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見えざる敵、迫る時「黒仮面の影」
~勇者視線~
いつもの魔王討伐が終わった。僕と女神は異変に気づけなかった。
ハナが叫ぶ「お兄ちゃん!後ろ!!」へ……それって……伝説のあれ……
僕は背中から押されるように吹っ飛んだ。
「大丈夫……」「上から来るよ避けて!」女神も見えていない……ハナだけ見えているのか……
僕は反射的に横に転がる。
「女神様……謎の敵っぽいですね……」
「私にも見えないわ、ハナには見えているようね……」
「黒い仮面の人がいる……」
「額に目があったりする?」
「あるよ。お姉ちゃん知ってるの?」
「ちょっとだけね……とりあえず帰ってきなさい」
僕は女神の力で神殿に帰還することができた。
例の組織ってやつらなのだろう……見えない敵って……どうやって戦えば……
~女神目線~
遂にあいつらが行動開始してきたようね……
ハナは名前を取り戻しただけあってあいつらの力を防いでいるようね……
私も早いとこ名前を取り戻さないといけなくなってきたわね……