表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Amour la planète  作者: 皆川恋桜
序章
2/27

暗闇

連続投稿です。では、どうぞ

  そこには地面も天井もなく、上も下もなく、右も左も無い。ただただ真っ暗な空間。

 気がついたときには既に私はそこに漂っていた。


「……………ここ、どこ?」

 思わずもらした声に、自分は声を出せるのだと知った。永遠に続く暗闇に一人不思議と不安にはならない。寧ろ心地いいと思った。


「ここは世界の狭間だよ」

 唐突に聞こえてきた声に顔を上げる。そこで漸く私は自分が生きて存在していることに気づいた。他人がいて自分をはっきり認識していく。私のその様子を見ていた相手は再度口をひらいた。


「もう大丈夫かな、琴李ちゃん? 僕はルイ。君たちの言うところの神っていう存在、その一人」

 ルイと名乗った彼はそう言って微笑んだ。理由はわからないがどこか哀しそうな笑みに疑問を抱かなかったわけではない。でもわたしは自分の知りたいことを訊いた。


「貴方も神だというなら、なんで私はここにいるの?」

 私は自ら死を選んだ。なのに何故こんなところにいるのだろう……

 そんな私の思考を読み取ったかのようにルイは答を返してくれた。答になっていない答を。


「そう、君は確かに死んだ。それこそが全ての元凶で問題なんだよ」

 訳がわからないが無言で先を促す。


「君は死ぬのには早すぎたってこと。君にはまだ君として(’’’’)あそこに存在してもらわなければならなかったんだよ」

 その言葉を理解することを私は拒絶した。でも理解して(わかって)しまった。そのとたん体が震えだした。


「…ど、どうして…?」

 震える声でそう返す。それだけで精一杯だった。だって、


「…私に、あそこに戻れって、言うの?」

 だって、それだけはどうしても嫌だった。これじゃあ、逃げた意味がなくなってしまうじゃないか。また私はあそこに囚われなければいけないの…? 絶望の淵に叩き落されたようだった。


「いや、事情は知っている。だから、僕から選択肢をあげるよ」

…………選択肢?

 首をかしげているとルイは笑って頭をなでてきた。そうしながら


「1つ目は君自身が言っていた元に戻る選択

 2つ目は――全く違う世界(ばしょ)に行く選択」

 と優しい声で提示した。震えもおさまり、冷静に考えることができるようになった今、でた答は1つ。だから私は即答する。


「2つ目、それが良い」

  その答に

「わかった」

 と優しさにあふれた声が応えてくれた。 

ありがとうございました。

 この次にはちゃんと異世界に行きます。少々おまりください(笑)


感想、ご指摘ありましたら、御気軽におねがいします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ