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気まずい僕。恥ずかしい私。
~勇者視線~
僕は誤解を招く失言をし、女神は怒っていた。そのため、気まずい雰囲気だったが、魔王討伐へ出発する時間が迫っていた。
「女神様、ぼちぼち出発してきます」
顔真っ赤だ……まだ怒ってるな……僕の事、どう思ったんだろう……
女神は僕の事を見もせず喋った。
「気をつけなさい。戻ってくるのよ」
今は魔王討伐に集中しよう……
~女神目線~
私は恥ずかしかった……誤解とはいえ……彼と……あんなことや……こんなことを……
想像していた自分。顔から火が出そう。
彼が出発する。目を合わせられない。
「気をつけなさい。戻ってくるのよ」
かろうじて小さな声で彼を見送った。