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話を進めたい僕。感情に勝てない私。
~勇者視線~
「約束してください。話を進めると。そして喧嘩は禁止です」
僕は2人に釘を刺した。時間なさそうなのに、無駄なこと止めようぜ……と言いたい。
「いいわよ」「構わぬ」
女神も魔神も従ってくれた。
「では、僕に分かるように説明を……」
「私が……」「我が……」
2人の声が被る。
「何よ!」「邪魔するでない!」
ある意味……息ぴったりだな……
「はい!喧嘩はナシで!」
はあ……面倒くさいな。でもここで喧嘩させるわけにはいかないし……話を進めてってば……
「ここは我が説明するべきであろう」
僕は頷き、目で女神を牽制する。
「ええ……」
不満そうな女神だが、しぶしぶ納得する。
魔神の説明が始まった。
~女神目線~
もう……このオカマ……鬱陶しい……でも彼が……話進めて……喧嘩ダメって……
私悪くないし……また……もう……邪魔しないでよ……分かってるってば……
ええ……しょうがないわね……我慢しなきゃ……そう、今は話を聞くべき……
でも……なんかムカつく……早く話しなさいよ……このオカマが……