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19 復活のChromecast

「16 さらば、Chromecast」で、我が家のネットワークから外れたはずのChromecastでしたが、「あること」がきっかけで復活しました。

「あること」とは何かというと結論から言えば、コロナです。

現在も各地で猛威を振るう新型コロナウィルスです。

今回はその経緯を書いていきたいと思います。




事の始まりは昨年の12月のこと。

夫の職場の方がPCR検査で陽性になってしまいました。

その方の名を仮にQさんとしておきます。

Qさんは普段から頑健な方で、ある朝微熱に気付いたのですが、風邪だと思い家に常備してある薬を飲んで出勤しました。

仕事をしているうちに風邪のような症状もなくなったそうです。

数日後、Qさんの親しい近所の方がPCR検査で陽性になったことが判明しました。

Qさんはその方を交えて数名で少し前に食事会をしていました。

というわけでQさんは濃厚接触者となりました。

PCR検査の結果、Qさんも陽性。

夫の職場は騒然となりました。

感染の危険を考慮して職場の忘年会も中止にしたのに、まさかそういう形で感染が起こるとは誰も予期していなかったのです。

部署は違いますが、小さい会社ですから同じ建物の中で仕事をしたり休憩もしています。

つまり同じ職場の人々の多くが濃厚接触者になってしまったのです。

当然ながら夫も濃厚接触者。

連絡を受けたその日はクリスマス。

職場の人たちは皆Qさんと最後に接触した日から二週間自宅から出ないように、家族とは別室で過ごすようにとのこと。

勿論、家族もできるだけ外出しないようにということなので、早速ネットスーパーに登録しました。

毎回送料がかかるのでいささか出費がかさみましたし、希望の商品が欠品で別の商品を選択せざるを得ないこともありましたが、おかげで二週間乗り切れました。

そんなこんなで、例年よりも早く長い年末年始の休暇が始まりました。

幸いにもPCR検査の結果、夫は陰性でした。

(もし陽性なら私も検査を受けることになっていました)

とはいえ、発症の恐れはあります。

毎日検温して保健所からいつ来るかわからない確認の電話で報告しなければなりません。

アウトドア関係の趣味を持つ夫にとっては退屈極まりない休暇です。

大掃除の手伝いはしてもらいましたが、それ以外は暇です。

私の実家に帰省することもできませんし。

そういうわけで暇な夫はこれまでまったく触れていなかった世界の扉をついに開けてしまいました。

ア〇ゾンのプライム会員になってしまったのです。

それまでも通販でア〇ゾンをよく利用していたのですが、プライム会員になれば無料でビデオが見られる、これで暇がつぶせると思ったようです。

一か月間は無料ですから、飽きたら一か月で止めればいいと。

ちょうどア〇ゾンプライムではテレビシリーズ「鬼滅の刃」が無料でしたので、それを皮切りにアニメやら映画やらをパソコンで見るようになりました。

でもパソコンの画面では少し物足りない。それではテレビで。

そうです。

これがChromecastが復活した理由です。

Chromecastを使えばア〇ゾンプライムがテレビの大画面で見られるのです。




私のほうは家事、特にお節料理や年末年始の支度で忙しかったので、夫のア〇ゾンプライムに付き合ってる暇はさほどありません。

外に出ないからといって暇なわけありません。

ネットに小説をアップもしますし。

というわけで、二人でテレビで「鬼滅の刃」を見て以降は、夫は一人で自分の隔離部屋(といっても仏間ですが)でパソコンで動画を見ていたようです。

年が明け、夫に今何を見ているか訊いたら驚くような答えが!

アニメ「転生したらスライムだった件」を見ていると言うのです!

まさか、なろう系(こういう表現していいのかわかりませんが)を!

驚くと同時に、夫が夢中になるということはかなりよくできた作品であると同時に分かりやすい作品なのだと思いました。

それに、主人公の前世が夫が感情移入しやすい設定だったこともあるようです。

結局、自宅待機の二週間が終わった後も夫はア〇ゾンプライムを利用、一か月無料期間が終わった後は毎月会費を払って動画を見てます。

映画だと「ファブル」が面白かったと言ってます。

アニメでは「無職転生~異世界行ったら本気だす」「とある科学の超電磁砲」「呪術廻戦」等をこれまでに見ています。

先日も「転生したらスライムだった件」の第二期を見てました。

そろそろ年金の心配をする世代の夫が暇つぶしとはいえシリーズ全部見るくらいですから、これらの魅力的なアニメの原作者や製作に関わった皆様は凄いと思います。

若者とは言えない年代、昭和に青春を過ごした世代の人間をも魅了するのですから。

それはともかく、夫も私も二週間何事もなく自宅待機の期間を終えました。

Qさんも入院はしましたが、重い症状も出ず退院、職場に復帰しました。

勿論、他の同僚の皆様も検査は陰性。

職場関係者・家族一同ほっと胸をなでおろしました。




Chromecastの話から横道にそれてしまいました。

夫が新型コロナウィルスに感染した同僚の濃厚接触者になって暇だったのでア〇ゾンプライムに入ったらChromecastが復活しました

というお話でした。

さて、これにはまだ続きがあります。

先日、オリンピックの聖火リレーが近隣の市町でも行われました。

ところがこれもコロナの感染を避けるために、できるだけネットのライブストリーミングで見るようにとのこと。

ネットのライブストリーミングはテレビでは見ることができません。

深夜にダイジェストが放送されていますが、時間が遅い上にダイジェストですから録画してまで見る気も起きません。

スマホやパソコンの画面で見ることはできますが、大きな画面では無理と思っていたら、Chromecastにはパソコンのデスクトップやブラウザのタブをミラーリングする機能がありました。

というわけで、ライブストリーミングをブラウザで開き、キャスト機能を使いテレビに映し出すことに成功しました。

なお、通常はストリーミング画面が小さいので全画面表示にすれば、テレビで放送しているような画面になります。

その際「キャストを最適化しますか」というメッセージが出ますので、最適化のボタンを押せば、映像はテレビだけに映し出されます。また画質もよくなり、ノートパソコンならバッテリーの消費も抑えられます。

これを使ったおかげで、知っている景色や走っている有名人の顔もはっきりわかりました。

(市街地の沿道の人たちが少々多いのが気になりましたが)




結局、新型コロナウィルスの流行で、Chromecastは復活したのです。

禍福は糾える縄の如しと言います。

まさか小さなウィルスが原因で我が家のChromecastが復活するなんて、一年前の私には想像ができませんでした。

世の中、何が起きるかわからないものです。






(2022年10月19日追記)

上記のように世の中、何が起きるかわかりません。

夫はア〇ゾンプライムを通じて韓流ドラマや華流ドラマにはまり、さらには最新のアニメも見るようになりました。

「SPY×FAMILY」「リコリス・リコイル」、そして「水星の魔女」までも。

ガンダムは子どもが戦うから嫌がってたのに……。

ウィルス恐るべし。



なお、今回のウィルス感染に関する記述は個人が特定されないように脚色を交えていますのでご了承ください。


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