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俺を異世界に召喚した悪い魔女の婆さんをロリババアにしたら何処までも粘着して来るようになったんですけど!?  作者: アステロイドV2
第二章

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友情必殺技炸裂!!

ディザベルのご機嫌が最悪な事以外は特に問題無く第6階層に突入したキョウ達一行。


第6階層ともなるとダンジョンも変化するようで、5階層までは土の洞窟風のフロアだったが、6階層からは石材が使われている人為的なダンジョン風に姿を変えた。


そして何よりの変化は冒険者の数が若干少なくなってきており、道中でモンスターと遭遇する機会が増えた。


出て来たモンスターの種類だが、これまでボス戦で出会ったモンスターの使い回しやカラバリが多く、色が変わったスライムやらコボルトやら…………もしかしてこのダンジョン、予算が無いのか?


そんな事を思っている間にも使い回しモンスター達は、キョウの前を歩いているディザベルの周囲に(ただよ)っている6本の白金の剣よって自動的に倒されていく。


あの剣、便利だなー。


…………ってそんな事を言っている場合ではない、どうにかしてディザベルの機嫌を取らないと……!


しかし俺の健気な努力が実を結ぶ事は無く、6階層のボス部屋に到着。ディザベルは無言のままボス部屋に入ってしまった。


「なぁんでこんな時だけ誰も並んでないの!?ちょっと待って!」


ディザベルの後を追うようにキョウは慌ててボス部屋に入る。


6階層のボス部屋にいたのはコボルトがいっぱい、ピカピカな武器と防具を持った見るからに偉そうなコボルト……コボルト・キングって言った感じか?そんな奴が1匹いた。


───そう、過去形だ。


奴らは鳴き声を上げる事無くディザベルによって瞬殺された。


ディザベルは5階層の時と同じようにボス戦の報酬として出て来た宝箱を無視して次の第7階層に進んでしまった。


…………どぉぉぉしようかなぁぁぁ…………昼に出したプリンより好きそうなのあったかなぁ~~~。


ああでもない、こうでもないと頭を悩ませている間にも第7階層のボス部屋の前に来てしまった。


ディザベルはボス部屋の扉を押して開けようとして───手を止めた。


「あの……ルルさん?」


「…………眼は何ともないか?」


ディザベルは重たい口を開いた。


「え、あ、いや別に、何ともないけど」


「……そうか。スペクタクルズ・アイは一種の身体強化とも言える魔法。身体強化を得意とするお主が使うには魔力量が多すぎたのかもしれぬ……すまん」


ディザベルはキョウに背中を向けながら謝罪した。


「えっ!?あ、いや……こっちこそゴメン」


「……ふん、悪いと思っておるならこれを開けよ、変態」


「……はいはい」


いつも自分から裸を見せて来る癖にとか思いつつも、偶然の産物とは透視で下着姿を見たのは替えようのない事実。


俺は変態の汚名を甘んじて受け入れ、ディザベルに変わってボス部屋の扉を開ける。


7階層のボス部屋にいたのは、剣や棍棒やらを持った身長2mを超える豚人間(オーク)が6体。


そして6体のオークよりも更に大きい、3m超えのオークが1体いた。多分オーク・キングだろう。


「……チッ」


ディザベルは醜悪なオーク達を見て、眉をひそめながら舌打ちをするがゴブリンとかの時と違って即処刑はしなかった。


「オークとオーク・キングか。あれはBランクとCランクのモンスターじゃな」


「へぇ……あれがBランクとCランクなんだ」


「ほれ、早く倒せ」


どうやらオーク達を処分しなかったのは、俺に譲る為に耐えていたようだ。


「フッ、仰せのままに。行くぜ!リヴァータ!」


「ヒヒヒヒ───ン!!(やっと出番か)」


リヴァータは鳴き声を上げてオーク達目掛け突進する。


リヴァータは魔法を使う事の出来る白馬。


得意な風魔法の鎧を身に纏いながら突進し、6体のオーク達を細切れにしていく。


「アレをやるぞ、クリスタル・ボゥル!」


「……!(任せろ)」


クリスタル・ボゥルは身体を野球ボールサイズに変化させつつ、先程手に入れた水属性の魔剣を両手で握り締める。


俺はクリスタル・ボゥルを片手で握る。


「行くぜ!必殺『殺人デス・ボゥル』!!」


俺はパンプアップした筋肉で服が破れない程度に身体強化を掛ける。


そして豪快な投球フォームでオーク・キング目掛けクリスタル・ボゥルを全力で投げつける!


弾丸となったクリスタル・ボゥルは高速で縦回転しながらオーク・キングの頭部に直撃!


オーク・キングの頭部は縦に真っ二つに割れて絶命した。


クリスタル・ボゥルはオーク・キングを惨殺しても勢いを失わなかったせいで凄まじい勢いのまま壁に激突したが、それでも元気よく跳ねながら俺の下に戻って来た。


俺は戻って来たクリスタル・ボゥルを片手でキャッチして自分の肩に乗せる。


「どうですかい!?このコンビネーション必殺技は!?」


俺は自信満々の最強の友情必殺技『殺人デス・ボゥル』の感想をディザベルに求める。


「別にボゥルが魔剣を握らずとも身体を剣に変化させればよかったのではないか?そもそもボゥルを投げる意味は無いのではないか?ボゥルなら水魔法で遠距離攻撃が出来たであろう?」


返って来たのはダメ出しだった。


「それから───」


「ろ、浪漫だろッ!!浪漫だろうがッ!!」


「浪漫で戦っていては、いつか命を落とすぞ」


「それは───!」


喧嘩になりそうになった時、巨大化したクリスタル・ボゥルが大きな手で俺を鷲掴みにした。


「なぁぁぁ!?」


そのままクリスタル・ボゥルは俺を次の階に連行した。


ボス部屋に取り残されたディザベルとリヴァータ。


リヴァータはディザベルに擦り寄り語り掛ける。


「グルルルル……(喧嘩は駄目なんだろう?さあ行くぞ)」


「喧嘩はしたつもり無いんじゃがな……」


「ヒヒーン(俺の言葉が分かるのか?)」


「分かるとも、ワシは魔女じゃからな。さて、行くか」


ディザベルはリヴァータを撫でるとキョウ達の後を追って次の階層に向かった。




「…………嫌われてないかな……」


ディザベルは誰にも聞こえないような小さな声でぽつりと言葉を漏らした。

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