魔王復活
ルーク達はルナによって眠らされている、いつもの様にその言葉から朝が始まる。
「3人とも起きなさい」
「「んっ‥朝か」」
4人はキャンプ道具を片付け戦いの準備を始める、今日は予定通り戦いの経験を積む為に出来るだけ魔物を倒す。
「ルナ結界を解いてくれ!出発しよう」
「はい!皆さん警戒を!」
皆は頷き武器を構えると結界が解けて行く、その瞬間ルーク達は絶望する周りに圧倒的な存在が複数いる事に。
「何だこれ‥魔力の塊が‥囲まれてる!?」
「ルーク‥怖い」
「ルーク様この魔力デーモンです!」
エリザは震えている。
「何で?何も聞いてないぞ!」
「逃げるぞ!走れぇ!」
ルークの声に一斉に走り出す逃げ場など何処にも無いのを理解していながら、本能が危険を知らせる。
「エキドナ様捕捉しました300m先に4名ルーク様も居られます」
「やはり隠れて居ましたか、直ぐに保護しますよ」
「仲間はどうされますか?」
「邪魔なだけです殺しなさい」
「はっ!」
周囲のデーモン達は桁違いの速さでルーク達を取り囲む、ルーク達はその力の差に動け無くなった。
「デーモンがここで何をしている」
ルークは必死に声を振り絞る次の瞬間殺されてもおかしくは無い、女性のデーモンがルークの前に出ると。
「エキドナと申します、ルーク様のお迎えに参りました」
エキドナはルークにお辞儀をすると周囲のデーモンも同じくルークに敬礼をした。
(俺に用がある‥目的は魔王)
「わかった‥だが条件がある仲間には手を出すな」
「ルーク!?何言ってるの」
「ルーク様駄目だコイツらは」
「黙りなさい!ゴミ共」
エキドナは2人を睨みつけると、部下がライラとエリザに襲いかかる。
「ミラージュステップ」
「バーストナックル!」
ライラは複数の幻影を出すが瞬時に見抜かれ首を掴まれた、エリザの攻撃は届いてすら無い力の差は歴然だった。
「がっ‥かはっ‥ぅぅぁ」
「かすり傷も付いてない‥」
ライラは息の音が止まる寸前首も折れかけている、ルークは助けようとするが動けない。
(ライラ!このままだと死ぬ助けないと!何だ体が動かない)
「ルークは渡さない!」
ルナは支配の魔法でルークを操り側に置く守りやすい様に。
「エルフ如きがルーク様から離れなさい!」
強力な魔力だがルークが近すぎる為攻撃が出来ない、ルナがそれを見逃す筈もなく全力で魔法を撃ち込む。
「消し飛べ!爆ぜろ!」
エキドナに向けて強大な爆裂魔法が撃ち込まれる放射状に辺りが消し飛ぶ。
「ハハハ!いくらデーモンもこれを受けたら!」
「これを受けたら?何かしら?」
エキドナは無傷で立っていた魔力障壁が目に見える程厚い強大な魔力、デーモンの力にルナは愕然とする。
「ルッ‥ルーㇰ‥」
「ライラ!駄目だ死ぬな!」
ライラを掴んでいるデーモンは今にも首を握り潰そうとしていた。
(ライラが死ぬ!嫌だまた何も出来ないのか)
(ルーク‥オレノ‥)
(今直ぐコイツらを殺さないと)
ルークが憎しみに染まる取り込みかけた魔王の魂がルークに重なり語りかける。
(ルーク‥オレヲ‥ウケイレロ)
(魔王なのか?駄目だ体は渡せない)
(オレガ‥ーーラタスケル)
(お前もなのか?大切な人?)
(たすけたい‥あいたいもういちど)
(俺達は同じ存在‥同じ魂)
ルークは魔王の魂と混ざり自分の存在が何か理解し始めていた、魔王の器 魔王の魂 作られた存在 女神との約束。
(おれはきえかけている、じんかくはおまえのままだ)
(700年耐えたんだろ!会いたかったんだろ?お前の思いはそんなものだったのか?)
(あいたい!そのためだけに‥)
(来い!俺の中に!共に生きようもう失わない為に!)
「ああああああああぁぁぁぁ!!!!」
ルークと魔王の魂が混ざり合いお互いを求め1つになっていく、魔王が復活したその存在が世界中に響き渡る。
「おお!この魔力は遂に目覚められたか!」
メフィストは歓喜の声を上げ直ぐに転送陣を発動する。
「ベルゼブブ様!この魔力は!」
「カカカ!遂に目覚めたなその魔力頂くぞ!」
ルークは計り知れない魔力を帯び降り立つ新たな魔王として、周りのデーモン達はその力の前に震え上がっていた。
「貴様‥よくも俺のライラを傷付けたな」
「ひっ!こっこれは命令で‥」
次の瞬間ライラを掴まえていたデーモンは消し飛んだ、ルークはライラを抱き治療すると死にかけていたライラは完全回復していた。
「ルーク?ルークなの?」
「あぁライラ良かった」
2人は抱きしめ合う。
「ルークだけど懐かしさも感じる‥何だろう?‥フフおかえり」
「ただいま!やっと会えた!」
ルークの中の魔王としての記憶が蘇る、700年目の再開に魂が歓喜するそれを見ていたルナは支配の魔法を再度発動する。
「ルーク!貴方は私のものこちらに来るのよ!」
「魔王である俺を支配出来るとでも?思い上がるなよ」
ルナは拘束され宙に浮いている。
(何これ?何も出来ない瞬き1つ出来ない)
「ルーク!殺しちゃ駄目!」
「コイツは俺を騙した!俺を汚して楽しんでた」
ルークは支配されていた間の事を思い出す、ルナもセシリアと同じだった生かしては置けない。
「それでも駄目!心まで闇に落ちないで!」
「俺は魔王だぞ!闇の王に何を」
「ルークの心は闇に染まってない!」
ライラと目を合わせる。
(あぁ何て真っ直ぐな瞳なんだ、ライラが居てくれて良かった)
「わかったよ殺さない」
「よし!いい子いい子!」
「ハハハ!何だそれ」
周りのデーモン達は平伏していた、エリザは理由もわからず放心している。
「エリー!こっちに来て」
「イヤ‥オレは」
「良いから来るの私達仲間でしょ」
ライラはエリザの懐から小箱を取り出すとそれを破壊する。
「ライラ姉それは!」
「こんなのもう要らないよね?」
ルークの覚醒にライラの女神の魂も感化されたのか神聖な力が宿っていた聖女として相応しい程に。
「いいのか?オレも裏切り者で‥」
「いつ裏切ったの?」
「ハハハ!確かにエリザには何もされてないな」
拘束を解かれたルナは泣き崩れる計画の失敗とルークを失った絶望に。
「もう生きていてもしょうが無い」
「駄目だ死なせない、ルナお前も一緒に来るんだ」
「何のために?」
「セシリアは殺す、約束しただろ?」
「ライラに殺しは駄目だと言われでしょ」
ライラは首を振る。
「アレは殺さないと駄目」
「え??」
「アレは女神じゃ無いの汚染された天使が女神と思い込んでる、だから私を女神として完全覚醒出来なかったの」
話を理解出来ずルナとエリザは混乱していた追々説明するしか無い、すると場の空気が変わる転送陣が出現する。
「ようやくお目覚めになられましたかサタン様!」
ルークの記憶が蘇る。
「メフィストか!懐かしい‥700年か待たせたな」
「度重なる失敗に何度心が折れそうになった事か!」
「最後の魂で成功するとはお前も運が無いな」
「ハハハ!起きる気が無いのかと心配しましたぞ」
メフィストは感嘆の声を上げ喜んでいた、魔王の復活に全てを注いだ700年だった。
「メフィスト今の勢力はどうなっている?」
「ベルフェゴール様 マモン様はこちらに付いています、私を含め上位デーモン50名 中位約200名 下位約1500名が配置されています城に戻られますか?」
「これからどう動くかライラはどうしたい?」
「ルークお城って何?」
「あぁ、スローン王国の事さあの国はデーモンの国だよ」
「「え?」」
ルークとデーモン達以外はその答えに驚いている。
「どういう事なの?」
「女神の作った玉座も俺達を守るための物だ、あの国は俺の部下達が中枢を握っている」
「でも!それならニール村の騒ぎは何のために?」
「アレはメフィストが俺を起こすために魔法使いを集めて実験していたんだ、騎士団はそれを揉み消す為に派遣された」
「同時期に俺がカタラクタで覚醒したからメフィストの無駄骨だな」
「アレは肝が冷えましたぞ誰も覚醒せずサタン様は消滅したのかと」
次から次に明るみになる真実にライラ達は頭が混乱していた、ルークはメフィストに一度王国に戻る事を伝える。
「ライラ少し整理する為に一度王国に帰ろう、ジノンさんにも会いたいだろ?」
「旅を続けなくて良いの?」
「魔王を舐めるなよ?コレくらいの距離なら一瞬で飛べるぞ?」
「凄いね、じゃあ皆で帰ろ!」
エリザはメフィストに近づいて指示を仰ぐ。
「あのオレはどうしたら」
「ルーク様に気に入られた以上私からは何も言うことは無い好きにしろ」
エリザは嬉しそうに戻って来た、エリザとルナの立場をハッキリとさせたほうが良いと思ったルークはデーモン達に命令する。
「エリザを俺の側近にするルナもだ、いいな丁重に扱え!」
「「はっ!」」
「何で私も?」
ルナはもう生きる気力も無くしそうだった、ルークはルナに生きる希望を与える。
「聞いてくれルナ、もしエルフの国が天使達の拠点なら滅ぼす事になるルナの復讐も出来るだろ?それに俺を愛してるのは嘘だったのか?」
「嘘じゃない!利用はしてたけど愛していたの!」
ルークはルナを抱きしめる、一度は殺そうと思ったが泣きじゃくる姿を見て愛らしく思える。
「良かったねルナちゃん!」
「ヤキモチ焼かないんだな?」
「女神に覚醒して色々分かったからね、女神の魂は少なくとも後3人いるよ?これからもお嫁さん増えるかもだし」
「まだそんなに居るのか先が思いやられるな」
ルークは魔装具の魔石を取り出すと魔力を開放する、魔石は漆黒に染まり魔禍が発生する。
「ルーク様それ大丈夫なのか?」
「まあ見てろ、メフィスト先に王国で待ってるぞ!」
「はっ!直ぐに追いかけます」
魔禍はドンドン広がりルーク達4人を飲み込むと消滅する。
王国上空
「どうだ一瞬だろ?」
「今のは?」
「魔禍を使い転送したんだ、魔物を送る時の逆だな」
「もしかして魔物も王国から送ってるの?」
ルークは下を指差す。
「地下に巨大な施設がある、ほとんどそこで作ってるなそうしないと自然繁殖出来ない魔物は絶滅してる」
「何のために魔物を作るの?危ないのに」
「それは追々な?」
ルーク達は城内の庭に降りていく、遠く離れた場所からベルゼブブ達が見ていた。
「本当にサタンが復活したようだな、アレを魔王にする為に餌になって貰うぞ」
「捕獲しますか?」
「見た所覚醒したばかりで魔力は3割程度まだ速いな」
「あの巨大な魔力で3割‥そんな」
「お前はサタンを見たことが無かったなアレは本物の魔王、我らとは格が違うぞ」
「それに城にはベルフェゴール達が居る全面戦争は避けたい、カカカ!今は泳がせて様子を見るか帰還するぞ」
ベルゼブブ達は撤退して行く、もうデーモンの名を隠さず呼ぶ為世界中の都市で警報が鳴り止まなかった、しかし聖地にいる女神は喜びに浸っていた魔王にまた会えると。




