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国境を越え人生の一大事を迎える

 登山の準備を終えた翌朝ルークとライラは詰所で待ち合わせをしていた、先に着いたルークはジノンに挨拶をする。


「おはようジノン団長」


「ルークかおはよう、もう出発するのか?」


「ああ、ライラが来たらすぐにでも出発したい」


 日があるうちに山を超え鉱山都市に着きたい、野宿はリスクが高い。


「そのライラの事何だが‥」


「何かあったのか?」


「いや、その何だ‥父親としてだな、娘が心配でな」


「それはそうだな」


「娘の事をよろしく頼む!」


「ああ、任せてくれ絶対に俺が守る」


 ジノンは安心したのか笑いながらルークの肩を叩く。


「これで一安心だ!ライラ居るんだろ?出てきなさい」


 ルークが振り向くと顔を真赤にしたライラが立っていた。


「おはようライラ、顔が赤いが大丈夫?」


「はっ‥はい!大丈夫です!」


「早速だがすぐに出発しよう、日があるうちに山を超えたい」


 2人が詰所を出ると団員から声が掛かる。


「団長の指示で山道まで馬車で送ります!村の入口でお待ち下さい」


 すると後ろからジノンがライラに確認を取る。


「ライラあれは持ったか?」


「うん、ちゃんと付けてるよ」


 ライラは服の中に隠していたネックレスを出す、かなり貴重な魔石と装飾がされている。


「これは?かなり高価な物に見えるが」


「俺が昔手に入れた物何だが、ミスリルの装飾に呪 魅了 幻覚 洗脳 対策の珍しい複合魔石が付いててな」


「凄いなこれ1つで小さな城が買えるんじゃないか?」


 ミスリルは魔力を帯びている為この魔石は常時発動型だ、それにしては劣化していない。


「魔石がまだ新しいのは?」


「見つけた時に2つに別れててな、別々に鑑定して効果が解ったんだが貴重過ぎて今まで放って置いたんだ」


 なるほど娘の旅立ちに持たせることにしたのか。


「ライラそれは人に見せないようにな」


「はい!常に服で隠します」


「よしそろそろ行こうか」


 2人は馬車の待つ村の入口に着くと村の人々が集まっていた、みなライラとの別れを惜しんている。


「では、出発します」


 御者は馬車を走らせ山の麓を目指す。


「40分くらいで到着します」


「ライラ着くまでに持ち物の確認を」


「はい!」


 馬車を見送ったジノンはボソッと呟く。


「ライラ幸せになれよ‥」


 山道の入口に到着すると馬車を降りた。


「ライラここからは登山用の山道を通る、山頂には行かないから今日中には鉱山都市に着く」


「馬車が通る山道は通らないんですね」


「馬車の道を通ると国境の検問を通る事になる、下手をするとそこで足止めを食らう」


「なるほど、その間に騎士団に追いつかれたら大変ですね」


「そう言うこと、それじゃ行こうか」


 2人は山道を登り始めた天気も良く登山には最適な日だ。


「ルークさん!探知魔石に反応があります!」


「魔物との距離は?」


「約100mです!」


「それなら大丈夫、山道は木々で視界も悪くよほどの事が無い限りこちらには気が付かない」


 2人は順調に進んでいる昼頃には国境も超えていた。

 

「順調だライラここで一休みしよう」


 少し開けた場所で休み昼食を取ることにする。


「ずっと緊張して疲れました〜」


「ははは、警戒を変わるからゆっくり休んで」


 ルークは探知魔法を使い周囲を警戒する、ライラはご飯を美味しそうに食べているとルークが地図を見ながら説明を始めた。


「この先が鉱山都市カタラクタだ」


「昔お父さんと行った覚えがあります、大きな滝と穴だらけの街でした」


「長年住んでる人が迷うらしい大きな街だ」


 2人共お茶を飲みながら休みを終える。


「そろそろ出発しようか」


「はい!」


 山道を進み森を抜けると眼下に鉱山都市が見えてきた。


「思ったより大きな街だ、都市と形容されるだけはある」


「ルークさんここからは見晴らしが良いのでもう安心ですね」


「ああ、もう大丈夫だ街に向かおう」


 村を出発してから5時間何事もなくカタラクタに到着し街に入ると、先ずは宿を取ることにする。


「いらっしゃいませ〜」


 宿に入るとドワーフ族の女性から元気な声が掛かる、受付に着くとドワーフ族の紳士が対応してくれた。


「いらっしゃいませ」


「部屋を取りたい、2部屋空いてるかな?」


 するとライラが割って入る。


「あの!1部屋でだっ大丈夫です!」 


「大丈夫じゃないだろ!同じ部屋だぞ?」


 受付の男性が聞いてきた。


「御夫婦様ですか?」


 2人は同時に


「違う!」

「はい!」


「「えっ」」


 お互い顔を見つめる。


「ライラ待ってくれ!どうしてそうなる?」


「ルークさんこそどうしてですか!」


(駄目だ話が見えない‥取り敢えず部屋を取り話しをしないと)


「部屋を2つ頼む」


「かしこまりました、こちらが部屋の鍵です」


 鍵を受け取ると部屋に向う、ライラに話を聞くため2人で部屋に入った。


「ライラどうして俺達が夫婦なんだ?」


「えっと‥お父さんを説得した時に、ルークさんが私を受け入れてくれたら行ってもいいと条件を出されて」


(そんな条件聞いてもないし飲んでもないぞ‥)


「そんな話は‥待てよ‥」


 今朝のジノンとのやり取りを思い出す。


「父親として‥」「娘をよろしく頼む!」


(そう言うことか、確かにそうとも取れる)


「私の事絶対に守るって言ってくれました!」


「確かに言ったが‥」 


 ライラは今にも泣きそうな顔をしている。


「ライラ1つ聞いていいかな?」


「聞きたいこと?」


「ああ、俺はあのサイクロプスに目を付けられている、他にも厄介事に巻き込まれる可能性も高いそれでも着いてくるつもりなのか?」


「覚悟の上です!」


 はっきりと言い放った、正直ライラの事は好きだがライラは何故ここまでこだわるのだろうか?


「俺じゃ無きゃ駄目なのか?」


「はい!一目惚れです!」


 ライラは真っ直ぐにルークを見つめる、ここで突き放しても追いかけて来るだろう。


「後悔は無いんだな‥」


 ライラは頷いた。


(押しに弱いな俺は‥)


「わかった、一緒に生きようこれからよろしく頼む」


 ライラは不安から開放されたのか嬉しさのあまりか大声で泣き始めた、ルークはそっと肩を抱く。


 しばらくしてライラが落ち着くと、2人でギルドに行くことにする冒険者登録と婚姻届も済ませることにした。


「それじゃ行こうか」


「はい!ルークさん」


「もうさんは付けなくて良いよ」


 ライラは嬉しそうだニヤニヤが止まらない。


 ギルドに到着すると受付でライラの冒険者登録をする。


「お名前はライラ様ですね、職業は戦士と‥はい登録が終わりました、隣で魔装具の受け取りをお願いします」


「ん?戦士?!ライラどう言うことだハンターじゃ無いのか」


「ハンターだとルークを守れません!この間の戦いで痛感しましたから」


(確かに身を守れる前衛だと助かるが、経験はあるのだろうか?)


「前衛の経験は?」


「大丈夫!お父さんから習ってます、自警団だと前衛が多いのでハンターを主に任されてたんです」


(それなら安心か問題は今の装備だな)


「戦士なら装備を整えないとな明日一緒に買物に行こう」


「デートですね!」


「まあそうなるな」


 周りから視線を感じて後ろを見ると、冒険者達に物凄い顔で睨まれていた‥ここは亜人の冒険者が多いから可愛いライラを見て嫉妬するのもしょうがない‥


「ライラ魔装具を受け取ったら次に行くよ」


「はい!次は婚姻届ですね!」


 大きく返事をするものだから周囲の視線が更にこちらに向く。


(早くここを出たい‥)


「魔装具は左手用のガントレットでお願いします」


「かしこまりました、魔石はどれにいたしますか?」


「体力回復を下さい」


「はい、こちらになります」


 ライラは魔装具と魔石を受け取ると直ぐに装着した、次は婚姻届だ奥の受付に提出する。


「ルーク様とライラ様ですね、登録が終わりましたおめでとうございます!」


「ありがとうございます!」


 嬉しそうなライラを横目に、当初の最強の魔法使いになると言う目的が狂いそうで不安になるルークだった。




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