プロローグ
――変わってしまったのは、たったの0.1%だった。
どこまでもひろがったアオに反射する、過去の残像。
だけどもう、0.1%は取り返せない。
―99.9%のスキ―
『バカならさ、バカらしくオレの言う通り動け』
『ふ、ふざけんな!あたしは犬じゃない』
『だれが犬っつった?』
ああ言えばこう言う。
それがあの人だった。
『ねー、いいかげんさ。
手はなしてよ』
『ムリ』
『痛いんですけど』
『ならもっと痛くする』
彼はどうしようもなくイジワルだった。
そしてあたしはどうしようもなく不幸だった。
『オレがついてなきゃさ、アンタほんと何もできねえじゃん』
時々マトモに当たってしまうから何も言えなくなる。
あたしは彼がいなきゃ何もできない。
……そう言ったのは、彼の方だったのに。
ずっといっしょにいられると思っていたのに。
彼は、うそつきだ。
あたしの中の0.1%が消えたのは、そう。
あの人が突然あたしの前からいなくなったときだ。
*
真っ青なそらがひろがった屋上。
誰もいないはずだった。
誰もいないと思っていた。
「何……泣いてんだよ」
「だ、れ……?」
うごめいた黒いかげに、セカイがゆれた気がした。
ほら、みて。
また0.1%が、消えてゆく。
はじめまして、そしてこんばんは。
プロローグ早々ぐだぐだです、が。
ベタ甘めざしてがんばりたいとおもいます。
それから、学生ですので勉強優先にしようと決心しました。
なので。
長期更新になります。
宜しくおねがいします。