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俺を異世界に召喚した悪い魔女の婆さんをロリババアにしたら何処までも粘着して来るようになったんですけど!?  作者: アステロイドV2
第二章

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鏖殺

箒に乗って空へ飛んだディザベルは、ゴブリンの住処を見つけるべく広範囲に索敵用の魔法を発動する。


これは一定範囲の魔力を感知する物で魔力を持った生物、物体、そして魔法を把握する事が出来る……だけで、そこからの絞り込みは人力でやらなければならない。


つまり、途轍(とてつ)もない集中力を必要とする魔法である。


本来ならこのような使い方はせず、ダンジョンなどで自分の前方や周囲の敵を感知するといった使い方で、そこまで神経をすり減らさなくてもよいのだが、今回は何処にあるかも分からないゴブリンの巣穴を短時間で見つける必要がある為、致し方ない。


「…………ったく、今日は本当に疲れる……だが見つけたぞ」


ディザベルは1分と掛からずゴブリンの住処を見つける事に成功。直ちに住処へ向かって箒を飛ばす。


ワシだからこそ、こんな短時間で見つけることが出来たが、これが並みの魔法使いなら何時間掛けても住処の特定は出来なかっただろう。


キョウがこの場にいれば気持ち良く褒めてくれただろうか?ふん……惜しい事をした、奴も連れて来れば……ってこんな時に何を考えているんじゃワシは!


頭に浮かんだ馬鹿面を振り払っていると、ゴブリン共の住処のある町外れの雑木林の更にその奥、岩山の洞窟の前に辿り着いた。


外には見張り役のゴブリンが2匹いたが軽く(ほふ)り、箒から降りる。


「さてと……これは久々じゃのぅ」


ワシは自分の正面に白金の剣を40本召喚し地面に突き刺す。


地面に刺さった剣達はドロドロと溶けて形に乗って空へ飛んだディザベルは、ゴブリンの住処を見つけるべく広範囲に索敵用の魔法を発動する。


これは一定範囲の魔力を感知する物で魔力を持った生物、物体、そして魔法を把握する事が出来る……だけで、そこからの絞り込みは人力でやらなければならない。


つまり、途轍(とてつ)もない集中力を必要とする魔法である。


本来ならこのような使い方はせず、ダンジョンなどで自分の前方や周囲の敵を感知するといった使い方で、そこまで神経をすり減らさなくてもよいのだが、今回は何処にあるかも分からないゴブリンの巣穴を短時間で見つける必要がある為、致し方ない。


「…………ったく、今日は本当に疲れる……だが見つけたぞ」


ディザベルは1分と掛からずゴブリンの住処を見つける事に成功。直ちに住処へ向かって箒を飛ばす。


ワシだからこそ、こんな短時間で見つけることが出来たが、これが並みの魔法使いなら何時間掛けても住処の特定は出来なかっただろう。


キョウがこの場にいれば気持ち良く褒めてくれただろうか?ふん……惜しい事をした、奴も連れて来れば……ってこんな時に何を考えているんじゃワシは!


頭に浮かんだ馬鹿面を振り払っていると、ゴブリン共の住処のある町外れの雑木林の更にその奥、岩山の洞窟の前に辿り着いた。


外には見張り役のゴブリンが2匹いたが軽く(ほふ)り、箒から降りる。


「さてと……これは久々じゃのぅ」


ワシは自分の正面に白金の剣を40本召喚し地面に突き刺す。


地面に刺さった剣達はドロドロと溶けて形を変えていき、やがて成人男性くらいの背丈の球体関節人形へと変貌を遂げた。


「うむ、久々にしては、まあまあじゃのぅ」


これがワシの戦闘用兼小間使いの白金の剣、ゴーレムバージョンじゃ。


「よし、うぬらは巣穴に突入後、ゴブリンの残党の処理と攫われた者の救出を行え、王はワシが殺る。それと重傷者にはこれを使い回復させてから外に連れ出すこと」


ワシはアイテムボックスからポーションの入った木箱を二箱ゴーレムに渡す。


このゴーレム達は主人からの命令をこなす際、ある程度の自律思考が出来る。


そのお陰で普通のゴーレムでは命令をそのまま実行しようとして動かせば死ぬような重傷者を無理に連れ出して殺してしまうような事故が起こる心配が無い。


また戦闘に関しては、白金性の強靭な体にしなやかな動き、そして体の一部を元の剣に戻し斬り刻む事が出来る。


そこらのAランク冒険者よりも遥かに強く頼りがいがある。


「では行け」


ワシの指令を聞き、ゴーレム達は一斉に巣穴に突入した。


昔は良く使っていたがキョウを召喚してから一切使わなくなっていたから魔法の腕が鈍っているかと思ったが大丈夫そうだ。


「さて、ワシも行くとするか」


ディザベルは自分の周囲に白金の剣を6本召喚して巣穴に突入する。


索敵魔法で調べてみて分かったが、どうやらこの巣穴、他の物と比べて広く巨大でそれこそ小さな町ほどの大きさがある事が分かった。


そして巣穴の中には50匹程のゴブリンの魔力を感知していたが、先に突入したゴーレム達によってその数はドンドンと減っていく。


しかしそれでも最深部に向かおうとするディザベルの前に残ったゴブリンが何度か襲撃して来るが、その全てをディザベルの周りに浮かぶ6本の白金の剣が自動的に処分していく。


「ここが最奥か」


楽々辿り着いた最深部には喚き散らす雑兵のゴブリンが10匹。


2メートルを超える身体を持ったホブゴブリンが2匹。


粗悪な杖を持ったゴブリンシャーマンが2匹。


そして取り巻き達の後ろには、この巣穴の王ゴブリンキングがお粗末な玉座に座りディザベルを待ち構えていた。


「それで?この程度でワシを止められるとでも思ったのか?」


ディザベルはゴブリン共を殲滅するべく白金の剣の剣を100本召喚し、その切っ先をゴブリン達に向ける。


「死ね」


ディザベルがゴブリン達を蜂の巣にしようとしたその時、ゴブリンキングがギャアギャアと喚き、配下のホブゴブリンに指示を出す。


ホブゴブリンは板に縛り付けられた2人の女を人質としてディザベルの前に出して来た。


───そう、ゴブリン達は知っていた。こうすれば人間は攻撃を躊躇(ためら)うと。怯んだその隙に、これを盾にして攻めれば楽に勝てる事を。


粗末な作戦だがゴブリン達の思惑は当たり、ディザベルは攻撃の手を止めてしまう。


ディザベルには人質の顔に見覚えがあった。


……あれはプリアルの母と姉だ。


母親は身包みを剥がされ身体中擦りむいたりしていたが重傷を負ってはいなかった。


しかし姉の方は……両目を潰されていた。


「あ……あぁ…………!」


プリアルの姉の惨状を見たディザベルは思わず声を漏らした。


ディザベルのこの反応を見て、ゴブリン達は自分達の勝利を確信して大声で笑い始める。


『間抜けな人間め!自分達の勝ちだ!』と。


「…………あああ…………あ」


ゴブリン達はディザベルがこの2人を助ける為に、ここに着た事など知る由もない。


人質なら誰でも良かった。本当にただ偶然この2人を選んだだけだ。


しかしこの判断がゴブリン達のこれからの運命を決めてしまった。


「アアアアアアアアア!!嫌ッ!嫌ぁあああ!!お姉ちゃん、お姉ちゃんがぁぁぁ!!!」


突然、ディザベルが我を忘れたかのように絶叫する。


それに呼応するように宙に浮いていた100本の白金の剣は、その数を千本以上に増やし、ゴブリン達だけを粉微塵になるまで斬り刻んだ。



「はぁはぁはぁ…………くそっ!」


3分ほど錯乱していたディザベルだったが正気に戻ると、頭を抱えながら人質にされていた2人の下へ向かう。


「あの……大丈夫ですか?」


酷く錯乱していたディザベルの姿を見ていたプリアルの母がディザベルを気遣う。


「ワシの事はいい……それよりも……」


ディザベルは2人の拘束を解き、目に重傷を負っているプリアルの姉を床に寝かせる。


「プリアルの姉であろう?ワシの声が聞こえるか?意識はあるか?」


「聞こえ……ます」


プリアルの姉は、か細い声で返事をした。


「今からお主を治す。大丈夫、また見えるようになるぞ」


「ホント!?」


「ああ、本当じゃとも。ワシがいいと言うまでじっとしておれ」


「う、うん」


「母君はこれを飲んでおけ」


ディザベルはアイテムボックスから取り出した中級の回復薬をプリアルの母に渡す。


「回復薬じゃ、その程度の傷ならすぐに治る」


「あ、ありがとうございます」


「では行くぞ」


ディザベルはプリアルの姉の目元に回復魔法をかける。


暖かな魔力の光がゴブリンに潰された両目を再生させていく。


「……そういえば、お主の名前をまだ聞いとらんかったのぅ。ワシはルル、お主は?」


「私はフィルメア」


「フィルメアよ、お主のお陰でプリアルは無事じゃぞ」


「ホント!?」


「うむ、皆で家に帰ろう。父も待っているぞ?」


「お父さんが!?」


「主人が生きているんですか!?」


「ワシが助けたからな。ほれ、もう目を開けてもいいぞフィルメア」


「……うわぁ凄い。ホントにまた見えるようになっちゃった……」


「ワシは天ッ才ッ!じゃからな!この程度、造作もない」


「ホントに凄い……!私と同じくらいなのに」


「これでもフィルメアより年上のお姉さんじゃからのぅ。……さて、雑談はこれくらいにして、ここから出るぞ」


ディザベルは白金の剣を2本召喚しゴーレムに姿を変える。


「2人共疲れているじゃろうから、こやつらにおんぶしてもらえ」


「う、うん」


「すみません、何から何まで……」


「別に良い。さて、帰るとするか」


2人を救出したディザベルは歩いて巣穴から脱出した。

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