素行不良でも神は神! 記憶の旅はノープラン~天界温泉、記憶もぽかぽか!?~
~勇者視線~
僕たちは無事?に天界へ入ることができた。まさかの女神が危なかったとは……
僕たちから少し離れて天使のようなお姉さんがついて来ている。露骨な監視だな……
「さあ、あんたたち行くわよ!」あなたが不安なんですからね……
「頑張ろうねお姉ちゃん」この子は良い子だ……
「まずどこ行くんですか?」僕も頑張ろう……
「どうしよう……」考えてないんかい!!!
女神があっさり言い放った。
いやいやいや、天界まで来てノープランってある?
さすが素行不良、格が違う……
「……お姉ちゃん、何か手がかりとかは?」
ハナがやんわり助け舟を出す。ほんと優しい子だ。
女神は、ふと折れた羽ペンを取り出した。
「記憶が完全じゃないんだけど……この羽、昔の私が使ってたものみたいで……反応がある方向に行けば、何かわかるかも」
「それってまさか」
「記憶センサー的な?」
「うん。自家製、霊感アイテム!」ドヤ顔。
やっぱり不安しかない……
そして、女神が羽ペンを掲げると――
「……この方向よ!」
羽ペンがビビビと震えた先に見えるのは、天空の温泉街っぽいエリアだった。
「え、なんかリゾート地みたいだけど……」
「たぶんその奥にある泉が手がかりよ。記憶と繋がる泉だから」
「でも露骨に観光地っぽいよ!?」
「温泉つかってる記憶かもしれないでしょ?」
いやもう、信じるしかない……
こうして僕たちは、記憶の手がかりを探す“魂の泉”を目指して、天界の温泉街へ向かうことになった。
なお、後ろの天使のお姉さんは露骨に呆れていた。
~女神目線~
まさか……魂の泉に行くことになるとは……
でも確かに、昔の私は――あそこでアイスを食べて泣いてた記憶があるのよね……
記憶の復元って、意外と感情から来るのよ。うん、多分、正しい方向!