それぞれの道
ブクマ・評価感謝です!!!
さて、月日は流れ私達も4年目。早いものですね。
いやー、私はこの三年間で成長できたのだろうか。自分ではわからないな。身長が伸びたとかそういうのは分かるんだけどね。
「お待たせ!」
「お、サラ、来たな。」
「じゃあ行こう!」
今日はシャルロッテとディアンと一緒に町に来ています。
この国にも夏休みのような長期休みがあるのですが、今年はその休みに地元に帰ろうと思っているので、そのお土産を見に行くのです。
流石に、魔物がいる上に戦争が普通に起こる世界。そう頻繁にラクラエンに帰ることはできない。
手紙のやり取りはしているけど、私も帰るのは次で3回目だ。更に遠いところから来ている子の中には、卒業まで一回も帰らない子もいるらしい。
そう、あるのですよ、夏休み。
日本ほどはっきりしていないけど、一応四季らしいものがあるのです。
なんかこっちにきてから12年目になるけれど、不思議と前世の世界…地球との共通点のようなものがぽつんぽつんと見つかるんだよね。
まあ、神様?たちは双方どころか、地球含む複数の世界を担当しているような様子だったからなぁ。作り手が一緒なら共通の部分があってもおかしくはないのかも。
「二人とも、今年で卒業だねー。」
「結構早かったな。」
「そう?私は結構長く感じたけど。」
ちなみに、シャルロッテは神学校へは行かずに、魔術学校の上級学校…実質的には魔術師団の養成学校に行くらしい。
ただシャルロッテの場合、そちらで学びながら神学校の授業にも参加するらしい。やる気にあふれている。
「凄いね、シャルロッテ。」
「これからは戦う神官、だよ。」
ニヤリと笑うシャルロッテ。美人さんだけど男前。
シャルロッテなら回復魔法をかけながら、攻撃魔法をぶっ放す、とかできそう。頭の回転も速いし。
「まあ、冗談はさておき、最近は回復魔法専門ってあまり推奨してないんだって。」
「あー、まあ、魔法使いがムッキムキの時点で、ねえ。攻撃は最大の防御って言うし。」
頭に浮かんだのはもちろんキュミラスさんだ。
あの人、最初に会った時より筋肉度増してる気がする。ここ最近大きな戦争はないはずなんだけどなぁ。
「ディアンは……どうだったっけ。」
「おい!俺は士官学校だ!」
「あー、そうそう、んで、将来は第二騎士団に行くと。」
やべえ、素で忘れてた。ディアンがむくれてる。
「確かメイギス先輩のほうは、第一騎士団なんだよね。」
「お前、なんでメイギス先輩のことは覚えてるんだよ…。」
「まあまあ。凄いね、二人とも。向こうから声かけられたんでしょ?」
そうなのだ。
ディアンも、メイギス先輩もなかなか優秀だったらしく、在学中から騎士団からお誘いがあったらしい。
なんでも、模擬試合の大会で、二人ともいいところまで進んだらしいよ。それこそ同級生どころか、上級生にも勝って。
ちなみにディアンより一つ年上のメイギス先輩は、既に騎士学校の上級学校……士官養成学校に進んでいる。そしてそこに通いながら、騎士団の鍛錬にも参加させてもらってるらしい。エリートじゃね?ちゃらんぽらんに見えて実は凄い人だったんだな。
「声かけてもらったのはありがたいけど、別に入団が決まったわけじゃないからな。」
鍛錬の手を抜くわけにはいかない、とディアンの表情が引き締まる。
同級生にはうらやましがられてるみたいだけど、それで天狗になることなく努力を続けているみたいだ。
ディアンのこういうところは、本当にすごいと思う。子供の頃のうっかりさんからえらい成長っぷりだ。
「鍛錬は結構だけど、止血もしないでこっちに来ないでよね。私はともかく、周りがびっくりするから。」
「あ、シャルロッテが治療してるんだ。」
「まあ、こっちも実け…練習にはなるけどさ。」
実験って言いかけなかったか、この子。まあ、お互い損はしないから、いい関係なんだろうけどね。流石双子。
「で、そう言うサラはどうすんの?決まった?」
「うっ。」
聞かれると思ったけど、やっぱり聞かれたか。
「なんだ、お前まだ迷ってるのか?」
「まあまあ。とりあえず上級学校に通えるだけだけの成績はとってるんでしょ?」
呆れた様子のディアンをシャルロッテがたしなめてくれる。
まあ、ディアンにそういわれるのも無理ないんだよねー。
二年生の時に、進路について本格的に考え始めたのはいいものの、四年生になった今もまだはっきりしたビジョンが見えてこないのだから。
「冒険者とかになりたいのか?」
「ラクラエンでどうにかしたいなら、サラのお父さんみたいに研究者とか。」
「…。」
二人が挙げる通り、この世界、特に王都の学校に通っている私には選択肢が十分と言っていいほどあるのだ。
しかし、人間選択肢が多すぎると、逆に決められないという…。まあ、私が優柔不断だというだけなのかもしれないけど。




