知りたい僕。まだ話せない私。
~勇者視線~
僕は女神に転生させられた。なぜ僕だったんだろう?どういうシステムなんだろう・・・女神に聞いてみた。
「女神様、僕のような転生者って他にもいるのですか?」
僕の質問に女神は一瞬戸惑った。
「・・・いるよ、女神も何人かいるし。転生できる条件が当てはまれば、できるんだよ」
女神の少し表情が暗いように見えた。
「女神様と僕は誰かが決めてペアになったのですか?それとも選んでくれたのですか?」
女神は僕を見る。
「私が選んだのよ」
女神の口調は少しだけ強かった。これ以上は聞かない方が良さそうだ・・・
「変なこと聞いて申し訳ありません」
女神は首を横に振る。
「べつにいいわよ。ただ時期が来たら詳しく教えてあげる。今は待って」
意味深なことを言われて、僕は戸惑う。
「まあ、今は魔王討伐しっかりしなさいな。今からパパッと5人か6人頑張って」
はあ・・結局それですか?しかも5人か6人頑張ってって社畜扱いは変わらないのね・・・
~女神目線~
「女神様、僕のような転生者って他にもいるのですか?」
彼の質問に私はどこまで答えるか迷った。
「・・・いるよ、女神も何人かいるし。転生できる条件が当てはまれば、できるんだよ」
知りたがっているな……どこまで話そうか……
私が考えていると、彼は次の質問をして来た。
「女神様と僕は誰かが決めてペアになったのですか?それとも選んでくれたのですか?」
当たり前でしょ……あなたの事を一目見て決めたんだから……
「私が選んだのよ」
「変なこと聞いて申し訳ありません」
彼が委縮してる?気のせいかな……
女神は首を横に振る。
「べつにいいわよ。ただ時期が来たら詳しく教えてあげる。今は待って」
もう少ししたら教えてあげるから、まだ待っててね彼が委縮してる?気のせいかな……
「まあ、今は魔王討伐しっかりしなさいな。今からパパッと5人か6人頑張って」
残酷なようだけど、これが近道なんだよ……って……なんか彼ひいてるな……