僕は彼女を見直した。だが彼女はやっぱり腹黒かった。
~勇者視線~
この子はつらい過去を背負ってきた。僕が癒しになれるというのなら、守っていく。
「我はそろそろ引き上げる。もう共闘も終わり。」
突然、魔神が宣言した。まあ、目的は達成したみたいだし……
「帰れ……帰れオカマ!私だって一緒にいたくないわよ。せいせいする」
女神は毒ずく。ホント仲悪いな……最後までケンカしてるよ……
「色々助けて頂き、ありがとうございました」
僕は頭を下げた。
「勇者はいつでも我の所に来てもいいから。気が変わったらおいで。悪いようにはしないから」
そう言うと、魔神は光に包まれ転送していった。
「あんたたち支度しなさい。私たちも帰るわよ」
あんたたち……帰るわよ……この子も連れて帰るという事か……
「女神様、ありがとうございます」
僕の言葉に女神はプイっと顔を横に向けた。
「別に、その子をそのままにしたらあぶないでしょ」
女神なりのやさしさを感じた……
~女神目線~
まずいな……さっきの話聞いて……彼が……このガキんちょを……守るつもりだわ……
オカマが帰ったわね……最後まで彼を誘惑してるんじゃないわよ……
さてと……とりあえず帰って……お姉ちゃん呼んで……この子を保護してもらいますかね……