絶壁の祠と鏡の試練「鏡に映るは、己の真実」
~勇者視線~
山頂は険しく、そこから麓まで、尾根沿いに絶壁が続いている。頂上の祠はとても小さかった。
中に鏡が祀ってあるそうだ……ここか……やっと着いたな……
「ここにある鏡は自分の心を映すの…良い心…悪い心…自覚している心…無自覚な心…全てに勝つのよ」
いろんな心か……それに勝つ……乗り越えろってことか……
「誰から戦う?」
はい?……ホントに戦うのかよ……なんじゃそりゃ!!!!
「女神様、もう少し説明をしてもらえませんか?」
「ええ……そのままだよ……自分の心と戦って、勝つの!」
アップデートしたはずじゃ……前と変わってない……
「お姉ちゃん。私も戦うの?」
「そうよ。私もハナも勇者もみんな」
「女神様、戦うって……何をするのですか?」
「鏡の前に立つと、心の領域に行くの。そこで戦う!」
「お姉ちゃん。私、殴り合いなら負けないよ」
「そういうのじゃないわよ。まあ行けばわかるわよ」
それを無責任というのです……もっと計画的に……
~女神目線~
鏡はただ映すだけじゃない……心の奥底にある“真の自分”と向き合わせるの……そこに勝てるかが鍵よ……
みんなならできる……なんか彼が不審そうに私を見てるわね……大丈夫かしら……