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犬にも飼い主を選ぶ条件があるよね

東の彼方の空が少しだがしらやみ始める


「すこし明るくなってきたぞ!」


「おお!」


ハムラのこういった時のリーダーシップは大きい、日頃鉱山衆を束ねあげる存在だからな。


『金太郎丸』からの応援の剣士キンピが腕を噛み切られて戦列から抜けたが、切られた腕を取り返し、シーナにより結合も成功している、今は救護所で休ませている。


「ポチが二匹になって楽になったが、本当に朝が来ればこいつらはいなくなるのか?こっちの消耗も少なくないぞ!」

トシイエがアリを切りつけながら問いかける


それは俺にもわからん・・・少なくともグラップラーアントの習性は現地の人がいう限りだと、太陽の光を嫌う、それしかわからない。


その時、上位能力者ほど気が付く反応

!凄い数の新たな魔力団!・・・まさかアリの新手か?・・・くそ


俺は風の魔法で高くジャンプする、もっと扱いが上手くなれば空中に浮遊する魔法は風、闇、光、火どの属性でも存在するらしいが、今の俺だとジャンプ力の加勢程度だ。


南の方角に土煙


「あれはミノス兵だ!援軍が来たぞ!」

ザナトラが叫んだ!


確かに魔力に特徴がある、その特徴には覚えがあった。


*************


ミノス兵は大きな牛『トウギュウ』が引っ張るクルマに乗りアリに向かい進撃する、戦士は戦斧を武器に兵達は長剣を武器にアリ達に立ち向かう。


「来たぞ!三つ目族の避難所が襲われている、上空にはペガサス騎士もいる、ゴルゴンの力をアリ達に見せつけろ!ミノスの力を示せ!」


「おお!」


ミノモンタの号令の元、ミノスの戦士50 ミノス兵2000の大軍はアリに向かう


ミノスの戦士の戦斧でアリの硬い装甲は脆くも崩れ去る。それでも死なないアリ達だが、ミノス兵達がトドメを刺す。


ミノス兵の中には魔法を駆使する一団もいて後方から支援攻撃をする。


「突き進め!2000年前の悲劇を繰り返してはならぬ!我等ゴルゴンの民一団となってグラップラーアントを駆逐するのだ!」


2000年前の大発生では5つの種族が絶滅したグラップラーアントの大発生・・・奇しくも外の世界の守護者『グラス』がゴルゴンに来ている時だった・・・

そのグラスの加勢によりグラップラーアントは駆逐された・・再び新たな守護者が現れた現在・・またもやグラップラーアントの大発生が怒った・・・これは軍善なのか?


グラスの守護者はグラップラーアントの大発生を誘発するのか・・・いや違う・・いい伝えによると数千年起きにグラップラーアントは大発生をする、大発生をするときに守護者がここに来る運命だったのであろう・・・

あの男・・只者ではないということか・・・


ミノモンタはアリ達を戦斧でぶち殺しながら考える


2000年前グラスにより、人間との戦争が終わった、そしてグラスの交代の守護者はこの世界の平和のためにここに来た。

グラスが魔王と闘い命を落としたという話は聞いていた、しかし、それ以来、時折現れていた悪魔どもが出現しない・・・

魔王もグラスにより何かしら喰らっていた・・もしかして相打ちだったのかもしれない、しかしデスアーガの大陸に物見に行ったウミボウズ達は戻ってこなかった

魔王は健在なのか・・・・それすら不明だ、


平和の使者として訪れた新しき守護者ツユキ・・・この20年足らずでグラスをこの世界でも一目置かれる島に育てた・・・

港には見た事のない大きな船が止まっていると聞く・・・平和になった世界には不要の長物だ・・・そもそも20年などはこの世界の住民にとっては僅かな時間でしかない


分かっているのはグラス程の男が死んだ・・そしてそれと対峙した魔王の生死は不明、魔王軍があまり動かなくなった事でイノケ教国が不穏な動きを示している、多種族国家のゴルゴンとイノケ教とは会いなれない。

逆に長年争いを繰り広げていたオワリ・ジャーニー・シベリアンが休戦をする・・・それに大きな貢献をしているのグラスの交代者ツユキか・・・・


ミノモンタは考えながらアリをぶち殺し続ける


そのツユキが命をかけながらゴルゴンの民の三つ目族を守っている・・・

それにハムラとかいったなあの鬼人・・鬼人であそこまで強くなるのはそういない・・・オニガシマでもハムラ程の男はいないだろう、下手をすると鬼人史上最強の男かもしれん。

ノブナガの息子トシイエ・・・あ奴もだ・・・あ奴ほどの力なら前線で活躍しそうなものをノブナガは、グラスに派遣している・・・

聞けば娘もグラスにいるという・・・守護者ツユキか・・・ますます面白い・・・


ハムラは外の世界を知れと言ったがパシパエ様はスベテの世界を見通せる力を持つ・・・ミノスに居ながらに世界情勢は見えていたが・・・やはり実際に目にしないとわからない物だな・・・



ミノモンタは尚も考えながらアリ達をぶち殺しまくる


「隊長!三つ目族の避難所が見えてきました!」


ミノタンシオの声により気が付いたミノモンタは避難所を見る


城壁がある・・・ただの荒野に城壁が存在するのである・・・作ったというのか。


ミノモンタはさらに目を疑う・・・三つ頭の禍々しい大犬、ケルベロスがアリ達を攻撃している・・


「な!ケルベロス・・・それだけではないオルトロス様まで・・」


ケルベロスはエキドナの息子だがゴルゴンにはいない天界の一つ冥界に存在する聖獣・・・この世界に来るには召喚しかありえないが・・・

まさかケルベロスを召喚したというのか・・・・


それにオルトロスはエキドナの息子でエキドナ同様に自分勝手な生き物・・・ゴルゴンの勢力の一端だが、ゴルゴンの民を守ることなどしない・・・・

無秩序の存在・・・


その2頭がゴルゴンの民の為にアリ達と闘っている・・・


空がしらやみ始める


ビビビビビビビ


けたたましい振動が大地を覆う・・アリ達が一斉に引き揚げ始める


*********************



「おう!モノモンタ!よく来てくれたな!」



ハムラがミノモンタの元に向かった


「おおハムラか・・・いったいどうなっている・・・あれは・・」


ミノモンタが目を向ける方角には柴犬の姿となったポチと甲斐犬の姿になったオルトロスがお腹を見せてツユキにモフモフされている



*「兄ちゃん!なんだこれ!気持ちいいな!・・・俺も飼犬になってみたいぞ・・・・ワン!」


「ダメだ!キンタロウ!は我の主だ!他を探せ!ワン!」


*「ずるいぞ!兄ちゃん!ワン!」



「そうか・・オルトロス君か!ポチの弟か」

金太郎はオルトロスをモフモフする。


しかしオルトロスはまだオルトロスなので禍々しいオーラを放つ・・・


「兄ちゃん!もっと撫でてほしい!どうしたらいいんだ!」


「お主じゃ無理だ!ワン!名前がオルトロスだしな!ワン」


「なに!そうか!名付けか!新たな名前を貰えばオーラを変えれるな!」


「ふ!キンタロウ程の飼い主などいないワン!」


「兄ちゃんずるい!・・・我も見つける!ワン!」



「主よ!・・オルトロスに名前を与えてはだめだワン・・・飼い主になってしまうワン!・・キンタロウの犬は我だけだワン!オルトロスに名前をつけたら怒るワン!」


「なんだ!ポチ!大丈夫だよ!俺にはお前がいるから・・・」


どうやらポチはオルトロスを俺の飼い犬にはしたくないらしい・・・まあそれもいいが・・・


「我も見つけるワン!最高の飼い主を!」


オルトロスは周りを見始める


サモンが目を輝かせている


「違うワン」


ハムラがミノモンタと話しながらこちらを見ている


「いいが少し違うワン」


俊太がイロハとシンシアとカエデとミュイミュイとジュリとムュイに囲まれている


「なんだ!あの男は・・女に囲まれて・・違うワン」


ゲンプファーがそれをうらやましそうに見ている


「あれはだめだワン!」


トシイエがニコニコしながら三つ目族の少女と話している


「あれは嫌だワン!」


シーナが怪我人の治療を終えて馬車でくつろいでいる


「うーん!迷うが我は男に仕えたいワン!」


ユキナリが無口でたっている


「うーん悪くはないが・・・愛情表現がない・・ダメだワン!」



オルトロスは考えた・・・・


ワン!

「兄ちゃん、しばらくこのキンタロウについていくワン!そして新たな飼い主を見つけるワン!」


ワン!

「仕方ない・・ワン・・・でもキンタロウは渡さないワン!」


ワン!

「大丈夫ワン!兄ちゃんには逆らわないワン!」


こうして、条件付きながらオルトロスが俺の仲間に加わった・・・まあ有りがたいが・・禍々しいな・・・


一行はミノスタウロス族を加えて、前線砦に急ぐ


明るいうちに辿りつかないととまた闘いが始まってしまうからだ







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