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Amour la planète  作者: 皆川恋桜
序章
6/27

若干日が飛びます

 その間の話はまた追々するつもりです

では、どうぞ

「じゃあ、時間は50分。用意――始め!」

 号令が響く。それを合図にプリントを表にかえして解き始めた。一科目目は国語。次は英語でその後は数学、理科、社会と続く。1つの部屋に試験官と二人きりだから不正は不可能な状態。

(後は悠との約束通りある程度本気でやればいいか)

 やってやろうじゃないか


「はい、お疲れ様」

 その声に一息つく。疲れた。試験官の居なくなった後脱力し机にもたれかかった。


「おつかれ」

 そう言って顔の近くに置かれたのはマグカップ。置いたのは勿論悠だった。


「誰のせいだと思ってるの……」

 言いながら紅茶を飲む。本日もたいへん美味しいです


「あぁ、悪かったな。でも、俺も想定外だったんだよ」

 不意に頭を撫でてきた。この前から何気に気に入ってるようだ。気持ちいいからさせたままにしておく。


「それにしたって昨日1日で照らし合わせて足りないとこ補って、三日目で試験とは思わなかった」

 これは、こことあそこが大して変わらなかったからできたことだ。全く異なっていたらかなりヤバかっただろう。


「そうだな。まったく、栞奈さん何考えてるんだか…」

 悠は悠で大変だったらしい。まぁ、悠も教師だというから雑用に駆り出されたんだろう。そんなことを暫く話していた。


「し、失礼します!」

 ガタッと大きな音をたてて一人の女性が入ってきた。かなり慌てているようだった。


「山本先生。どうしたんです?」

 悠がその人に問いかける。口調が変わるっているのは気のせいだろうか。


「あぁ、月嶋先生! 先生がこの子の保護者で間違えないですよね!?」

 山本先生と呼ばれた女性は30代前半ぐらいで眼鏡をかけた、所謂スレンダー。全体的に地味だが中の上ぐらいだ。勿体ない


「そうですね。正しくは後見人ですが」

興奮している山本先生と冷静な悠、みごとに正反対で見ていて面白い。


「天宮さん、全科満点。創立以来初めての快挙です!!」

 テンションのピークを迎えたであろう山本先生は勢いのままそう言った。


「……え?」

 えっと、これはどういうことだろう?


 その後も山本先生と言われた彼女は興奮したまま話し続けていた。途中若干正気にもどったのか


「私は山本林。英語科の教師よ」

 と相変わらずのノリで教えてくれた。そんな彼女も去って再び二人きりの部屋。


「1問か2問はおとしたはずなのに」

 密かに呟いた。……つもりだった

「予想はしてたが、本気でやれと言ったろ?」

 悠が私の独り言に文句をつけてくる。


「だって、目立つと面倒でしょ」

 反論しておく。山本先生の様子からしても失敗したと思っているのだ。私は平和に日々を過ごせればいい。


「お前のは誤魔化しきれない。今は大丈夫でもいつかはばれる。解ってるんだろ、琴李」


 そう言って私の頭をまた撫で始める悠。ふてくされる私に

「とりあえず、合格おめでとう」

 と優しい笑顔で言ってくれた。


ありがとうございました。

 林さん登場です。気に入ったので今後もちょくちょくでてくるかなあと思います。

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