記憶を求め天界の中枢へ。真の試練の始まり
~勇者視線~
1時間が経過して女神も元に戻った。どうやら、鏡が重要なアイテムらしく。他にも2つ、全部で3つのアイテムが必要だと分かった。場所は分からずじまいだが、僕たちは移動していた。
「この先には何があるんでしょうか?」
「人間の世界でいう、役所かな……」役所って……手続きするのでしょうか?
「お堅い人多そうですね」
「警察的な機能もあるから、気をつけてよ」あなたが一番、危険だと思いますよ……
「お兄ちゃん…怖い……」君は大丈夫だと思うよ……
「私も!怖い!」あなたは本当に……気をつけてくださいね……
そうこうしていると、立派な建物が見えてきた。建物の入り口には門番のような守衛が2人いた。
立派な建物の前に到着した。そこは天界の役所と呼ばれる場所らしいが、その雰囲気は想像以上に威圧的だった。守衛の目線が鋭く、まるでこちらが何か悪事を働こうとしているかのように見られている。
「ここが天界の役所か」
「役所といっても、天界の中でも特殊な場所だから、簡単には通れないはずよ」
守衛が一歩前に出て、冷たく言い放つ。
「貴様らは何用で、ここに参った」
「私たちは…記憶を取り戻すためにこの場所を訪れたのです」
「記憶…どうしてそんなことを?」
女神はその言葉に反応しなかった。代わりに僕が口を開く。
「私たちは…全てを知りたくて、確かめたくて。ここに来るために、色々な試練を乗り越えてきました」
「通してやるが、覚悟はしておけ。ここでは、何もかもが試される。お前たちの覚悟次第だ」
「ありがとう…ございます」女神がやっと声を絞り出すと、守衛は無言で門を開けた。
「お兄ちゃん、怖い…」ハナの小さな声が、緊張感を少しだけ和らげる。
「大丈夫だよ、ハナ。どんな試練が待っていても、僕たちは一緒だ。だから、進んでいこう」
「いよいよ、始まるわね」
僕たちは恐る恐る歩みを進める。
その時、突然、背後から冷たい声が聞こえた。
「そろそろお前たちの力を試させてもらおう」
振り返ると、謎の人物が立っていた。
~女神目線~
遂にここまで来たわ……ここには各地に派遣されている女神が集まっている。
ここで一気に記憶を取り戻すわよ……
この声は……まさか……あなたは……