板挟みで自害したい僕。姉から彼を死守したい私。
~勇者視線~
僕は魔王討伐に向かっていた。気のせいか最近予算が増えたように思う。装備はもとより、消耗品も充実している。それより気になっていることが、僕は例の2人に尾行されていた。
「もうお姉ちゃん帰ってよ」「あなたこそ邪魔よ」
女神とその姉の本部長様の2人が姉妹喧嘩をしている。怖い人のはずが例の事件で・・・
「あ、逃げられたじゃない」「あなたのせいでしょ」
僕は2人から隠れた。しばらく様子を見よう・・
「彼が怖がるからホントに帰って」
女神が姉の本部長を叱っている。
「何よ私はあなたの上司よ」
出たパワハラ・・・
「怖いままも嫌だけど、今の状態もウザいわ」
呆れながら女神が呟いている。
「彼に会えないんなら予算削るわよ」
何ですって・・・
「しょうがないか。隠れてるんでしょ出てきて」
女神は諦めたのか僕を呼んだ。
「お呼びでしょうか」
僕はしぶしぶ2人の前に戻った。
「勇者君今から研修行くわよ」
魔王討伐は?良いんですか?
「ダメ変なこと考えてるでしょ」
女神は僕の前に立ち本部長をブロックする。
「勇者君、私の命令を聞きなさい」
「ダメよ私があんたの上司よ」
「あら、勇者君どっちの命令を聞くのかしら?」
恐怖の究極の選択でしょうか?僕は舌を噛んで自害するを選びます・・・
~女神目線~
私の姉(本部長)は本来は冷血漢なはずだった。というのも、ちょっとした手違いでホレ薬を使ってしまい、現在は私の大事な彼に惚れている……今も彼を尾行している姉……その姉を尾行している私……そんなカオスな状況です……
「もうお姉ちゃん帰ってよ」「あなたこそ邪魔よ」
私たちが言い争っていたら、彼が逃げて隠れたようだ。
「あ、逃げられたじゃない」「あなたのせいでしょ」
私は姉を注意した。
「彼が怖がるからホントに帰って」
姉は負けずに権力をかざす
「何よ私はあなたの上司よ」
私は呆れながら呟く。
「怖いままも嫌だけど、今の状態もウザいわ」
姉はさらに権力を使おうとした。
「彼に会えないんなら予算削るわよ」
私は諦め彼を呼んだ。
「しょうがないか。隠れてるんでしょ出てきて」
彼は私たちの前に現れた。
「お呼びでしょうか」
姉は彼を誘惑しようとする。
「勇者君今から研修行くわよ」
私はは彼の前に立ち姉をブロックする。
「ダメ変なこと考えてるでしょ」
絶対に阻止するんだから……
「勇者君、私の命令を聞きなさい」
しつこいわね……
「ダメよ私があんたの上司よ」
「あら、勇者君どっちの命令を聞くのかしら?」
彼はこの世の終わりのような顔をしていた。