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俺を異世界に召喚した悪い魔女の婆さんをロリババアにしたら何処までも粘着して来るようになったんですけど!?  作者: アステロイドV2
第一章

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奴隷オークション

奴隷オークション当日。


今夜開催のオークションに向けて出品される奴隷達は従業員達によって健康状態のチェックが行われていた。


健康状態に問題が無かった奴隷はオークションで高値が付くように従業員達に身体を洗浄され、化粧を施し、髪をセットされる。


そして最後は控室で監視されながら他の奴隷達と共にオークションの開始をただ静かに待つ。


それは5895(ルル)も同じことで、彼女も他の奴隷と一緒に身だしなみを整えられた。


ただ彼女は他の奴隷とは違い、このオークションの支配人、ジカスの特別な奴隷(存在)であったが為にジカスから辱めを受けていた。


ジカスは5895(ルル)が自身の裸体を手で覆って隠せないように両手を後ろに拘束し、更に5895(ルル)に嵌めた赤黒い隷属の首枷に黒い鎖のリードを取り付け、それを引いて競売場の各施設を案内して回っていた。


ここはどんな場所で、ここにはどんな客が来て、奴隷達はどのように売られ、どのような末路を辿るのかを、5895(ルル)の心に追い打ちを掛ける為に解説しながら。


競売場を歩いていると時折、従業員や他の奴隷達と遭遇するが、5895(ルル)は両手を拘束されている為、他の者の視線から自身の裸体を隠すことも出来ず、あまりの羞恥に顔を真っ赤にして悔し涙を流す事ぐらいしか今の5895(ルル)には出来なかった。



そうこうしていると、このオークションの客である金持ち連中が競売場に続々と入場して来た。


金持ち連中は、オーナーであるジカスを見かけると自分から積極的に挨拶しに来る。


「お久しぶりです、ジカスさん!」


「こんばんは」


金持ち達は軽く挨拶を済ませると、ジカスの斜め後ろにいた5895(ルル)を舐め回すように見る。


本当に気持ち悪い、殺してしまいたい。


「おぉ!『赤』ですかッ!?それに烙印にタトゥーまで!」


「フフッ……ええ、これは最近仕入れた、私のお気に入りです」


ジカスは手に持ったリードを使って5895(ルル)を引き寄せる。


「うっ…………」


5895(ルル)を自分の左隣に引き寄せると、ジカスは左腕で抱き寄せながら、5895(ルル)の左乳に刻まれた契約の烙印を指でなぞったりしながら揉みしだく。


ジカスの左手には少量の魔力が込められており、彼の左手が5895(ルル)の契約の烙印に触れる度、5895(ルル)は少し苦痛を感じる。


そして、契約の烙印とは関係無しに5895(ルル)は胸を揉まれて自分の意志とは関係なく快楽を感じてしまい、ピクンッ、ピクンッと身体が勝手に反応してしまう。


「~~~ッ!」


……これは催促だ。ジカスからワシに向けた。


やらなければ、また酷い目に遭う…………。


「…………ジカス……様、の奴隷……5895です……よろしくお願いします…………」


5895(ルル)は声を震わせながら金持ち連中に挨拶する。


ジカスと金持ち連中のやり取りも、ワシのこの挨拶も、もう何度目だろうか。


分かっている、ジカスはワシの心を削る為に、(もてあそ)ぶ為に、ワシがもう……奴隷の5895(ルル)でしかない事を分からせる為にやっているという事は…………。


…………分かっているのに……自分の惨めさ、無様さ、滑稽さに涙が止まらない。


ジカスは隣で静かに泣いている5895(ルル)を見て(わら)っていた。




「5243のダークエルフは、1400万で701番様が落札されました!」


「5466の獣人は1980万で1207番様が落札です!」


───遂にオークションが始まってしまった。


奴隷達は順番にステージに上げられていき、そして売られていく。


会場では観客達の熱気と歓声が。


ステージ上では運命を決められてしまった奴隷達の口枷越しの悲痛な鳴き声が。


舞台裏では奴隷達がこれから来る逃れられない運命に絶望し(すす)り泣く声が。


舞台裏で順番待ちしていた5895(ルル)の心を荒立たせていた。


「5517は1280万で522番様が落札されました!」


「5629は──────」


……よくもまあ大の大人が揃いも揃って鼻の下を伸ばして…………気持ち悪い……!


5895(ルル)は生理的な嫌悪を感じ、心の中で悪態をついていると背後からジカスが声を掛けて来た。


「どうだ?我が商会が誇る奴隷オークションは?」


「…………最悪じゃ……最悪の気分じゃ!どいつもこいつも鼻の下を伸ばし下卑(げび)た笑みを浮かべおって!趣味も悪ければ性格も悪い!醜悪(しゅうあく)な屑共が!!」


「お前はそんな屑共に買われるんだよ」


「殺す、殺してやるッ!いつか必ず!ワシの手で!貴様を───ングッ!?」


言いかけた所で5895(ルル)はスタッフに取り押さえられ、ラバー製の口枷を嵌められる。


「おいおいおい、そんなになっても、まだ諦めてなかったのか?」


「むぐぅ~~~ッ!!」


「まあいい、来い」


「うぐっ!」


ジカスにリードを引っ張られ思わず呻き声が出てしまう。


「そろそろ出番だ、一緒に来てもらうぞ」


ジカスに引っ張られ5895(ルル)はステージに上がってしまう。


「さあさあ皆様お待たせしました!本日最後の商品!5895(ルル)の登場ですッ!!」


「──────ッ!?」


観客達の膨れ上がる熱気、飛び交う歓声、情欲に(まみれ)た視線に5895(ルル)は思わず半歩ほど後ずさりしてしまう。


「まず目を引くのは何と言っても~!この『赤の隷属の首枷の首輪』でしょう!」


「皆様もご存じの通り、この通称『赤』は大変貴重な魔道具!これを付けた奴隷は一年で二匹出るかどうか!」


「んぅッ!?」


「次に目を引くのは、純白の肌に刻まれたカースド・タトゥー!これは様々な力を封じる大罪人用の物で、本来なら大事な商品に傷を付けるような事はしたくは無いのですが……なんとこの少女!隷属の首枷を付けられた状態でも魔法を使い、あろうことか反撃して来たのです!」


「なんと!?」


「あれを付けられて抵抗できるとは……!?」


「その為、必要な処置としてカースド・タトゥーを全身に入れて無力化しております。何卒ご容赦ください」


「ふむ……それならば仕方ないか……」


「ですね。暴れられたら面倒ですから」


「ムグゥ──────ッ!!」


クソ!クソクソクソッ!!


「それでもなお反抗的であった為、ジカス様によって契約の烙印を押され、その命をジカス様に握られております」


「ングゥゥゥッ!?」


実演とばかりにジカスが契約の烙印を一瞬だけ起動し、5895(ルル)を苦しめる。


「続いて5895(ルル)について解説致します」


「見ての通り身長126cmと小柄で幼い少女ですが……見て下さい!この幼い身体には不釣り合いな、もはや違和感としか言いようがない豊満なバスト!そのサイズ、なんと87cm!まるで男を悦ばせる為だけに生まれたようではありませんか!?」


「むふうッ!」


五月蠅(うるさ)


「これは凄い!」


「正に生まれながらの雌奴隷ではないか!」


「これでまだ発展途上ですから、将来も期待できますなぁ!」


「んグゥゥ!んん~ッ!!」


五月蠅(うるさ)い、五月蠅(うるさ)い!


「そして勿論、処女でございます!」


「おお?こんな身体でよく奪われずにいたものだ」


「違いない!」


「「「アッハハハハ!」」」


「ングゥ──────ッ!!!」


五月蠅(うるさ)い、五月蠅(うるさ)い、五月蠅(うるさ)い!!


「ではオークションの開始です!開始価格は1億5000万からスタートです!!」


「ングッ!?」


信じられない額が司会の口から出た。


だというのに───


「1億8000!」


「2億!」


「2億5000!」


5895(ルル)の値がドンドン吊り上がっていく。


「驚いたか?」


横にいたジカスが話しかけて来た。


「お前が付けているその首枷は、ここに来ている奴隷収集家(コレクター)の中では特別な意味を持つ魔道具でな。そんな特別で貴重な道具を使ってまで捕らえられた奴隷は、この界隈では所持しているだけでステータスになるんだ。つまり…………」


「3億!」


「3億5000!」


「4億!」


「お前の容姿なんて関係無く、奴らは躍起になってお前を欲するんだよ」


「…………」


まだ、自分を求めているならば救いがあったかも知れないのに…………。


こいつらは5895(ルル)ではなく、この首枷を付けた奴隷が欲しいだけ、誰でも、いい…………。


心の何処かで自分を求めているならばと辛うじて|自尊心を保っていた5895《ルル》だったが、それが今、音を立てて崩れ去った。


「5億!」


「5億1000!」


「10億!」


「な、なんと10億が出ました」


茫然自失(ぼうぜんじしつ)となった5895(ルル)は10億を宣言した男を力なく見つめる。


その男は、一言で言うなら肥え太った身なりの良い中年だった。


「おお~、あの方は隣国で大人気な娼館を経営しているオーナーだ。それに良かったな、彼はロリコンだ。彼に買ってもらえれば他の連中と違ってお前を真に愛してくれるかも知れないぞ?」


「…………」


あの男がワシを……?


「他になければ10億で落札となります!」


あの男ならワシを…………?


「決定ッ!!5895(ルル)は、10億で25番様が───」


あの男がワシの…………


「プライスレェェェェェス!!」


馬鹿(タロウ)が白馬に乗って現れた。


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