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月なき帰り道


「さぁ父さんに怒られるからなやく帰らなくちゃ」

そういえば僕はどうやってこの本屋に来たのか全く覚えていない、適当にふらふら歩いていたら此処にたどり着いたのだ。

どうしよう困った、とりあえず学校らしきものの方角に歩いて行けば大通りには出るだろう

街灯の無い真っ暗な道の中歩いて行く

最初の間は良かったのだが徐々に心の中に恐怖が芽生え始めてくるのが自分でもわかった。

歩いてた足は次第に早足に、早足から駆け足に

(急げ!急げ!早く帰らないと!)

跳ねる鼓動を気にせず裏路地を走り抜けるとようやく見覚えのある大通りに出て来ることができた。

大通りとはいえこの辺りには街灯等はなく明かと呼べそうなものは自販機のライトのみだ

今夜は月の明かりもなくどこか不気味だ

(さっきの小道よりはましだけど、気味が悪いなぁこのまま走って帰ろう)

10分ほど走っただろうか見慣れた家の玄関にようやくたどり着き勢いよくドアを開け忘れていた声を出す

「ただいま!」

するとおくから少し不安そうな顔をした父の顔が見えた

「お帰り、えらく遅かったじゃないか?何をしてたんだい?今日は少し冷えたろう風呂も沸いてる入っておいで、それからご飯にしよう」

心配をしつつ父さんは余り深くは聞いては来なかった

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