第1話 〜チート主人公、起床〜
鈍感ヒロイン(?)とサイキョー主人公のイチャイチャをご覧ください。
目覚メヨ・・・目覚メヨ・・・目覚メヨ・・・
「っ!!」
なんか変な夢を見てた…気がする。
まぁ夢なんて大体変だしな、と笑い飛ばす。1人で。
ピンポーンとインターフォンが鳴った。
「もうそんな時間かよ…」
いつもより長く寝ていた気がする。
そんなことを思いながら玄関の戸を開ける。
「おはよ!桜真!」
なぜこいつは朝からこんな元気なんだ?
「なぜこいつは朝からこんな元気なんだ?」
「急に何さ!!」
あ、声に出てた。
ちなみに紹介するとこいつは俺の数少ない友人の一人、薫。
女子よりも女子らしい男だ。相変わらず可愛い。
言っておくが青いつなぎは着てないぞ?
ちゃんと女の人が好きだ。
「それより早く準備してよ!遅刻しちゃうよ!」
おう、5分だ。そう伝えて準備する。
実際男子にしかモテてないんだよなぁ、あいつ。
多分告白された回数なら女子より多いと思う。
なんて思いながら着替えていたのだが、結局薫とともに学校に着いたのは遅刻寸前だった。
「フーッ、ギリギリセーフ」
「セーフ、じゃないよ!」なぜか怒っている、なんでなんだろ?
その後パパッと朝のHRが終わり教室移動らしいので
薫と廊下を歩いていた。
「一限目って・・・体操着使うって事は」
「うん!魔実だね!」はしゃいでる。なにこれかわいい。
・・・ん?今なんて?俺の知らない言語が出てきたんだが。
「ごめん、薫。もっかい言って?」
「え?もしかして、桜真って魔実嫌いだった?」
うん違う、明らかに違う。
「その’’まじつ’’ってなに?」
この質問は別に変じゃないはず。だって意味わかんないんだもん。
「えぇ!魔実の意味理解してないで授業受けてたの!?」
違うバカそうじゃない。
「魔法実技だよ!!魔!法!実!技!」
うんうんなるほど、つまりなんだ、魔法を使えると。
は?
「は?」
「いや反応遅いよ!」
アホか普通こうなる、普通急に「授業で魔法を習います〜」とか言われたらこうなって当たり前だ。
「練習場に着いてから先生が話してくれると思うからとりあえずいこ?ね?」
はぁ、、、この際は仕方ない。薫の可愛さに免じて納得しておこう。
教師の退屈な説明だのなんだのが終わり、各々の生徒が魔法実技の準備に取り掛かる。
見てるだけじゃ何が何やら訳がわからないので薫に手取り足取り教えてもらうことにした。
「やり方は人それぞれなんだけどとりあえず手を前に伸ばして、意識を集中させてこう、ピャって感じで杖を思い浮かべたら」
ふむふむ、こうかな?薫に教えられた通りの態勢で試してみる。
つーか薫教えるの下手じゃねかわいすぎかよ。
すると手のひらの前あたりにいきなり光が集まって明らかに’’杖’’って感じの杖が出てきた。
握りやすい太さだがひょろひょろっとしていて上の方はグルンッと巻かれている。
全体的に黒いが少し時間が経つと水色の機械的な模様が浮かび上がってきた。
周りの生徒がざわつく。隣の薫からも「えっ…?」っと短い言葉が発せられる。
なんだ?
「おい薫、なんだよ。なんでこんなにざわざわしてんだよ、賭け事も鉄骨渡りもしてないのによ」
冗談交じりに薫に聞く。薫は恐る恐るこっちを見てとんでもない言葉を発した。
「その杖、ま、魔王クラスの魔力がないと‥…生み出せないんだよ…?」
え?は?ん?お?
「図鑑で見たことあるんだ、その杖。過去に生み出したのは魔王って言われてる伝説の杖、、、」
「つまりなんだ、その、俺には魔王クラスの魔力があるってことか?ってかそんな珍しいもんが図鑑に載ってんのかよ、図鑑すげぇな」
薫は怯えきって、縮こまっていながらもうなずいてくれた。
「こ、こんなのまぐれに決まってんだろ、な?」
だって俺、さっきまで魔法どころか杖の出し方すら知らなかったんだぜ?
とみんなの前で笑い飛ばす。それにつられた数人が笑ったことによってなんか変な空気から解放された。
「な、薫。早く授業戻ろうぜ!」う、うん。と答えた薫の肩を抱きながら授業に戻った。
「みなさん、ボーッとしてないで早く魔法を的に目掛けて打ってください!」
教師の咆哮でみんなが一斉に魔法を打ち始める。
「光よ、闇夜を裁け。ホーリー・スピア!」
薫の無駄にかっこいい詠唱の後繰り出された光の矢は的を貫通し、練習場の壁に当たって弾けた。
「さすが薫さんいい魔力量です。ちゃんと練習していますね」
めっちゃ嬉しそうにしてる。そんな薫から頼み事が来た。
「あのさ、桜真。この詠唱やってくれない?魔力すごそうだからできるかなって。僕、恥ずかしくてできなくて。でも桜真ならできるかなって!」
おう、そいつぁどういうこった。まあいい。えーっとどれどれ、ながっ。
「光を屠れ 闇よ蝕め 破壊を司る一打となれ 消え失せろ。」
なんかとんでもなく厨二くさいな、詠唱ってそんなもんなのか?
「え?待って!汐野さん!その詠唱ダメなやつ!!」
「桜真待って!お願いした僕が馬鹿だった!できるとは思ってなかったの!!!やめて!!」
なんか言ってるけどよく聞こえない。声援かな?多分声援なんだろうな。なら期待に応えなきゃな。
「スローター ザ ライト!!!!」
この魔法がえげつなく、そしてとんでもない威力だとわかるのにそんなに時間はかからなかった。
薫が念のためと授業の前に教えてくれた防御魔法で全員を包み込む大きさのものを展開した。
幸いなことに全員無傷。防御魔法が大きすぎたせいか、練習場もそんなに被害はなかった。
「汐野さん、あとで職員室にきてください。とっっっっても重要な話があります。」
「おぃーす」
薫のやつ、あとでどう調理してやろうか、っと薫は?
「おーい、かおr「ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ」
怖かったんだな。かわいそうに…。そう思いながら薫を抱え、いつも昼飯を食べる場所に向かう。
可哀想って言ってるけど完全に俺のせいじゃね?なんて思いつつ、数少ない友人を大切にしようって思った。
初めまして、午前の烏龍茶です。
いやぁ、初めての投稿で戸惑ったりしたんですけどなんとか投稿できてると思います。
ふふっ、程度に笑っていただければと思います。
僕も異世界転生とかしてみたいと思う毎日なので投稿に間ができたら異世界に行ってると思ってください。
最後になりますが、これからよろしくお願い致します‼︎