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封印された希望 - 鬼神ハナの悲歌 -「裏切りと真実の狭間で」

私の名前ハナは、村の希望としての意味を持っていた。

小さな村で両親と平和に暮らしていたが、ある日、鬼の瘴気により村が滅びかけていた。

私の村には守り神としての伝承があり、災厄の際には生贄が必要だった。

私が選ばれた理由は、鬼を封印できる巫女の血を持っているからだった。

両親は泣いていたが、私は笑顔で「大丈夫だよ」と伝えた。

安心させるためのその言葉が、どうしてあんなに虚しく響いたのか、今でもわからない。


私は守り神として鬼を引き付け、時間稼ぎをしながら村の子供たちを逃がした。

その後、山奥の祭壇に縛り付けられたが、なぜか私のいない村の方へ鬼が現れた。

あの瞬間、私の意識は恐怖と絶望で真っ白になった。

守り神としての役割を果たせなかった私を、村人たちは「裏切った」と感じたのだろう。


村は壊滅し、助けられなかった者たちの怨念が、裏切りとして私を恨むようになった。

彼らの憎しみと無念が集まり、村人の霊たちはハナが裏切ったと思い込んで怨霊と化す。


その頃、鬼が戻ってきた。

呪力を受けた私は意識を失い、そのまま鬼神となってしまった。

「守りたかったのに……」

暴走する自分を止められず、私は涙を流し続けた。

鬼神として暴れ回る私を、女神と魔神が見つけ、すぐに封印した。

村は滅び、私は鬼神となり、全てが無意味に思えた。

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