花を贈った僕。もらって感激する私。
~勇者視線~
僕はいつものように魔王討伐をした。
帰ろうとした時、小さな一輪のカスミソウが咲いていることに気づいた。
女神にあげたら喜ぶだろうな……僕は花をもって帰った。
「おかえり、ちょっと出かけてくる」
女神は僕と入れ違いででかけた。
珍しいな、僕がいる時に出かけるなんて……
僕は花を花瓶に生けて次の魔王討伐へと向かった。
魔王討伐中に女神から連絡が入った。
「あのさ、あんた帰った時も、留守してるから。気をつけて次の討伐行くんだよ」
また出かけるんだ……てかもう次の討伐の話かよ……
「了解しました。女神様もお気をつけて」
「はーい!ありがとう」
僕は無事に魔王を討伐し、女神のいない神殿?に戻った。
机の上には僕の持って帰ったカスミソウと、その横に置手紙があった。
そこには”ありがとう”と書いてあった……
~女神目線~
もうじき討伐ポイント倍増期間が始まる。私は事務処理に追われたいた。ものによったら、リモート不可の案件もある。このご時世にと思わずにいられない……
彼と入れ違いになることが増えてきて、少し寂しかった。
そんな時、バタバタとしながら、宮殿に戻った時に、私の机に花瓶に生けたカスミソウがあった。
彼だ……うわ……やだ……嬉しすぎて……涙が……ほんとに……ありがとう……大好き……
私は手紙を書こうとして、言葉選びに迷った。
大好きだよ……言えない……気が利くじゃん……上から過ぎる……やっぱりここは素直に……
私はシンプルに”ありがとう”にした。