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この子を守りたい僕。このガキに恨み晴らさずにいられない私。
~勇者視線~
女神と魔神がいつもの様子になっている。という事は鬼神はもういないのか……
女の子が口を開いた。
「私は鬼神ではありません。鬼神の生贄でした」
生贄?どういうことだ?
「生贄の生き残りか……」
魔神は理解しているのか?
「私たちが封印するさらに前の話って事ね」
封印される前ってこの子何歳なんだよ……
「良かったら、詳しく教えてもらえる?無理はしないで。嫌だったら話さなくていいからね」
鬼神?だった女の子に尋ねてみた。
女神と魔神の目が怖い……僕がこの子を守らないと……
~女神目線~
はあ……絶対このガキめんどくさい案件決定ね……生贄って……もう……鬼神の片割れなんだし……
彼がこの子に優しくしてる……そういうとこは好きだけど……私だけにして……
もうほっとけばいいのに……ああ……私の時にそんな目をしない……もう……ヤダ……
このガキめ……恨み晴らさずに……