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私はバイセクシャル~バイは存在してはいけませんか~

作者: アオ

バイセクシャル。

日本語にすると両性愛者。

その言葉通り、男と女の両方の性別に恋愛感情や性的欲求を抱く。


私が自覚したのは中学3年の時。

それまでは男のみが恋愛対象だったのに同級生の女の子にも異性に恋した時と同じ感情を抱いた。

初めはバイセクシャルや同性愛の知識もなく、身近にそんな人がいなかったから否定した。


「ただの憧れだよ、あの子は可愛いから。ああいう可愛い女の子になりたいっていう憧れ」

「同性に恋するわけないじゃん、おかしいよ」


でもそんな否定を、自分で自分を否定したところで分かってる。

当時は今みたいにLGBTsがテレビやネットで取り上げられることはなかった。

せいぜい、オネエタレントがお笑い番組に出る程度。

バイについて色々と調べ、自分を認めたらホッとした。と同時に周りには絶対に言わないと決めた。




「バイと恋愛は無理」


ネットで知り合ったバイの友人の彼女はSNSでそう呟いた。

高校3年の終わり頃、ビアンバーに行けるわけでもなく、出会いといえばSNSしかなかった。

その友人の彼女はレズビアン。

この2人はよく喧嘩をしてたからきっとまた喧嘩して苛立っててこう呟いたのかもしれない。


「最終的には男と結婚するんだよね。女とは遊びでしょ」


そんなことない。

本気だよ、遊びじゃない。

中にはそんな奴もいるかもしれないけど、少なくとも私は好きになる人がたまたま異性か同性か。

男だから結婚出来て子供を産めるから好き、女は結婚も出産も出来ないから遊びで良いなんて思ったことなんかない。


“バイセクシャルはレズビアンに嫌われる”

どこかで見た、その言葉は本当だった。

最初はその言葉を信じてなかった。

この1件以来、レズビアンからバイセクシャルに対する印象を調べるようになり、友人の彼女のようなレズビアンが多いと知った。


ただただ、この人が好き。あなたが好き。君が好き。

そう言ってもバイってだけで異性愛者からも同性愛者からも偏見を持たれてしまう。


「結局、裏切って男にいくんでしょ」

「同性愛は無理だけど、両性愛は異性と結婚出来るから良いじゃない!!」


異性愛者の前では異性愛者を

同性愛者の前では同性愛者を

演じるしか方法はないんですか。



「私はバイとかビアンとか関係なく好きだよ」


初めて訪れたビアンバーで隣に座ったレズビアンの方がこう言った。


「って言ってもつい最近までバイのこと恨んでたんだけどねー。でも好きになったら相手がバイかビアンかなんて関係なくなっちゃう。そう考えたらバイもそうなのかなって……だんだんバイのことも受け入れられるようになったんだ」


“だからあんたはあんたらしく生きなよ”


その人は相当、お酒が入っているのかそういうと高笑いし、他の客の会話に入っていった。


自分は自分らしく。

そう生きれたら苦労はしない。

でもこの人と話してレズビアンがバイのことを女とは遊びだと思っているように

私もレズビアンは全員、バイを目の敵にしていると思っていた。


私自身もいずれはそんな考えを捨てられるのだろうか。

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