白き海辺、動かぬ太陽と、時を断ち切る剣
~勇者視線~
砂浜。水平線。照りつく太陽。まさに海だった。白い砂浜はどこまでも続いていた。波は穏やか。
今までの女神なら、サングラスでもかけてバカンスを楽しむようなキャラだったが……
僕の横にいる女神は、真顔だった。
「この広大な砂浜のどこかに剣があるの」
「目印とかは……」
「残念だけどないわ……」
「お姉ちゃん手分けする?」
「変に離れたらまずいから、一緒に探しましょう。」
僕たちは少しだけ間隔をあけ並走して、剣を探し始めた。しばらくして僕は違和感を感じた。
「太陽が動いていません。ずっと同じ角度です」
立ち止まり呟く。見渡すと、女神とハナがいない。
「女神様……」
リンクもしていない……不味い……はぐれてしまったようだ……
辺りを見渡すと、太陽光に反射して光るものを発見した。
近ずくとそれは砂に埋まった剣の柄だった。
~女神目線~
私たちは海岸に到着した。効率は悪いけど、みんなで捜索することに決めた。はずだったのに……
彼が消えた……おそらくは……剣の所でしょうね……時を断ち切る剣の試練……
また……彼が試練を……乗り越えてきて……必ず私の所へ……帰ってくるのよ……