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神界の門、過去へ光の道の先に
~勇者視線~
神の世界の門を開かず歩を進めた。
重力とは違う圧。空気が澄んでいるのに、呼吸が難しい。光と影の層が現実味を持たない。
ここが――神界。
空はない。地も、ない。足元には光の道が続き。巨大な構造体が浮かんでいる。
「……あれが、始まりの神の座」
「始まりの神は封印されているんですよね?」
「そうよ」
「ならここにいないのでは」
「いないわよ」
「え?」
「私たち3神の力で過去の世界に行くの」
「始まりの神を封印したあのとき……」
「もう一度やり直すってことね」
「行くわよ」
その言葉を合図に世界が反転し、時間が巻き戻るように風景が流れ始める――
~女神目線~
始まりの神を封印するのではなく……対話で……彼の力で……甘いかな……