カイラの町
カイラの町北門前に着くと馬車は交通用の出入り口に入って行く、町への出入り口の正門は誰でも通ることが出来、他の2つは交通と交易専用で専用のゲートを通る間に透過の魔石で荷物の確認をする。
門を抜けるとマークスが御者に伝える。
「このまま中央兵舎まで向かってくれ」
数分走り中央兵舎に着くと馬車から降り皆で中に入って行く。
「冒険者の皆さんはここでお待ち下さい」
受付を終えラウンジで待っていると奥からマークスと会計担当者が報酬の袋を持ってきた。
「今回の討伐協力の報酬です、1人金貨3枚袋の中を確認の上お受け取りください」
各自袋を手に取り中を確認する、ルークも袋を手に取り中を確認し服の内ポケットに仕舞うとマークスが話し出す。
「今回の戦いの協力に感謝すると共にギルド本部への報告をする為、パーティー名を確認したい」
「俺達は「バルトファミリー」だ」
俺やリオンを始め周りの兵士達も反応に困っていると。
「バルトやっぱりその名前変えないか?もっとカッコいいのあるだろ!」
仲間の1人が場の空気に耐えられなかったのか声を上げる。
「カッコいいだろ!俺の名前が入ってんだぞ!」
(カッコいいのそこなんだ‥)
2人の言い合いを見てるとマークスがこちらに来た。
「ルークとリオンのパーティー名を教えてくれ」
「俺は1人なんだ、リオンは家族と組んでるんだったよな?」
「僕は大丈夫です!ギルドの評価が上がると高難度クエストが紹介されるんですが、家族をあまり危険な目に合わせたくないので」
(確かに家族の事を考えると名を上げすぎるのも考えものか)
「ではルークとバルトファミリーの評価報告をギルド本部に送っておく、手続きはここまでだ皆カイラの町でゆっくりしていってくれ」
外に出ると時刻は18時を過ぎている各自解散の流れになった。
「よし!お前らメシに行くぞ〜!」
バルト達は繁華街に向かっていった。
「ルークさん僕は家族の待っている宿に向かいますね!また何処かで!」
リオンは手を振りながら走って行った、到着が遅れた分家族も心配してるだろう、リオンを見送るとこれからどうするか考える。
「町を見て回るのは明日にして、取り敢えずギルドで依頼を見てから宿を探すか」
兵舎の前にある町の案内板を見る、冒険者ギルドはすぐ近くにあり宿もある。
数分歩くと冒険者ギルドに着いた中に入る前に呪対策をする前回の教訓だ。
「我が身に降りかかる[災いを打ち払え]」
自己対象の破魔の魔法をかけるとギルドに入る。
「いらっしゃいませ〜」
飲み物を運ぶウェイトレスが元気な声で対応する、どうやら飲食も可能みたいだ各テーブルで冒険者達が食事をしている、辺りを見渡しクエストの掲示板を見つける。
「南の方の依頼は少ないな‥国境警備の依頼はあるが、内容が1ヶ月単位か他には‥」
じっくり見てると1つの依頼が目に入る、護衛の依頼だ簡単な依頼なのに張り出されて数日も経っている、注意書きに亜人案件と書かれていた。
「この注意書きは余計だろ‥わざとか」
亜人とは人間と現在の魔族と位置される種族との混血種である、竜人 オーガ 獣人族 ヴァンパイア等様々な種族がいる、魔王側に付いた竜人とヴァンパイアは特に毛嫌いされていた。
護衛の依頼を取り受けに受付に向かう。
「すまないこの護衛を引き受けたい手続きを頼む」
「よかった!誰も引き受けてくれなくて困ってたんですよ!」
「あの書き方にも問題あるだろ‥」
「そうなんですよね‥でも亜人の注意書きを書かないと、依頼を受けた一部の冒険者から苦情が凄くて」
「教会側がまだ敵視してるから?」
「はい、世界各国は亜人の人権を認めているんですが、教会がまだ何も声明を出さ無いので人類の敵と見てる信者も多いですね」
魔王が討伐されて700年、その間に全く見解を出さないフローラ教に疑問を持つ人も少なくない。
「依頼の出発はいつになる?」
「明日に通達されるので、それから馬車の手配をすると出発は明後日と思われます、こちらの指定の宿に泊まっていただけると事前にお知らせ出来ますが?」
この際だ宿もついでに取って貰おう。
「ついでに宿の手配も頼む名前はルークで」
「ルーク様ですね、宿の手配と依頼の通達承りました」
受付を離れると併設されている教会の出張所に立ち寄るため装飾された扉を開ける。
「ようこそ冒険者様」
シスターが丁寧にお辞儀をする。
「お金を預けたい」
ベルト型の魔装具を外し懐の金貨が入った袋と共に置く。
「かしこまりました、お待ち下さい」
シスターがベルトに記録開示の魔石をかざすと登録された名前と預金額が表示される、その後袋の中を確認すると。
「ルーク様ですね、金貨3枚お預かりします」
記録書き込みの魔石でベルトの情報に上書きする嫌になるほどの便利さだ、ベルトを受け取り付け直す。
「ご利用ありがとうございました」
受付の手前にある募金箱に手数料がわりに銀貨数枚を入れるとシスター達の事務的な反応が豹変する。
「素晴らしいです!寛大なルーク様に女神のご加護があらん事を」
(ただの募金で?まあ良いか‥)
宿も取れたし食事をしようとギルドに戻りウェイトレスに注文をする。
「注文良いかな?酒とオススメの料理何品かあそこの席に頼む」
空いてる1人用のテーブルを指差す。
「かしこまりました!席でお待ち下さ〜い」
(やっと一息つけるな‥明日はゆっくり休んで次の依頼の準備だな、観光でもしながら考えるか)
賑やかなギルドで食事をしながら長かった1日が終わろうとしていた‥




