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お久しぶりね

ブクマ・評価感謝です!頑張ります!!


「今日の予定は?」

「私は……今日はあと、魔法力学だけだわ。」

「あれ、今日は魔導師団には行かない日?」

「行かない日。」



昼食を取りながら、ルゥナちゃんとそんな話をするのにも慣れてきた。



学生とはいえ、毎日忙しい日々を過ごしている。

いや、単位制だから卒業だけならもう少しスケジュールに余裕を持たせることも実はできるのだ。


しかし……恐ろしいことに。


楽しいのだよ、授業が。

元々知識欲は強い方だという自覚はあったけど、ヤバいわ、これ。

というわけで、今日も図書館にGOです。


ちなみに、ラケルにとって図書室は退屈らしく、遊び行ってくるー、とどっかに飛んで行った。自由なヤツである。


図書館は数年間通い詰めた例の図書館だけど、上級学校に進んでからはさらにそれに加えて資料室が解放された。

これは一般知識よりさらに踏み込んだ、実用書とか専門書の類だ。

なんで図書館にはなかったんだろう、と少し中を見てすぐ納得。



……これ、素人が手だしていいもんじゃないわ。

一言で言うと、軍事転用できそうな技術が載っています。ってやつだった。

興味本位で試して大惨事!!となりかねないレベルの。


もっとも、持ち出し厳禁だし、貸し出しの際はきっちり手続しなきゃだめだし、しかもこれ、たぶんきっとおそらく何らかの術かけられてる。セキュリティは万全なようだ。


さて、図書室での楽しいひと時を堪能した後、私は魔導師団の訓練風景の見学に行くことにした。

今日はもう魔力を結構使ったからなー、地味にしんどそうだから実践は遠慮させてもらおう。



「ベガ!!魔力の集束が甘い!!」

「はい!!!」

「ディルダ、もっと出力を上げていいぞ。」

「はっ!!」



おー、やってる、やってる。

厳しく指導しているのは、第一騎士団の魔法部隊の隊長、ローズ・リア隊長だ。

赤い髪をなびかせ、ビッシビシ指導する男前な女性隊長である。



「お、君は訓練生の。」

「はい。サラ・ゴールデンロッドです。本日は見学に参りました。よろしくお願いいたします。」

「おう。じっくり見ていきな……と言いたいところだが、今日はもう少しで訓練が終わるんだ。」



残念だったな、というローズ隊長。



「そうなんですか?」

「ん。今日はこれから傭兵団との打ち合わせだ。」



傭兵団という言葉に私はピクリ、とする。

この国と懇意にしている傭兵団と言えば。



「もしかして、雷光傭兵団ですか?」

「おー、よく知ってるな。」



感心感心、とローズ隊長に頭をがっしがし撫でられる。

……綺麗なお姉さんなのに、その撫で方は誰よりも豪快だ。



「隊長、首が折れそうになってますよ!!」



撫でられるがままになっていたら、その揺さぶられ加減に不安になったのか、隊員のお兄さんが慌てて割って入ってきた。優しい。



「おお、すまんすまん。」



豪快に笑って頭から手を放す隊長さん。

……この人もキュミラスさんと同じで、魔法使いじゃなくてもやっていける気がする。



「有名だからな、雷光は。他のとことは一味も二味も違う。」

「以前魔人騒ぎがあった時、偶然お会いしたことがあったんです。色々気を使ってもらいました。」

「あー、警備とかの手伝いをして貰ったんだったな。マジあの時は大変だったなぁ。」



懐かしむようにニコニコしている隊長さんの肩を、先ほどとはまた違う隊員さんがトントンと叩く。



「ん、なんだ?」

「いらっしゃいましたよ。」



クールな眼鏡のお兄さんが示す方に私もつられて視線を向けると、そこには屈強な男たちがぞろぞろと歩いてくるところだった。

そしてその中には、見覚えのある顔も。



「遅くなりました。本日はよろしくお願いいたします。」

「お願いいたします。

「よろしくー。」

「……。」

「あら、サラ。」

「あれ?サラちゃんじゃん。」



ルダ様と、アルフェ様がそろって同じような反応なのが可笑しい。

ルダ様の声がアルフェ様には聞こえないっていうのがウソみたいだ。



「はは、お前有名人だな。」



今度は隊長さんが私の背中をバンバン叩いてくる。痛い。

あー、もう、ぜーーったい、この人肉弾戦もいけるだろ!!



「た、隊長、折れます、折れますって!!」

「こんなくらいで魔導師は折れん!!」

「それは貴女とキュミラス師団長だけです。」



隊員さんの言葉にも、ローズ隊長は全く気にした様子はない。強い。

叩かれるたびにブレる視界に苦戦しながらも、傭兵団を私はじっと観察する。



先頭にいるのは、確か団長さんだ。

前もヒゲあったっけ?まあ、数年経ってるからなぁ。イメチェンしたのかな。かっこいい。


その次にいるのは、銀髪碧眼のお兄さん。いかにもクールそうだ。っていうか氷属性っぽい。表情も色彩も。

んで、少し後ろにアルフェ様とはまた違った意味でチャラそうなお兄さん。

そして最後にカナハさんとアルフェ様。



……傭兵団の、幹部達といったところだろうか。

もしそうだとしたら、年齢からしてカナハさんとアルフェ様ってかなーーーり優秀なのでは?

そんな人とおまけとはいえ、パーティ組んだことがあるって、私かなり恵まれた経験したんじゃね?



「魔人、騒動の、とき、そちらのお二人に、寮まで送ってもらったんです、」

「そっかぁーー。私からも礼を言うぞ!!」

「いや、うちの団員が役に立ったようで何よりです。」



おー、団長さん、いい声やー。

背中をバンバン叩かれて途切れ途切れで喋ってる私とは大違いだ。


そしていい人やー。

確か亡国ミランの筆頭騎士だったんだよね。流石の紳士っぷりである。




「さて、世間話はこのくらいにして…。本題に行こうか。」



あ、空気が変わった。

そして、ここからは私がいちゃいけない場面だろう。



「では、私はこれで。」

「ん?ああ、悪いな。また。」

「またね、サラちゃん。」

「……また今度な。」

「おお、カナハがしゃべった……。」



チャラいお兄さんが目を真ん丸にして驚いている。

やっぱり珍しいんですね。しゃべるの。



「あ、サラ。」

(ルダ様。)



立ち去る私の頭に、ルダ様からの声が響く。



「明日のお昼、街に出れる?」

(あー、はい、調整効きますから。)

「良かった。じゃあ、レヌールのところに来て!そこでゆっくり話しましょ!」

(!はい、ぜひ。)



ルダ様からの提案に即行OKである。

ぶっちゃけ、聞きたいこともあるから、ありがたい話だ。

ルダ様に感謝しながら、私は訓練場を後にした。



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