪魔として生まれ変わった事で深く結び付き一体化が進んで行く。年相応の思考しか出来なくなっていた。


(お腹空いた‥)

「あぁぁ〜!」


「この声は‥どうやらお腹が空いた様じゃな、ガブリエルよ授乳の準備じゃ」


「嫌よ?貴方にあげたんだから、貴方がやりなさいよ」


「本気で怒るぞ?」


 2人は睨み合う。それを見ていたカイが仕方なく用意を始めた。


「ここで争わないで下さい!それなら私の緊急用の授乳機能を使います」


「へえ〜そんなのあるんだ?」


「ワシも初耳じゃ、一体いつの間にそんな機能を‥」


 カイは少し顔を赤らめる。


「えっ‥もしかして‥ルークとそんな事してたの??」


「しっ知りません!」


「早く言ってよ!今の私なら一杯出るのに、帰ってきたらたっぷり飲ませてあげよ!アハハ」


 カイは上着を脱ぎ授乳の用意を済ませサタナエルに与える。


「はい、お待たせしましたどうぞ」

「んぱっ‥チュッチュッチュッ」


 勢い良く吸って空腹を満たしていく。


(ルークよワシは分かるぞ、アレは落ち着くんじゃ)


 何故か1人で頷いているマモンだった。



         ドクとカーラ


 捕らえられたカーラは逃げられない様、新たに足を固定されルークを誘き出す餌にされる。


「ドク、データを送るね」


 カッパから罠の配置が脳内に送られて来た。


「承知した、ではプサイに魔王を攫わせる‥カッパは安全な場所に隠れておれ」


「わっわかったよ‥そっそれじゃあ隠れるね」


(こんな時にも盗撮か‥なんとも分かり易い事よ)


 カッパがどもる時は盗撮の最中だ、彼は時と場合も考えず趣味に走る傾向にある。今も束縛されたカーラを撮影している。


(囚われた美女竜人、邪魔な鎧は剥がされ肌も顕に!くくくく‥イイ!なんて唆るシチュエーション何だ!しかも巨女!妄想が捗る‥ハァハァ‥もっと撮りたいのに)


 カッパは名残惜しそうにその場を離れた。


(プサイ!ドクだ今送った場所に魔王を連れて来れるか?其処で待つ!)


 遠く離れたプサイに通信が届く。


(了解!1分後魔王送る)



      天使に突撃したステラと親衛隊


 聖剣の加護とルークの強化で次々と天使を薙ぎ倒していく。


「このまま押し切ります!戦線が崩れれば相手は総崩れを起こします、各自奮闘せよ!」


「おおおおおお!!」


 一歩引いた位置でルークが全体を見ていたその時。背後から足を掴まれ一瞬でステラ達から引き剥がされた。


「なっ!?何だ!?止まれ!!」


 ルークは全力で飛行魔法で抵抗するも止まらない、南にドンドン引き寄せられ天使の中に突っ込んだ。


「くそっ何だコレは??邪魔だ天使ども!吹き飛べブラストインパルス!!」


 衝撃波の波が天使達を蹴散らしていく。


(この感覚‥脚か?何かに摑まれてる?)


 左脚の先に攻撃しようとしたその瞬間、全身に糸の様にプサイが巻き付く。


「逃さない!あと少し」


「なっ!この感じナンバーズか!」


 身体を軟体化させ極限まで細くしたプサイは気配を完全に消し、ルークを絡め取り戦場を一気に駆け抜ける。


(不味い魔力を全力で放出すれば逃れられるが、親衛隊の強化が消える!)


 プサイは超高速で身体を縮めてドンドン太く元の大きさに戻っていく。もう魔力放出では解けない強度に達していた。


「見えた!ドク行くっガアアアア!!」


「いい加減にしろ‥ほら更に強くするぞ?ボルトスパーク!」


「ギイイイイイ!!」


 膨大な放電でプサイの身体は黒く焦げ付いていく。最後の力を絞りドクの元へルークを投げ飛ばした。


 ビクッビクビク! 感電したプサイが転がり跳ねる。


(ドク‥あっ後任せ‥プサイにげ‥る)


 プサイは地中に潜って安全地帯まで逃げ出した。


 投げ飛ばされたルークは体制を立て直し空中で止まるが‥眼下に拘束されたカーラが見える。


(どう見ても罠だな‥はぁ‥分かっていても行くしかない腹を括るか)


 警戒しながらドクの前に降りる。相手は剣士だが間合いが分からない以上大きく距離を取った。


「よく来たな魔王‥会いたかったぞ!」


「ドワーフ、この魔力反応ナンバーズか?」


「流れに流れて今に至る、積年の恨み晴らさせてもらうぞ!」


 ドクは魔断と必中の魔剣を抜き構える。


(異様な剣の多さ‥7本の剣‥ドワーフ‥そうか!コイツが逃げ延びたセブンスドワーフの隊長か!)


「恨みならヒルデを狙わないのか?」


「ブリュンヒルデには完敗した、あの女傑と戦えた事は拙者の誇りだ!恨みはない!」


「なら何故俺を狙う?」


「調べはついている‥貴様が居なければあの戦争は起きなかった!諸悪の根源はお主だ魔王!ここで斬り捨てる!」


 ルークはカーラの方を見る。


「人質を取って卑怯者が、お前も悪じゃないのか?」


「安心しろアレはお主を此処に呼ぶ餌でしかない、用が済んだら開放する」


 ルークはカーラの首に巻かれた物を見る。どう見ても爆発物だ。


(アレがフェイクならカーラを担いで逃げるんだが、本物だったら終わりだな)


 ドクはジリジリと間合いを詰める。


(思い出せ‥ヒルデから聞いた魔剣は確か‥魔断、影斬り、必中、飛燕、魂斬り、後2つ‥何だったか思い出せない)


「はああ!!」


 一足飛びで剣の間合いに捉える。ルークは魔力障壁を張り待ち構えるが。


「チェストー!!!」


 横薙一閃 バリバリバリ! 音を立てて幾重にも張った障壁が割れていく。


(魔断か!距離を!)


 後ろに飛び退くと同時にドクは必中の魔剣を全力で投げる。


「キイエエエエ!!」


「阻め!プロテクトウォール!」


 投擲された剣は有り得ない軌道で壁を避けルークに迫る。


(必中か!それなら!)


「絡み取れシャドウバインド!」


 ルークの影から黒い帯が伸び魔剣を絡め取り空中に縛り付ける。


 ドクは影斬りを抜きシャドウバインドの切断を試みるが。


「飲み込めアースイーター!」


 地面が口のように割れ魔剣毎飲み込んだ。


「ちっ!次から次に属性も関係無しに出鱈目な!」


(全力が出せるなら消滅で瞬殺なんだがな‥親衛隊の強化に割いた魔力を使う訳にはいかない)


 お互い睨み合う。


(魔王の反応の早さ‥魔剣の事は承知の上か)


「ふう〜仕方がない、悪く思うな‥」


 ガチッ! ルークの後ろから何かの起動音が響く。


(罠!?)


 咄嗟にドクと罠から離れると‥ ガチャリ!地面から飛び出した拘束具に両腕を縛られた。


「しまった!?ぐっ!力が」


(これは?封魔の拘束具か!)


 ルークを覆っていた障壁が消える。人間の力では壊せない、今のルークには為すすべが無かった。


「終わりだ魔王!!チェストー!!!」


 ドクが魂斬りを抜きルークの首を狙う!肉体の強度が分からない以上確実に即死級のダメージが入る剣を使う。


(殺られる!?)


 ルークの脳裏に走馬灯が流れる。透明な剣がゆっくりとルークの首に迫ったその時!


「させません!!」


 ガキイイィィン!! 首を取る寸前で弾かれた。


「何奴!?」


「ルーク様!ご無事ですか!!」


 ファリスだ。部下を引き連れルークの助けに入った。


「ファリス助かった!よく来てくれた!」


「ここはお任せ下さい!金色を纏えオートクレール!!」


 ファリスの聖剣が黄金に輝く。それを見るドクが狼狽する。


「あと少し‥あと一歩の所で‥よくも!よくも!小娘!よくも邪魔をしてくれたな‥許さん許さんぞ!!!」


「許さないのはこちらもです!あと一歩遅かったらルーク様が死んでいた‥許さない!貴方はここで倒す!」


「ファリス!そいつはセブンスドワーフだ魔剣に注意しろ!必中は封じ込めた!」


「はい!貴方達はルーク様とカーラ様の救出を!」


「はっ!」


 後ろで控える部下達に指示を出すと。ファリスはドクに斬りかかる。


「はあぁぁぁぁ!!」


「キエエエエ!!」


 ルークとの戦いとはうって変わり。猛烈な剣戟の応酬、聖剣で大幅に強化されたファリスが押し始める。


「グウウウウ!!小癪な!」


「魔剣が聖剣に勝てるとでも?ここ迄です!」


 バキッ! 咄嗟に抜いた影斬りがオートクレールにへし折られた。


「くそっ!あの小僧とは練度が違う!」


 呪いの魔剣と永続強化の聖剣、その性能差は圧倒的だった。


(不味いこのまま戦えば魔剣を全て失う‥同士達の魂が!)


「忌々しいがここ迄だ‥さらば!!」


 ドクは大きく飛び退くと、仕掛けていた短距離転送陣に飛び込んだ。緊急退避用に準備していた物だ。


「待ちなさい!!」


 短距離転送陣の起動は早い、瞬時に姿が消えた。


「副団長!ルーク様カーラ様共にご無事です!」


「ふぅ‥何とか間に合いましたね」


 ファリスがルークの元にやってきた。


「ルーク様ご無事でなによりです」


「助かった‥死んだと思ったよ」


「ギリギリでしたね!」


「どうやって此処に?」


「ルーク様の魔力を感じたケルベロス様が直ぐに向かえと待機していた私の部隊に命令されたんです」


「そうか‥天使を蹴散らした時だな、派手に撃ち込んだからな」


 ルークはそこでハッと我に返る。


「不味い!親衛隊の強化が途切れた!」


 封魔の拘束で一切の魔力行使が途切れていた。


「大丈夫ですよ、団長が私と同時に救援に向かいましたから」


「正面の守りは誰が?」


「ケルベロス様が1人で蹴散らすと仰ってました」


 冷静になると遠くから猛々しいケルベロスの魔力を感じる。


「そうか‥もうあいつに任せて良いな、そうだカーラ!カーラは?」


 団員に助けられたカーラは沈み込んていた。


「ごめん‥ごめん‥うぅぅ‥」


「カーラどうした?何があった?」


「ルーク様‥ルシウスがルシウスが‥」


 カーラに変わりファリスがルシウスの容態を告げた。


「私のせいでこんな事に‥私が居たから‥ごめんなさい‥」


「イヤ‥俺のせいだ、奴は俺を狙っていた」


「1度本陣に戻りましょう」


「ああ、そうだな戻ろう‥っとその前に」


 ルークは地面から必中の魔剣を抜き出す。


「ファリスこれも砕いてくれ必中は厄介だ」


「はい!はあぁぁ!!」


 バリーン! 魔剣は木っ端微塵に砕け散った。


「それでは戻りましょう」


 ルーク達は本陣に撤退する。



        天使の砦 内部


「これでトドメだロン毛野郎!!EXエクスカリバー!!」


 ガンマの右足の光刃が襲いかかる。


「セイクリッドゲイザー!!」


 お互いの最大の一撃が繰り出された。光がぶつかり辺り一面が閃光に包まれる。


「こんなもので!光の力で我ら天使が負ける筈が!!」


 プシュー!! ガンマの足が急速冷却され出力がまた戻ってくる。


「ハハハハハハ!!更に上乗せだ!EXエクスカリバー!!」


 初撃が終わる前に再び打ち込まれる。


「ぐうううう!!おのれおのれ!!私がこんな所で‥こん‥アアアアアアアア!!!」


 空間を歪める程の火力。轟音と共に遮断された空間に亀裂が入る。


「ハハッ!技術の進歩は凄えな!!あの野郎消し飛びやがったぜ!!」


 勝ち誇るガンマだが‥右足に激痛が走る。


「いってえぇ!!くそっ足がイカれてやがる流石に連発はまずかったか」


 ガンマは邪魔にならない様身を隠す。


「オレはここ迄だ、さてさて高みの見物と行きますか」


      ベータ&ニューvsウリエル


「くそっ!ラファエルの奴簡単に殺られやがって!」


「どうした動きが鈍くなってるぞ!オラ!!」


「ガハッ!何なんだコイツ速すぎる」


 バキッ! ドカッ! 立て続けに打ち込まれる。


「この!調子にのっ‥」


 攻撃の動作に入ると既にベータの姿は無い。


(未来予知でも出来るのか??捉えられない)


「ふぅ‥もう良いよ課題が解った、俺に必要なのは攻撃力だ‥何か武器を作らないとな、ニュー!コイツはやるよ後は好きにしな」


「任せて、ベータお願い‥ある」


「ん?何だ?」


「コイツ倒す、ベータ欲しい!」


 ニューは突然の告白をする。


「お前は何時も真っ直ぐだな、良いよニューなら‥そうだなパートナーになるか?」


「おおおおお!!」


 ニューは喜びの雄叫びを上げる。


「お前ら巫山戯るなよ?舐めるんじゃねぇ!!」


 ウリエルの渾身の一撃がニューを捉えるが‥ビクともしない。


「お前!殺す!ベータ!抱く!!!オオオオオ!」


「何なんだこっブッ!!!!」


 顔面が拉げる程に拳がメリ込み遮断領域まで吹き飛ぶ。


「ガハッ!!ウォォ顔が!顔がぁぁぁ!」


 ズシッズシッズシッ 足音が響く。顔を押さえたウリエルが見上げる悪魔の様な笑みを浮かべるニューを。


「ひっ!?待って待ってく‥」


 ドーン!ドーン!爆撃音と間違う様な打撃音が響き渡る。


「ニューの奴やべえな、本気になるとバケモンだな‥こええ」


 余りの惨劇にガンマですらドン引きしていた。


「さてアルファは?何だよ!まだお見合いしてるのかよ」


 ミカエルとアルファは睨み合ったまま動かない。


「よし!オレが合図してやる!」


 ガンマが2人の間にグレネードを撃ち込むと、2人の姿が消えた。爆発と共に戦闘が始まろうとしていた。


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