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赤い切符  作者: 渡辺正巳
11/27

3-1

駄菓子屋のおばあさんと藤岡駅の駅長に言われた通り、赤い切符を使って電車に乗り、帰った。帰りは九時近くになってしまい、家に帰るとすでに母が居て、私はこっぴどく怒られた。


 友達の家で誕生日をお祝いしてもらい、夕食もごちそうになった、と適当な嘘をついたが、母には通用しなかった。それならばお祝いしてくれた友達の家にお礼の電話をするから、名前と電話番号を教えなさい、と鋭く母は言い、私は追い詰められて結局泣き出した。本当のことを言っても、とても信じてもらえないのは子供ながらに分かっていた。最終的には、誕生日プレゼントにもらった一万円で、一人で夕食を食べてきてしまった、という嘘で母は納得した。


 次の日は土曜日だったが、母は出勤日で朝から家にいなかった。私は一人寂しくスーパーの弁当で昼食を済まし、何もすることが無く、いつになく寂しさが高じて、また小学校前の駄菓子屋へ足を向けた。

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