覚醒の女神と閉ざされた神界の始まりの神、そして魔神……
~勇者視線~
僕は女神に玉を渡した。これで女神は真の力を覚醒するはず。
「揃いましたね」
「みんなのおかげよ」
「お姉ちゃん……変わらないよね?」
「真の姿に戻るはずだけど、たぶんこのままじゃないかな」
「女神様にもわからないってことですか?」
「多分大丈夫だよ。心配しないで」
女神は玉を掲げた。玉は光り消えていく。そして女神が輝く。覚醒した。
「終わったよ」
「見た感じ何も変わらなかったですね」
「でも……エナジーとオーラが……別人だよ……」
僕にはわからない。ハナだけが感じている。
「私も覚醒して力取り戻したし、今ならあんたも心のコントロールできるようになったと……」
女神は僕とハナを見つめながら話を続けた。
「門を開くことなく、門の向こうに行ける……」
「それって……」
「始まりの神に会うのよ。こっちじゃなくて、神の世界で」
女神の言葉に、僕とハナは顔を見合わせた。
「神の世界……」
「そんな場所、本当に?」
「行けるわ。今の私の力なら、門の制限も超えられる」
「じゃあ……すぐにでも?」
「条件があるの。始まりの神に会うには魔神も行かないと……」
僕たちは魔神のもとへ向かった。
~女神目線~
今なら、神の世界にも行ける……ついに……始まりの神の所へ……
その前に……魔神を迎えに行かないといけなかった……必要とはいえ……
気が進まないわね……