へたっぴなジグソパズル
私の描くものなんて、みんなこんな感じです。
ジグソパズルみたいに ぴったりあわせて
なんかの絵をきっちり描こうとするから
はまらないピースをほおりだして
これからためすやつとはべつの もうひと山を
うしろに積みあげることになる
あれもちがう これもちがうってするより
これでいいや ここでいいや ならべてみてさ
なんとか いちまい組みあげよう
ピースとピースはぴったりとはあわなかったし
あちこちにできたすきまから
テーブルの木目がのぞけちゃうこともあるけど
なんとなぁく ネコかな? ヘリコプタかな?
そんなものをぼんやり描けるなら
散らばったピースをもてあましてるだけのひとより
がんばってみたかんじがするよね
そいつを成果だなんて呼べはしないかもしれない
価値を問われれば 具なしの塩むすび ひとつぶん
それにさえ満たないかもしれない
わずかでも繋がった数ピースがあれば
つぎのひとに託していけるはずだから
それこそを成果と呼ぶのだと言われれば
返すことばもござんせん
だけどぼくが じぶんでやり遂げたのは
ぴったりとはあわなかったピースとピースの
あちこちにできたすきまから
テーブルの木目がのぞけちゃって
なんとなぁく ネコだかヘリコプタだかを
ぼんやり描けたこのいちまい
使えなかったピースをひと山のこして
見本よりちいさなサイズのこのいちまいを
不自然な余白をつくったまま 額にいれて壁に飾る
たしかに成果だなんて呼べはしないかもしれない
それでもさ
使えなかったピースの山よりは
ずっと 誇らしいできばえ!
ちゃんとしたもの、描けるようになりたいんですけどね(苦笑)