2.「婚約解消を提案したら」コメディ系
同じく、ヨハネス様10歳、ライラ9歳からのスタートです。
【1】
「背負ってばかりでは、重みに潰れてしまいますわ。ほら、今なんて私たち以外、誰もいませんわよ。机の上で逆立ちでもなさったらいかがです?」
「……さ、さかだ、ち……?」
「あ、私みたいに倒れて意識は失わないでくださいませ。私のせいにされてしまいます。でも、やっちゃいけないことだって、たまにはされませんと息が詰まりますわ。逆立ち、付き合いましょうか?」
「――――っ、ははっ、何を言っているんだ、ライラ。あっはは、君はおかしいよ。どうかしている」
「いいじゃない、一緒におかしくなりましょうよ」
▷「6.ヨハネスの変化」より
間の文章は省略しています。いきなり逆立ちを提案される男の子の立場になってみたいですね。どんな気分なんでしょう?一緒におかしくなりましょうとか、言われてみたいですね。
【2】
「ああ、知ってるよ。ライラがずるいと分かっていて言っているのも、分かっている」
「それなら私も、ヨハネス様が分かってくれていることも、分かっていますわ」
「えー!? えっと、それなら、ライラが分かっていることを分かっているのを、分かっていることも分かって……? あー、もう訳が分からない」
「あら、それなら私の勝ちかしら」
「なんの勝負をしていたんだよ」
▷「9.王宮」より
小学生って、こんな会話をしますよね。
【3】
「私を……いえ、私たちを、全力で叩き潰しにきなさい。これは、命令よ」
「でもライラ、自信満々に見えるけど、君さっき僕に惨敗だったよね」
「先ほどは本気ではありませんでしたもの。次は油断しませんわ」
「また君は」
▷「12.はしゃぐヨハネス」より
さっきは本気じゃなかったし、のような台詞も好きです。間の文章は省略しています。
【4】
「姉さん、ずっと思っていて言わなかったけど、最近年寄りじみてるよね」
「え、年寄っ……!?」
「ヨハネス様って、そーゆー趣味だったのかな」
▷「16.リックとの出会い」より
私は子供心も合わせ持っている自信があります!
【5】
「なんのことか、さっぱり分かりませんが、ヨハネス様のお心のままにされるのが、よろしいのでは?」
「ああ、君がそう言うのなら、そうしよう」
(――省略――)
「婚約の解消は、もう少し先にするよ」
▷「18.ライラの私室」より
ライラを振り回すの、楽しそう。
【6】
「うっかり、そこのベンチに忘れましょうか」
「えぇー?」
「きっと後で、親切な誰かが持ってきてくれるわよ」
「すっごい使い方をするな。いいのか、それ」
「人間って、忘れる生き物だから仕方ないわね。それに、私たち子供だし。子供なら、いいんじゃないかしら」
▷「24.なんの変哲もないデート」より
子供だから許されることってありますよね。でもそれ、子供のうちは気付かないんです。もっと子供であることを利用してもよかったなぁと今更ながら思います。「もっと遊びたい」とか……遠慮しちゃって言えない子供だったんですよね、私。だからつい我が子には何度も「本当にもういいの?まだ遊んでもいいのよ?」と聞いてしまいます。
【7】
「そういえば、ヨハン。あなた、反抗期ないわね」
「……なんでこのタイミングで、そんな話が出てくるんだ。皆に恋人宣言をして、新しい門出を迎えようという雰囲気で、二人きりでこの体勢だよ? 聞こえていたら、カムラなんて大笑いしたいのを堪えていると思うよ」
「反抗したかったら、受け止めてあげるわよ?」
「なんで君に、反抗しなきゃならないんだ……」
▷「28.ヨハネスの私室で」より
あのシーンの伏線ですね。
ヨハン、可哀想に。
【8】
「ヨハン、どうしてあなたは人の視線が気にならないの」
「恋人といえば僕たち、みたいな存在を目指しているからね」
「……変な存在を目指さないでちょうだい」
「君が注目されるのは気分がいい。僕の恋人はこんなに可愛いんだと、自慢できる」
「楽しそうで羨ましいわね。私は注目されすぎて、高らかに歌い出したい気分よ」
「お、さすがライラ。付き合うよ」
「……冗談だから」
▷「32.入学式当日」より
ララ〜ラララ〜♪
【9】
「意地悪、されたいんだろう? そういう趣味があったのなら、早く言っておいてほしかったな」
「ないから!」
▷「34.ヨハネスとセオドア」より
イチャイチャですね!
【10】
「兄上、ヨハネスはこの女にベタ惚れだ。目の前で言ったら殺されかねないと思うがな」
「それは面白い。僕が死んで戦争勃発か。後は頼んだよ、セオドア」
▷「38.ジェラルドとの出会い」より
こーゆーキャラ、好きなんですよねー。
【11】
「これだけ人を燃やしたいと思ったのは、初めてよ」
「そうか。僕も同じ感想だ」
▷「39.ヨハネスからの詰問」より
メラメラーッとね。
【12】
「ライラの趣味なんだ」
「……え」
「ライラが魅力的だと思った女の子と僕に話をさせて、ライラの方が可愛いよと言わせる趣味だよ」
(――省略――)
「ライラ、やはり君が一番だ。君しかいないと再確認できたよ。そう、言ってほしかったんだよね?」
「う……まぁ、そうね……」
▷「42.ヨハネスを覗き見」より
一区切りですね!おかしな趣味を持たせるの、大好きです。
【13】
「ジェラルドは交換留学生として半年だけ来ているのよ。でも、性格に難ありだから仲よくしなくていいわよ」
「酷いな、ライラちゃん。その様子だと、ヨハネスと何かあったー?」
▷「43.運命のお導き?」より
モブとして、彼らの様子を見ていたいなぁ。
【14】
「ヨハネスじゃなくて、ライラちゃんに会いに来たのさ。いつもここにいるのかい? 水の曜日は、ここでライラちゃんとしゃべる日にしようかな。ヨハネスがいれば、いいんだろう? その辺に銅像のように置いといて、僕の相手をしてくれ」
▷「44.久しぶりのカムラ」より
このノリ、好きだー。
【15】
「やぁやぁやぁやぁ、君だったのか、メルルちゃん! これはいいサプライズだ。君が緩衝材だったんだね!」
▷「45.六人でわいわい」より
読み返していたら楽しくなってきました!
【16】
「色の変化は目の前で見たほうが綺麗ですよ。試験管の水を、ゆっくりとビーカーに入れてください。少しずつですよ。勢いよく入れると割れるかもしれません」
「嘘でしょ、そんな危険な……」
「はい、嘘です」
「ええ!?」
「今のが、嘘かもしれませんけどね」
▷「46.カムラと二人きり」より
カムラと危ない恋がしたい。ゲームの中で!
【17】
「参加するよ! ライラちゃん、地味に僕をいじめるよね。もしかして僕が好きなの!? 好きな子はいじめるタイプなの!?」
「冗談よ、前向きで羨ましいわ。セオドアも参加ね」
▷「51.委員会発足」より
ジェラルドのお陰で私好みの掛け合いが多々書けました。いいキャラ!
【18】
「ライラちゃんは僕にだけなんで、そんなに上から目線なのさ」
「さぁ。気のせいか実際に上なのか、どちらかしらね」
「ぶーぶー! 僕だって、いいご身分なんだからねー」
▷「51.委員会発足」より
コメディ系の会話ではヒーローであるはずのヨハンが全然出てこないですね。
【19】
「いつもいつも、天井裏にすら護衛がいるんだよ?」
「……知っているわよ」
「君は平気なの? ヨハネスとの夜のアノ声だって……痛ぁ!」
(――省略――)
「ええ、そうね。うっとりするような王太子妃の声に、きっとそれまで以上に忠誠を誓いたくなるはずよ。私のために死にたいと思うような声を……天井裏まで響かせてさしあげますわ」
▷「53.ジェラルドと書庫で」より
ジェラルド好き!
【20】
「今日はジェラルドもいるし、カードゲームの一つ『ファイブアライブ』にするわ」
「え、なんで僕を名指ししたの」
「立て続けに、ボコボコにされるゲームだからよ」
▷「55.委員会始動」より
実はこのゲーム、絶版です。大好きだったのに。ゲームルールをあらためて調べて、私は今までローカルルールで遊んでいたことを知りました。正規のルールだと、もしかしたらそこまでボコボコにはならないかもしれません。
【21】
「いいや。大丈夫だよ、ライラ。何を話しかけられても、君への愛に話をすり替えるから」
「……それは、すごい技術ね」
「それじゃ、ヨハネス。僕が微積の基本定理について話しかけるから、ライラちゃんへの愛に話をすり替えてよ!」
「そんな話を吹っかけてくる女生徒がいるか!」
▷「61.過ぎゆく時間2/3」より
ヨハンがやっと登場!間の文章は省略しています。
【22】
『違う違う! そういう好きじゃないんだよ。ライラちゃんにあれやこれや不埒なことをしたいなーっていう種類の好きだよ。振られたけどね!』
▷「66.ジェラルドと最後のボードゲーム」より
好きすぎるキャラ!乙女ゲームが舞台なので私が攻略したいタイプしか出していませんが、好きだなぁ。
【23】
「そうよ、妖精さんがなんとかしてくれるから、気にせずパーッと使いましょう」
「あ、じゃぁ僕、城を買いまーす!」
「売ってない!」
▷「67.最後の思い出」より
このノリ、若かった頃をつい振り返りますね。
【24】
「頭がふわふわしてきた。若々しくて甘い恋愛がしたくなってきたわ」
「酷いな。僕とは渋い恋愛だって?」
▷「73.学園祭1」より
うん……酷いですね(笑)
【25】
「はい。早く守らせて。早くヨハネス様と結婚して、四六時中一緒にいてください。ずっと守りますし、あなたの敵になりそうな人は順番に消していきます」
「……そこは、平和的解決を目指させて」
「冗談です」
▷「79.屍を越えて」より
悪い人を物語に登場させるのは好きではないので避けますが、殺伐とした台詞は大好きです(笑)
【26】
「……格好つけなくても愛しているから、素のままでいいわよ。あなたの好みは年寄りじみている私で、私の好みは老成しているあなたなのかしらと、思っただけよ」
「はは、なんだそれ。あーあ、若々しい甘い恋じゃなくて渋味のある奥深い恋愛が君のご所望なら、仕方がないね」
▷「87.イチャイチャ」より
ひっそりと伏線を回収しています(笑)
以上です!
引き続き本作のスピンオフから載せるので、楽しんでいってください。そっちは最初の方から甘いです。