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道化


        聖地 地下訓練場


 メタトロンとナンバーズの戦いが続く中、アルファに通信が入る。


「こちらカッパ、メタトロンのデータ収集を開始しました!」


「カッパ、あの光の壁は解析出来るか?」


「はい!アレは対物理障壁です、こちらに魔法使いが居ないのを知った上での対策と思われます」


「そうか‥対象を絞って強度を上げたな」


 アルファは後ろで控えているゼータを呼ぶ。


「ゼータ!お前の脱力を使え!」


「えぇ〜面倒臭いな〜」


「天使に効くのが分かれば、お前の仕事は終わりだ」


「は〜い、それじゃあ‥「強制脱力」」


 ゼータは怠惰の力を開放する。メタトロンに変化が訪れる。


(ん?何だ‥力が抜ける!?これは一体???)


 張っていた光の壁の輝きも薄れていく。


「手応えが変わった!砕くぞニュー!」


「うおおおおおお!!」


 2人の連撃で徐々に壁に亀裂が入る。


(何が起きた?こんなゴミ共に私の盾が破られる?)


 メタトロンは後ろに飛び退き、再び壁を張る。


「逃すか!」

「うおおお!」


「追うな!止まれ!」


 追撃を仕掛ける2人をアルファが止める。


「何で止めた!」


 ドクが前に出ると魔断の剣で地面を切る。


 パキーン! 音と共に罠が弾け飛んだ。


「罠??姑息な奴め」


「落ち着け、お前達の力は只暴れるだけのものか?」


 ドクは振り向き2人に問いかける。


「俺の野生もニューの憤怒も、どちらも力の暴走でその力を‥」

「はぁ‥情けない、野生の動物はもっと賢いぞ?それに憤怒の魔王が暴れた話を聞いたことがあるか?お前達は力に振り回さているだけだ」


 メタトロンそっちのけでドクは2人に説教を始めた。


「口を出すべきでは無いと思っていたが、流石に目に余る‥少しは成長せい」


「お前に何がわかる!」


 反抗するベータ。アルファの様な進化もガンマの様な火力もない、何時も感じていた劣等感が呼び起こされる。


「野生の真似事はもうやめろ、姿を変えた所で本質は何も変わって居ない‥ニューもだ、お前は何に対して怒っている?」


 痺れを切らしたメタトロンが叫ぶ。


(いい加減にしろ!!何時までダラダラと話している!)


 ドクはメタトロンに向き直ると背中の剣を抜く。


「取り込み中だ、少し黙っていろ」


 ドクは明後日の方向に走る。


(何のつもりだ?)


「チェストー!!」


 剣を構えメタトロンの影を斬った。


(血迷ったか!)


 次の瞬間メタトロンの体が袈裟斬りに切り裂かれた。


(アアアアアアアア!!痛い痛い痛い痛い痛い!!何だコレは??)


「面白いだろう?コレは影斬り、その名の通り影を斬れば本体にもダメージが入る‥拙者のお気に入りだ」


 メタトロンは直ぐ様、傷を回復し天使の輪を輝かせ影を足元に留める。


(自ら特性をバラすとは愚か者め)


「対峙すれば解る、お主は拙者の敵ではない‥」


 その言葉にメタトロンは怒り狂う。


(ドワーフ如きが粋がるな!貴様から殺す)


「ふう‥仕方がない、お主の立場を分からせてやろう」


 ドクは腰の剣を抜くと刀身がほぼ見えない透明な剣が現れた。もう片方には魔断の剣を構える。


「行くぞ‥死ぬんでくれるなよ?」


(大口を叩くな!私を誰と)


 ドクは全力で疾走する。メタトロンは瞬時に壁を張ったが。


「ふん!」


 パキーン! 魔法だけを斬る魔断で壁を叩き割ると、透明な剣を振り抜く。


(ぐあああああああ!!!何だ!何をした!)


 巨人となったメタトロンは片膝を付き体を両手で押さえつける。


「お主の霊体を直接斬った、どうだ?魂を直接斬られた感想は?」


(マズイマズイマズイ!それは天使への特攻だ‥魂が崩れる!)


「魂が繋がるまで、そこで大人しくしておれ」


 ドクはベータとニューの前に戻る。


「待たせたな、見ての通りあの程度の敵じゃ‥お前達はアレに苦戦していた」


「そっそれは‥その剣が強いだけだ!」


 ガシッ! ニューがベータの肩を掴み首を振る。それを見ていたガンマが嘆く。


「なっさけねぇな〜ドクの剣技があってこその魔剣だろうが、お前がその剣持っても何の役にも立たねえよ」


「ぐっ‥それは‥」


 全てを察したニューはドクの前に跪く、教を請う為に。


「怒りは最も強い感情‥その本質は力のリミッターを外す事だ、誰にでもある機能、しかし普通は制御できんお主以外はな」


 ニューは自分を見つめ直す。沸き起こる怒りを制御出来れば何時でもフルパワーで戦えると。


「チカラ‥イカリ‥セイギョ」


 ニューは深く息を吸い怒りを抑える、そしてメタトロンに向かってゆっくりと歩き始めた。


(まだ回復中だ‥私に近寄るな!!)


 光の壁を張る。ゼータの脱力は既に切れている、彼女は効果ありと判断すると直ぐに帰っていた。


「うおおおおお!!」


 ニューは瞬間的に怒りを爆発させ、全ての力を込め渾身の一撃を叩き込む。


 ガシャーーン! 一点集中の攻撃は光の壁を粉々に砕きメタトロンを殴り飛ばした。


(ぐはっ!!)


 後ろの壁まで吹き飛ぶメタトロン。


「おお!すげぇな!前のオレのEXエクスカリバー並みの数値じゃねえか」


 計測しているカッパから攻撃データが送られてきた。


「アイツ‥ここ迄強かったのか‥」


「おい!もう忘れたのかよ?そのニューにお前は惚れられていたんだぞ?アイツは弱い奴には惚れない」


 ベータは自分を見つめ直すが何も見えない。


「お主は考え過ぎだ、野生の本能を舐めるな‥殺るか殺られるかの世界で余計な事を考えるな、感覚を研ぎ澄ませ」


「殺るか殺られるか‥」


「狩りをする捕食者が相手の事を考えるのか?相手は唯の食事だ、本能のまま屠れば良い」


「しかし!相手の攻撃も避けな」

「そんなものは流れに任せろ!」


「それに俺が指揮を取らないと、誰が全体を見るんだ!」


 理性が自分の為の戦いを否定する。


「あっあの‥指揮なら私がやってもいいわよ?戦闘は後ろから見てるだけだし」


 ファイが声を掛ける。彼女の能力は魔法の完全コピー、普段は後ろからの観察だ。


「お前に出来るのか?」


「そもそも貴方だって出来てないでしょ、周りばかり気にして敵が見えてない‥昔の飄々とした余裕はどこへ行ったの?」


「ファイの方がよく見ておる、ベータよ何も考えず感覚に任せてみろ」


 ベータは前に出る。満足したニューが下がりながらベータの肩を叩いた。


「やってみるか‥野生、本能、殺意、相手は獲物‥」


 ベータの体がザワザワと変化を始めた時。


「側に拘るな!お主の野生は見掛け倒しか!」


「ぐっ‥確かにコレは違う、形に拘るな‥」


 ベータの姿が縮まり本来の大きさに戻る。


「考えるな‥本能のままに」


 回復したメタトロンが攻撃に転じる。


(もう油断はしない、死ね!虫けら共!)


 巨体から振り下ろされた一撃がベータの頭上を捉えたその時。死を覚悟したベータの時が止まる。


(何だ!?‥これは走馬灯?イヤ‥止まって見える世界が遅い!)


 瞬く間にベータの姿が消えた。


「ハハハ!そういう事か!これが本能なんだな!」


 メタトロンの後ろで声がする。


(どうやって避けた?何故そこにいる)


 振り向きざまに蹴りを放つが、また空を切る。


「止まって見えるぞ!遅い遅い!」


 ドスッ!バキッ!ドカッ! 重い攻撃が立て続けに打ち込まれる。


(ぐう‥ばっ馬鹿な!何故盾が発動しない!)


 余りの速さに光の壁が間に合っていない。


(ならば‥消し飛べ!!オーラバースト!)


 両手を前に突き出し、両手から閃光が放たれ訓練場の壁に当たると地下全体が鳴動する。


「だから遅いんだよ、その腕と足をもらうぞ」


 ベータは手刀で左腕と右足を切断した。


(アアアアア!!!そんな馬鹿な!?何が起きて)


「ドク分かったよ、この反射の速さが本能なんだな」


「そうだ、人によってはゾーンとも表現される、お主はそれを常時発動可能‥思いのままにな」


「すげぇな、動きまであんなに早くなるのか」


「考えるより先に動く、無駄のない完璧な動き武人として拙者はまだその粋に到達していない‥見事だ」


 ベータの顔は晴れやかだ、今迄燻っていたフラストレーションが消えていく。


「アルファ!どうする?まだやるのか?」


 ベータが確認をする。


「良くやった収穫は十分だ、データも取れた後は捕食させる!ガンマ!トドメだ思いっ切り叩き込め」


「おうよ!待ってました!行くぜフルドライブ!!」


 ガンマがコアを励起させ右足に魔力を集中させていく。


(はぁはぁ‥巫山戯るな、この私がこんな奴等に)


「消し飛べ!!EXエクスカリバー!!!」


 メタトロンは右腕に全理力を込め壁を張った。


(言霊を込めれば効果は倍増する!阻め!オーラウォール!!)


 閃光と爆音で視界と音が消える。


 プシュー!! ガンマの右足が開放され冷却が始まる。


「アハハハ!無様だな!!」


(あっああ‥馬鹿な‥馬鹿な)


 ガンマの一撃はメタトロンを両断し床や壁を裂いた。


(しっ死ぬわけには、まだ私は!)


 メタトロンは巨体を捨て残った力で元の姿に戻る。


「こちらカッパ、メタトロンの力はもう1割以下です」


 控えていたエータとタウが前に出る。


「漸く僕の出番だね」


「タウ!あの体はわたくしの物ですわよ」


「わかってるよ、僕は直接解析するだけだよ、肉体は好きにしなよ」


 メタトロンは這いながら逃げようとする。


「我が君‥お助け下さい!我が君!!」


「よっと!そこ迄だよ、では頂きます」


 背中に乗ったタウがメタトロンの後頭部を掴むと吸収解析を始める。


「へぇ〜コレが天使か、面白いね!理力も初めて食べたよ」


「止めろ!私を吸うな!私の力が失われていく‥」


「まだですの?待ちくたびれましたわ」


「ちょっまだ始めたばかりだよ!」


 エータが後ろでじっと待っている。


「後1分でいいから待って」


「仕方がありませんわね」


 力を吸われメタトロンは身動きが取れない。理力もほぼ空になった。


「よし終わったよ」


「それじゃあ食べますわよ〜」


 エータの大きなお腹が割れ口が現れる。それを見たメタトロンが泣きながら懇願する。


「たっ食べないで!まだ私にはやる事が!やり残した事が!」


「さっきまでの威勢は何処へやら、何かやり残したの?言ってみなさい最後に聞いてあげますわ」


 メタトロンは無様に答える。


「我が君がお待ちなのだ!私の初めてをあの方に捧げる為に私は帰ってきっ」

「まあまあまあ!!貴方女を知らないのね!」


 エータはメタトロンを抱きしめる。


「早く言いなさいな、それならばわたくしの部屋に行きますわよ!」


「待て!離せ!」


 メタトロンを抱えドタドタと走り始める。


「グザイ!空間遮断を解きなさい!」


「我に命令するな、ガンマの一撃で既に解けている、さっさと行け」


 エータは一目散に部屋に向かって行った。


「あのデブ何のつもりだ?」


 ベータが哀れみの目でメタトロンの姿を見つめる。


「なぶられて食われるなアレは‥敵ながら可哀想になってきた」


 アルファが訓練の終わりを告げる。


「各々手応えがあっただろう、特にベータとニューの覚醒は大きな収穫だ、2人には期待に答えてもらうぞ!」


「ああ!任せてくれ」

「ニューもガンバる」


「おお、お前話せるようになってるじゃねえか!」


 怒りを鎮める術を身に着けたニューは、意思疎通が出来るようになった。



        エータの部屋


「さあ着きましたわよ!」


 部屋になだれ込むとメタトロンをベッドに投げる。


「ふっ巫山戯るな!」


 部屋の扉が閉まると‥エータの様子が変わる。


「ぐふふふふふ、ゲヘヘヘヘヘ!イケメンだわ!久々のイケメンよ〜!!あぁ!滅茶苦茶にしてあげる〜」


 普段の整った顔が崩れ醜く変わり本性が現れた。その体もイボが現れ青く染まる、まるでカエルを連想させるその姿。


 エータは暴食を与えられた食欲の権化


「ひっ!!化け物‥」

「光栄に思いなさい、この美しい姿を拝めるのは私に抱かれる者だけよ!ぐふふ‥ぐふふふふふ」


 ガンマはこの本性を感じ取り彼女を罵っていた。子供ゆえ感が良い。


「さあ始めますわよ!いただきま〜す!」


「嫌だ!嫌だぁぁぁ!んっやめっんんんん!!」


「じゅるじゅる‥美味しい!それに‥ああイケメンだわ〜さあ脱ぎなさい!」


 エータは味わうようにキスをするとメタトロンの服を剥ぎ取る。


「ひっ‥たっ助けて‥」


「ゲヘヘヘヘヘ‥それは貴方次第ですわね、わたくしを満足させたら考えて差し上げますわ〜さあさあさあ始めますわよ!」


「まっ待て‥んっんぶっ!!やめろ!はなっんっ」


「やだ興奮するじゃない!身体は素直ね〜グヘヘへへ‥ほらほらほら、どう?どう?イヒヒヒヒ」


(何でこんな事に‥どこで間違えた‥)


 一縷の望みをかけたメタトロンは屈辱的なその行為を受け入れた‥初めての女が醜いカエルの異形、身の毛もよだつ光景。



         数時間後


 メタトロンがベッドで天を仰ぐ。尊厳を失い悔し涙を浮かべ震えていた。


(悍しい‥耐え難い‥化け物とあんな事まで‥忌まわしい)


「グヘヘへへ、あぁ久々の大当たりでしたわ〜イヒヒヒヒヒ!」


 シャワーを浴びながら下卑た笑いを浮かべる。シャワーを浴び終えるとメタトロンの側に寄る。


「あらもう回復してるじゃない、天使だけあって丈夫ね〜あれだけやったのに!イヒヒヒヒヒ!」


「約束だ、約束を忘れるな‥」


「どう?初めての女は?貴方も可愛かったわよ~良い声で鳴いちゃって!ぐふふふふふ」


 エータは再びベッドに乗ると、メタトロンを抱き上げる。


「まだ動けるわね?ぐふふ‥さあ続けるわよ〜」


「話が違う!これでは私は道化ではないか!」


「そうよ?貴方はわたくしの玩具よ、壊れるまで遊んで食われるのよ?」


「ああああああ!!!死ねえぇぇぇ!!」


 メタトロンは残されたありったけの理力を込め最後の抵抗を試みたが。


「あっ‥」


 伸ばした右腕は無くなっていた。


 ぐちゃぐちゃ‥ぷはぁ〜! 咀嚼音と共にエータのお腹が息を吐く。


「抵抗するから食べちゃった」


「ああああああ!!腕が‥腕がぁ!」


「ゲヘヘヘヘヘ‥さあわたくしと真に1つになるのよ」


 力の殆どを失ったメタトロンは抵抗も出来ず貪られる。


「グヘヘへへ!美味い美味いわ~おっと!勢い余って食い殺しちゃうわ〜さあ続きを楽しみましょう〜じゅるじゅる‥」


「殺せ!もう殺してくれぇぇぇぇ」


「まだまだ元気ね、ゲヘヘヘヘヘ!!イヒヒヒヒヒヒヒ!!」



         祈りの間


 アルファが女神に結果を報告する。


「フローラ様、メタトロンの処分が終わりました‥今回の戦闘でベータとニューが覚醒、ゼータの力が天使にも効く事を確認しました」


「ご苦労様です、あのクズも役に立ったのですね」


「現在はエータの餌食になっています」


「ふふふ‥望み通り女を知れて満足でしょう」


「アレを女と言っても良いものかは疑問ですが」


 2人は悪い笑みを浮かべる。


「天獄の門は此方の手の中、ミカエル達を駆逐すれば神の座はほぼ確実に私の物」


「天使討伐後の魔王の処遇は如何致しますか?」


「魔王と話しましたが神の座に興味は無いようです、それより冥界の対応が先です」


「はっ!マザーに対策を練らせます」


 女神の心は清々しかった。目障りなメタトロンは死に天獄の門は手に入った、後は祈りの力を集め神の座に登るのみ。


(全てが上手く行ってるわ!なんて気持ちがいいの)



        西の地 天使の砦


 天使達は慌てふためき混乱を極めていた。


「ミカエル様!天獄の門が開きません!」


「メタトロンの応答は?」


「何も返答がありません!天獄に居ない可能性があります」


「何が起きている?」


 突然の閉門で混乱する天使達。痺れを切らしたラファエルが指示を出す。


「サンダルフォン!他の者達を鎮めなさい!」


「しかし!何と説明するのですか」


 ミカエルが機転を利かせる。


「これは作戦の内、もしもの事を考え門を閉じた‥神は地上を見ている、我らが勝てば門は開かれる‥そう伝えろ」


 ウリエルが口を挟む。


「オレ達は神の号令待ちだぞ?それで納得するのか?」


「ガブリエルとの取引で奇襲が判明した、号令は出ないと思え」


「では待ちに入るのですね」


「仕方がない、此方から動くには号令が必須だ‥だがそれが無い以上は待ちに徹する」


 神の声を伝えるメタトロンが音信不通になった事で結果的にミカエル達は動けなくなった。


(メタトロンは何をしている?天獄で何が起きた?)


 疑念を持ったミカエル。疑心暗鬼に成りかける天使達を従えたまま、時が来るのを待つしかなかった。



         スローン城


 バアルが珍しく城に来ていた。ルークは近況を話しながらバアルに探りを入れる。


「と言うわけで、俺はもう人間だ残念だったな」


「構わんよ、もうお前に敵意は無い前にも言った筈だ」


「それとフローラには、この世界の神に成ってもらう」


「それも構わん‥神としての役割を果たすなら最早誰でもいい」


 ルークはその言葉に引っかかる。


「ん?お前は神の座を諦めるのか?元神だろ」


「ロザリーの腹に俺の子が宿った、もう天獄等に興味はなくなった‥地上で子供達と生きる」


「それを早く言え!」


「カッカッカ!貴様に腹芸は似合わん、下手な探りは墓穴を掘るぞ」


 ルークは頭を描く。


「お前が腹黒過ぎるんだ、何を考えてるのか正直読め無い‥味方で良いんだよな?」


「慣れ合う気は無いが共通の敵は居る‥協力はするが頼りにするな」


「お前面倒臭いな」


「ロザリーにもよく言われる」


 控えていたメフィストに告げる。


「メフィスト!コイツとロザリーの警戒は解いていいぞ」


「宜しいのですか?コイツは元ベルゼブブですぞ!」


「それを言ったら俺も元サタンだ」


 それを言われると納得するしかない。


「カッカッカ!相変わらず頭の堅い奴だ」


「ぐぬぬ‥」


 各陣営の動きが整い決戦に向けて準備が進んで行く。 いよいよ天使との戦いが本格的に始まろうとしていた。



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