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黄泉の国脱出劇 - 忘れられた名を抱いて - 女神のささやかな憧れ
~勇者視線~
鬼子……ハナは記憶を取り戻した。名前……僕にもあったな……覚えていない……
「君の名前はハナなんだね」
頷くハナ……喜ばしい場面で何故か女神は悔しそうな複雑な表情をしていた。
また、めんどくさいヤツか……理由が思い当たらない……
「女神様どうかされましたか?」
「別に……」そっけない……絶対なんかあるんでしょ……
「お兄ちゃん、お姉ちゃん。ありがとう……」
「まあ、これで暴走はしなくなったわね。とりあえずは良かったわ」
良くなさそうなリアクションされてますが……
「という事は、目的達成という事で?」
「そうね……もうここに用はないわ」
よっしゃああああ……黄泉の国さよなら……バイバイ……ありがとう……
~女神目線~
私女神はネームドに憧れてはいません。ちょっとしか……私も名前……憶えていないのに……いいないいな……
羨ましい……私だって……いつか……名前を……思い出すんだから……