絶望の悪夢で目覚めた僕。彼の希望になりたい私。
~勇者視線~
僕はいつも通り会社に向かっていた。会社だって?……
朝は早く、朝日を見たのはいつが最後だろう。帰りも遅い、家にはシャワーを浴びて少し仮眠する。今日は2時間も寝れるぞ……やった……ああ……書類がまだ……だった、うわ……会社に忘れてきた……
あれ僕は今、家にいるのか?ここは会社?どっちだ、何かまぶしいな……
ドン!!何か激しくぶつかる音が響く。
うわ……痛い……熱い……息が苦しい……
「うわああああ!!」
僕は目を覚ました。
「おかえり」
僕の横には心配そうな女神がいた。僕の手を握ってくれていた。
「女神様…………」
僕は泣いていた。そして彼女の胸に顔を埋めていた。
「もう大丈夫だから」
生前も今も社畜扱いな僕。でも今は彼女が傍にいてくれる…………
~女神目線~
彼は今、きっと生前の悪夢にうなされている。
つらい過去……追い込まれていく……心も体も……そして不幸な結末……
もう大丈夫だよ……私が守ってあげる……戻っておいで……
「うわああああ!!」
彼は絶叫し目を覚ました。
「おかえり」
つらい過去をまた思い出したんだね……私は彼の手を握った。
あなたの事ずっと見てきたんだよ……これからも一緒にいようね……大好きだよ……
人間に感情を抱くなんて……女神失格なんだけど……それでもいいの……