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全ては計画の内

 長い1日が終り翌朝ルークはライラの顔を見ながら生を実感していた。


(上手く行って良かった‥ボタン1つかけ違えたら全滅の可能性もあった、今回は間違わなかった)


 ルークはライラの髪を軽く撫でる優しく大切に。


         2時間後


 メフィストが女王ステラと大臣達を連れ地下の玉座の間に到着した、何も知らない大臣達は酷く怯えていた。


「ルーク様、女王と大臣達をお連れ致しました」


 女王ステラはルークの前に出て跪くその光景を見た大臣達は声を上げる。


「女王様!何をなされている!」


「黙りなさい!眼前のこのお方こそこの国の真の王、私なぞ飾りに過ぎません」


「どういう事だ?何を言っている‥」

「真の王?」

「こんな場所があるなんて聞いたこともない」


 大臣達は何も知らなかった、知っているのは玉座に選ばれた者だけ。


「堅苦しい挨拶は抜きにしよう、俺は魔王のルーク隣が妻のライラだよろしくステラ女王」


「それではお言葉に甘えて、ステラです2人に会えてとても光栄です」


 事情を知るステラにとっては2人は仕えるべき対象だ、最早伝説に近い存在に会えた喜びを示すとライラが駆け寄った。


「跪かなくていいよ!私達は対等よ」

「そんな恐れ多いです!私は仮初の王ですよ」


 ルークがステラに頼み事をした。


「その事何だが‥ステラ女王、これからもこの国の王をやって貰いたい」


「しかしこの国は本来魔王様のもの!王の帰還を世界に示すべきです!」


「ハッキリと言おう俺と妻は自由で居たいんだ、それに正直内政に興味はない!政は任せたい」


 それを聞いていた大臣達は一斉に抗議の声を挙げた。


「女王!魔王は倒すべき敵だそれなのに何をやっているんだ!」

「王の聖剣なら魔王も倒せるはず!」


 マモンがヤレヤレと大臣達の前に立つ。


「お前達は用済みじゃ、大人しくしとれ」


 マモンの強力な洗脳魔法で大臣達の意思が無くなる、虚ろな目で立ち尽くしていた。


「こ奴らには体の無い下位魔族を憑依させるとするか、いきなり居なくなっては周りが混乱するじゃろう」


 ルークはメフィストに命令する。


「メフィスト!お前は宰相としてこの国の舵を取れ、700年魔族を纏めていた手腕の見せどころだ」


「ベルフェゴール様やマモン様を差し置いて私が良いのですか?」


「2人は戦いになると最前線に立つ、後ろで全体を見る智将が必要だお前ならやれるだろ?」


「勿体ないお言葉!その大役お受け致します!」


 周りの部下たちもメフィストの出世に拍手をする。


 ルーク達は今後の王国と人間達について話し合いを始める、騎士団や冒険者の強化を目的とした上級魔石の開放をメフィストが説明する。


「長年に渡る魔禍の発生で騎士団や冒険者達は常に鍛えられています、上級魔石を市場に出せばさらなる成長を促せましょう」


「ルーク上級魔石って何?」

「今世界に流通してるのは下級と高価な中級魔石なんだ、強力な上級魔石は全て回収してあるそれを世界に流し人間達の強化を図る」


 ライラは以前聞こうとした魔物の事が聞きたいようだ。


「そういえば魔物はここで作ってるんだよね?なんの為なの?」


「それについてはワシから説明しようかの」


 マモンが魔物を作り世界にばら撒く必要性を話し始めた。


「魔王が魂となった後、各陣営は戦力の回復と確保に追われたんじゃが‥如何せん数が足りん上に手頃な鍛錬場も無いときた、魔族にとっては10年なぞあっという間だが人間が弱くなるには10年は十分な長さじゃ」


「だから魔物を作って人間達を鍛えたって事?」


「うむ、ギルドを作りクエスト形式で魔物と戦うこれ程楽な育成方法は他にはないぞ?それに教会も話に乗ってきてダンジョンまで提供するくらいじゃ」


「黒い女神像!アレがダンジョンの核だったのね」


「魔禍が大きくなるとアレが送られてダンジョン化する仕組みじゃなアレはよく出来ておる」


 人間や亜人達の不安を煽って居たのも魔禍が持続的に発生する為だと説明を受ける。


「でもどうしてそこまでして人間や亜人を鍛えるの?」


 西の魔族 天使達の再来 天使の残党とその戦いに備え生き延びる可能性を少しでも上げる、魔族らしからぬ配慮だった。


「前の戦いは人がゴミのように死んでおったからの‥ワシらが勝つにしろ負けるにしろ人間達は生きねばならん地上に攻め込んでおいて勝手な話じゃがな」


 女王はその話を聞いて魔王にさらなる忠誠を誓う。


「ルーク様人間や亜人達への配慮感謝致します、必ずやこの国を護りきって見せます!」


「俺よりライラや女神に感謝してやってくれ、穢れてもお前達を見捨てなかったんだ」


 ライラは恥ずかしそうに照れている。


「よし!話はこんな所だな、ライラ俺達は冒険者に戻るぞ!また旅を始めよう」


「やった!世界を見て周るのね楽しみ!」


 2人とは裏腹に周りは慌てふためく。


「ルーク様何を考えておられるのですか!蝿共や天使がいつ来るかも分からないのに冒険等と!」


 メフィストは必死に止める他も同じ意見のようだ。


「無駄だぞ?俺は女神にも会いたいし他の魂達もそばに置きたい、邪魔は許さん」


「ではせめて護衛をお連れ下さい!」


「駄目だ、護衛ならエリザやルナが居る2人は調整中なんだろ?」


 マモンが進捗を答えた。


「2人共順調ですな、数日後には動ける様になる予定じゃ‥2人共強い魔族になるぞ特にあのヴァンパイアは面白いのう」


 メフィストがその報告に驚く、エリザはヴァンパイアとしても血が薄く始祖には至らないはずだと思っていた。


「あの出来損ないがですか?何かの間違いでは」


「おそらくルークの魔力を何度も吸った影響じゃろう、魔王の魔力は闇の因子を起こす作用があるからの」


 ライラがルークを見て尋問する。


「そんなに吸われたの?いつかな?」


「正直に話す、オークのゾンビに襲われた時だ首に噛みつかれてふらつくまで吸われたよ、俺の魔力は美味いらしい」


「あっ噛みつかれただけなのね、な〜んだ」

「何を想像したんだよ?」

「何でもない!」


 マモンが面白がって余計な一言を言う。


「ヴァンパイアにとって魔力を吸うのはライラ様が思っている通りの事じゃよ‥その快楽は凄まじいと聞く、ホッホッホ」


「おい!余計なことを‥」

「やっぱり!気持ち良いんだ?」

「俺は噛まれて痛いだけだぞ!?」

「ほんとに?」

「ホントに!」


「伝説の通り魔王と女神が手を取り合って居るのですね、少し羨ましいです」


 2人を見ていたステラは仲睦まじい姿に言葉を漏らす。


「ステラも良い旦那さん見つけないとね!」

「出会いが無く貴族も碌な人が居なくて大変です、いっそ魔族の方から選ぼうかしら」

「気に入った奴がいたら教えてくれ」

「はいその時は、フフ」


 メフィストは人間達に魔族の存在を少しずつ明かす方法をステラと話し合うため戻って行った2人なら上手くやれるだろう、ルーク達も部屋に戻る。


「ルーク暫く暇だよね?明日にでもジーバ村に帰りたいな」

「そうしようか、結婚した事ジノンさん喜ぶかな?」

「早く孫の顔を見せろ!って言いそう」

「子供か‥良いな旅もしたいが子供も欲しいな」

「できたら良いね!」


 コンコン!扉を叩く音がする誰かが来たようだライラが招き入れる。


「どうぞ〜開いてるよ」

「失礼致します」


 魔族の女性が入って来たルークを捕獲に来たメフィストの部下だ。


「何かあったのか?」

「ルーク様にお願いがあります私をその手で殺して下さい」

「何言ってるの?駄目だよそんな事!」

「ライラを殺しかけた事を気にしているのか」

「はい、あのままライラ様が死んでいたらと思うと」

「許す、と言うかライラは怒って無いから」

「そうだよ!死ぬくらいなら死ぬ気でルークを守って!」


 エキドナはその場に跪き永遠の忠誠を誓う。


「この命に変えましてもお二人を御守りします」


 ライラは魔族達の礼儀の正しさに少し驚いていた。


「魔族ってもっと乱暴で暴れまわるイメージがあったけど全然違うのね」


「俺達の陣営は理知的なデーモンが殆どだからな、暴力的で残忍なデーモンは蝿共の方に集まってる」


「向こうの方が強いデーモンが多いって事?」


「逆だな中途半端な力だから暴れたいのさ、真の強者は自分の強さや相手の強さがわかるから一々暴れたりしない、する必要が無いからね」


「なるほど、こっちの方が強いのね」


「問題は数だな、暴れたい馬鹿は数が多いどの世界でも同じだよ」


「皆で仲良く出来ないのかな?私達の様に」


「無理だな、お互いが武器を置けば戦いは起きないが相手の事を信用出来ない以上それが出来ない、お互いが先に置けと言い合いそのまま睨み合いだ」


「お互い怖いんだね」


「そうだな、それにお互い守る大事なものもある間違いを犯したら全てが台無しになる、待っているのは蹂躙だそれを恐れて動けないんだ」


「う〜ん、難しいね皆分かり合えたら良いのに」


「いつかそんな時が来たら良いな俺達みたいに」


 ルークは悲しそうなライラを抱きしめた、ライラは女神の神聖な部分だ平和を願う思いは誰よりも強い。


         暫くして


 ルークは広い城の中で迷っていた防犯対策で城の中では探索魔法は使えない、下手に兵士には話せない今も姿を隠す魔法を使っている。


(どうしたものか‥参ったなステラやメフィストを探すか?)


 廊下を歩いていると突然声を掛けられた。


「そこにいるのは誰!姿を見せなさい!」


(バレた?完全な遮断魔法だぞ)


 そこには同期の魔法使いエレナが立っていた。


(マズイ!俺がここに居る説明が出来ないどうする?眠らせるか?いや攻撃魔法は使えない)


「警告よ姿を見せないと騎士団権限で攻撃します!」


(逃げたら即撃たれて警報が鳴るよな‥今は騒ぎを起こせない、皆に迷惑が掛かる直接触れて眠らせるか)


「わかった!姿を見せる攻撃しないでくれ!」

「両手を挙げて魔法を解きなさい!」


 ルークは遮断魔法を解く。


「えっ!ルーク!?何でこんな所に?」


「ハハハ、久しぶりだなエレナ」


 ルークは少しずつエレナに近付くと警告を受けた。


「止まりなさい!幾らルークでもここに居るのはおかしいわ、動かないで」


(この感じエレナも人造デーモンか、道理で俺を見つけられたはずだ魂に引かれたか)


 睨み合って居るとエレナの後からマモンがやって来てエレナに触れて眠らせる。


「ルークここで何をしておる?」


「マモン助かった!迷子になってたらエレナに見つかってな、危なかった」


「この娘は人造デーモンですなお知り合いで?」


「あぁ同期の魔法使いだ」


「処分するかの、記憶の改竄も面倒ですからな」


「待ってくれ!流石に可哀想だ俺が招いた事だ大目に見てやってくれ」


「仕方が無いのう〜」


 マモンは渋々エレナを連れて行く記憶の改竄をするために、ルークは部屋への道を聞きやっとの思いで帰ってきた。


「ルーク遅かったね?」

「迷子になってなハハハ」

「フフフ子供みたい」


        マモンの研究所


「記憶の改竄は面倒臭いのう、そうじゃコイツもデーモンじゃ久々に楽しませて貰うとするか、何処から弄ってやるかのう‥ホッホッホ」


 マモンはエレナの改造を始めた新たな研究の成果を試すために、エレナもまた魔王により運命が変わろうとしていた。


 

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