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見惚れた僕。許さない私。
~勇者視線~
最近の魔王側の勧誘がひどい。お金やモノを用意したり。これって賄賂だよな……もちろん受け取りはしない。
でも微妙に僕が好きなものを用意していたりする。心が読まれているのか?怖いな……
そんなある日の事。かわいい女の子の魔物が話しかけてくる。正直めっちゃ好みだ……ヤバいな……
「助けてください……」
魔物の女の子が僕に助けを求めている。
ああ……このシチュエーション……よく研究しやがって……ええ……大好物ですよ……
お約束の時が来た。僕の頭のバンドが締め付けてくる。
「ぎゃああああああ……」
僕は悶絶した。
~女神目線~
魔王側の勧誘が日に日にひどくなっている。彼はモノやお金で動くことはない……
私は彼を信じている。しかし、奴らのリサーチ力はなかなかで、彼の好みを完全に把握している。
やるわね……さすがそっちのプロだわ……でも私の彼は堅物よ……そういうとこも好きなんだけど……
ところがある日、彼は女の魔物に見とれていた。
何よ……私がいるというのに……許せないわね……
私はいつもの5倍のお仕置きをした。
私だけを見なさいって言ってるでしょ……