交差する視線？勇者と女神の、すれ違い

エンディングだと思った僕。やっと説明できた私。

～勇者視線～

女神のもとへ戻った僕は謎のポイントカードについて、問い合わせた。

「女神様、例の件、説明をお願いします」

真面目な話って、どういう事だろう…

「もう1枚貯まったんだね。本当にがんばったね…」

女神は僕を見ながら褒めてくれた。そしてカードを取り出した。

「これがそのポイントカード。魔王を討伐すると貯まっていくの…」

なんか、オチとかない真面目な話っぽいぞ…

「これの存在と使い方を説明するね…」

話を要約すると、僕の生前は最悪で魂が消耗してて、魂を回復させるために魔王討伐をしていたらしい。

「今まで無茶していた理由ってそういう事だったんですね」

「よく頑張ったね…」

「女神様…」

「あと999枚頑張ろうね！」

エンディングじゃなかったのかよ！！！

～女神目線～

「女神様、例の件、説明をお願いします」

私は彼に説明を始めた。

「まずは、あんたは事故で死ぬまでに、つらい思いをしたの。で、あんたの魂は傷ついていたんだよ」

私は一呼吸おいて、続けた。

「転生したのは、魂を回復するため。そのためには善行をするのが一番効率が良いの。そのための魔王退治ってわけ」

彼は真剣に聞いていた。

「ポイントカードってのはまんまよ。魔王倒した数に応じて増えていくの。で、無事に貯まりましたとさ。めでたし、めでたし」

まあ、先はまだ長いけどね……