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日常への帰還

ブクマ・評価ありがとうございます。感謝です!!



疲れました。



無事三日ぶりに戻ったおかげで、クラス中の皆から心配半分好奇心半分でまさしく質問攻めにあったのですが、なんというか……前後左右から色々話しかけられるって中々しんどいもんがあるね。

漫画とかドラマでしか見たことがない、転校生囲まれて質問攻め!!てこんな状況かなぁ、と途中から現実逃避気味にそんなことを考えていた。


まあ、最後はグレッチェンちゃんとルゥナちゃんが皆を宥めて、それで落ち着いたんだけどね。

お二人には感謝しかありません。



しかし、もう一度言おう。

疲れました。



「サラがこんなにぐったりしてるの初めて見たかも。」

「うん。私も自分でびっくり。」

「お疲れ。」


ああ、皆の優しさがありがたい。

昨日戻ったのはもう夕方だったから、あんまり人に会わなかったんだよね。

しかも疲れてたせいかご飯食べてお風呂入ったら、そのままベッドに直行、そして熟睡コースでした。


「でも、皆もなんか疲れてない?」

「あー、わかる?」

「サラがいない間、怒涛の実習ラッシュがあったから。もっとも、そんなに遠くには行かなかったけどね。」

「なんと!!」


どうやら、屋内の授業に振り替えた分の屋外学習を、この数日間で一部こなしたらしい。

ひえー、こっちはこっちで大変だったみたいだ。

私があっけにとられてると、ルカちゃんが肩を回しながら、首を傾ける。


「しっかし、数日でも体って鈍るもんなのかな。屋内の授業ばっかり続いたから退屈で嫌だって思ってたけど、いざ屋外授業はじまるとそれはそれで疲れて嫌だわ。」

「ルカちゃん、わっがままー……。」

「え、実際疲れない?」

「そりゃそうだけど。」


遊び盛りと言える年齢の私達。

校内でも体を動かす授業はできるっちゃあ、できる。それこそ魔力制御ランニングなんかは代表的な物だ。


だけど、やっぱり違うというか物足りないというか。

開放感が違うというか…うまく表現できないけど。


まあ、そんな日が続いたせいだろうか。突然増えた屋外での授業に体がいまいちついていけていないらしく、皆、変な疲れを感じているようだ。

そっか。疲れてるのは私だけじゃないのか。そう考えるとちょっと気合が入る。これ以上甘えられないな。


「まあ、外出禁止令が解かれても、見回りはつづいているらしいからねー。近場での授業だけど。」

「へえ。まあ、魔人が出ちゃねぇ。いくら討伐されたとはいえ。」


どうやら、騎士団を中心とした王都の見回りは今も継続中らしい。

人々の不安を払拭するためにも、きっとそういうのって必要だよね。流石だ。


「噂だと、第三騎士団まで王都に戻ってきてるらしいよ。エニーデちゃんが見たって。」

「第三騎士団って、辺境にいることが多いって聞いたけど。」


確かメイギス先輩が教えてくれた。

ニコニコしながらおっかない事言われたからよーく覚えてる。


「そ。一番危険で、一番入れ替わりの激しい騎士団だよ。最近は以前よりずっとマシらしいけどね。」


グレッチェンちゃん曰く、今の団長さんになってからも既に2人副団長さんが亡くなってるとのこと。

ええ…、なんだそれ…。なんかぞわっとした。


「トップの方がそんななら、部下の人も…。」

「だろうねー。だけど、危ない分功績も上げやすいらしいからそれ狙いの人もいるとかいないとか。、前の副団長さんなんて、命がけで前のリレグラ王を倒したって話だし。」

「王様を!!!?!す、すごい…そりゃ凄い功績だ………ん?って、命がけって、それ結局本人も死んでるじゃん!」


意味ない…とは言わないけど、ちょっとそれはねぇ。命あっての物種っていうしさぁ。

しかし、ルカちゃん詳しいな。


「恩賞とかはすごかっただろうけど、まあ、うん。」


ルカちゃんが微妙な表情でうんうん頷いている。まあ、そうだよね。凄いけど、まあ、なんというか。フクザツである。


ちなみにリレグラ王国とは、現在は休戦中であるが長年この国と争っている国である。

そういえば以前聞いたことがある。前の王様は自ら最前線に出る無謀というか、無茶というか。個人的には部下の人が大変だろうなーと感想を持つような、そんな王様だったらしい。

でも、実際恐ろしく強い王様だったらしく、一時リレグラは王自ら率いる軍が周辺国との争いに連戦連勝状態だったらしい。まあ、士気とか凄そう。血の気多そうだし。


「ミラン公国も、確か王自ら乗り込んで、大暴れだったとか。」

「ふえー。」


ミラン公国ってアレだよね。、雷光騎士団の団長さんが所属していた国。遠征中に滅んでたっていう、あの、切ない。

しっかし……聞けば聞くほど、なんだ?その王様。国のトップが自ら乗り込んで大暴れって無●かよ!!きっと衝撃波とか出て一撃で数十人吹っ飛ばすんだよ(適当)。

それを命がけとはいえ、倒した前の副団長さんは改めて凄いな。きっと恐ろしい戦いだったことだろう。


「その時倒せなかったら、もっと戦争も長引いてたかもね。そう考えると今の平和もその前の副団長さんのおかげなのかも。」

「そーかもね。今の副団長さんもベルセバルダ様と同じ位若いみたいだし、色々凄いわ、第三騎士団。」


え、今の副団長さんもそんなに若いの!?ということはまだ20代前半か!第三騎士団のトップ若いな!なんか、ベテラン臭があるのは第二騎士団だけなのかな。

そういえば私もまだ第三騎士団だけ生で見たことないんだよねー。第一騎士団は去年あたりに見た。確かに団長さんはイケメンだった。チャラい感じの。


「ベルセバルダ様見たーい!」

「なに、ルカ、ベルセバルダ様ファンなの?」

「だって、かっこいいじゃん!クルーヴ史上最年少で騎士団長となり、あらゆる死線を潜り抜けている美しき騎士団長!舞うように美しい剣術の使い手!多彩な魔術も使いこなす!しかも悲劇の王妃様の姪!」


身振り手振りを交えながら、ルカちゃんが芝居がかった感じで熱く語る。

なんか、そう聞くと漫画とかの設定にありそうな感じだな。いや、現実なんだけど。だいたい転生云々してる時点で私も人の事言えない。言えないんだけどさ。




しかし…記憶のある転生とか、精霊さんと話せるというとか、たぶんかなり珍しい体験してる割に私のこの平凡っていうか、地味っぷりはどうなのよ。設定盛ってる割に活躍できない残念キャラのようだ。



皆の話を聞きながら、私は一人こっそり自分に失望しているのであった。




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