表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/22

18 洗面所の中でエラーを叫ぶ洗濯機

さて、洗濯機買い替えから約半年たちました。

ここで思いもかけないことが起きました。

エラーです。

それも乾燥フィルター関係です。

この洗濯機の売りはなんといっても乾燥フィルターを毎回手入れしなくてもいいことです。

それなのに、乾燥するたびにこう言うのです。


「そろそろ乾燥フィルターをお掃除してください」


フィルターを確認すると少ししか綿埃は付着していません。

少しだけの綿埃を掃除しても次の乾燥の後でまたお掃除してくださいと言うのです。

ついにエラー番号が液晶に表示され、次のようなエラーメッセージを発しました。


「乾燥フィルターがつまりました。お掃除してください」


でも、乾燥フィルターはつまっていないのです。

メーカーのサイトで調べると洗濯槽の洗浄をするようにとあります。

そこで専用洗剤を使い10時間以上かけて洗浄しました。

でも、その後もエラーメッセージが出ます。

いったん電源を切れば24時間はメッセージは出ませんが、また翌日は同じメッセージが表示されます。

さすがに一週間近く続くと故障かもしれないと思えてきます。

それに同じメッセージを聞き続けると、どうにかしてあげないと可哀そうな気がしてきます。

人間の声じゃないんですけどね。

人工の音声でも聞き慣れてくると、感情移入してしまうというか……。

液晶表示だけならこのまましばらく様子見とか思うんですが、声というのはやはり強いインパクトがあるのかもしれません。

何と言うか、人の情に訴えかけるような。

というわけで販売店に電話すると、二時間後にはメーカーのサービス会社から連絡があり何日に点検修理に伺いますとのこと。

よかった。ひとまず安堵です。

メーカーの保証期間内ですから、無料でしょうし。




数日後、点検の方がやってきました。

まだ若いお兄さんでしたが一切の迷いなく道具の入ったケースからドライバー等を出して作業を開始します。

給水を止め、電源を切り、ネジを外し、上蓋を外します。

すんなりと外れないようですが、なんとか外しました。

後ろから見ててもしょうがないので、私は部屋へ。

しばらくしてから行くと、綿埃が洗面台のボールの上に。

凄い量です。

なんと手入れのできない内部の配管の中にこれだけ詰まっていたとのこと。

他の訪問先でもこれくらい出るという話ですが、それにしても多い。

半年でこんなに。

確かに冬の間は天候の関係で外に干せないことが多く乾燥機能を多用します。

また、厚手の衣服が多いので綿埃が多くなりますが、それにしても多い。

大体男性の握りこぶしの大きさくらいあります。

(写真を貼り付けるとたぶん不快になる方が多いと思うので貼りません)

乾燥した状態ですから、これが湿っていたらどんなことになるか。

エラー表示が出るだけのことはあります。

乾燥フィルターをまめに手入れし槽洗浄機能を使い、外国産の洗剤を使わないようにすれば少なくはなるそうです。

外国産の洗剤?

使ったことない……。

それはともかく、この洗濯機、毎回洗濯前に乾燥ダクトを水で流して掃除しているはずなんですが。

それでもこんなにたまるなんて。

前の洗濯機よりも頻繁に槽洗浄コース使ったりしてたんですが。

今回はメーカーの保証期間中ということで無料でした。

でもこの期間が終わったらいくらになるのか。

メーカーのサイトを調べたら、二万二千円(税込み)!

それもネットに製品登録した場合です。

していないともう少しお高くなるようです。

節約のためには、まめに槽洗浄をするしかないようです。

前の洗濯機よりお手入れが楽になると思ったんですが。

いっそ車の購入時にセットで勧められる整備点検パックみたいなのを洗濯機にも付けて販売すればいいんじゃなかろうかと思います。

半年に一回、乾燥ダクトにたまった綿埃を取ったり、部品を清掃点検しますとかいって。

あと車のオイル交換無料みたいに、洗浄用の洗剤もサービスするとか(専用の洗剤結構高いんです)。

これやったらドラム式洗濯乾燥機もっと普及すると思うんですが。




この文を書いてる途中で、そういえばネット上にも同じような埃問題で悩んでいる方がいるかもしれないと思い検索してみました。

そしたら結構あるんですね。

自分で上蓋を外してお掃除されたり(保証期間内はやめたほうがよさそうです)。

皆様いろいろと工夫を凝らしておいでのようです。

掃除用のブラシを販売しているメーカーもあったり。

かと思えば百円ショップのブラシを使っている方も。

メーカーも工夫はしているのでしょうけれど厄介な問題のようです。




それはさておき、今にして思えば前の洗濯機は一度も乾燥ダクトの掃除をしていませんでした。

槽洗浄も今ほどまめにしていなかったのです。

ということは、かなりの量の綿埃がダクトに詰まっていたのかも……。

想像するだけで気分が悪くなりそう。

それでエラーがよく出てたのかと。

きっと、あのエラー表示は彼(性別不明なのでとりあえず)なりの悲鳴だったのかもしれません。

早くなんとかしてくれという。

でも、私はあまり気にしていませんでした。

表示を見てもいつものことと慣れっこになっていたのです。

そう思うと声の力は偉大です。

なんだか放っておけなくなってしまうのですから。

今使っている洗濯機はこれまで声なき声だったものを自らの声で訴えるようになったからこそ、エラーの原因を取り除くことができるようになったのかもしれません。




点検清掃の後、洗濯機はエラーを表示することなく稼働しています。


「いつもお手入れしてくれてありがとう」


とたまに言ったりします。


「いいってことよ」


とついつい返事をしてしまいます。

こういう風に、ネット家電は生活に馴染んでいくんでしょうね。



追記(2021年9月15日)

上記の点検から四カ月余りたった頃、またもや乾燥フィルターのエラーが表示されました。

おまけに乾燥にやたら時間がかかるようになりました。

終了予定時間になっても乾いていないのです。

それに洗濯槽を開けると嫌な臭いもします。

乾燥フィルターにひっかかる綿埃の量も極端に減りました。

たぶん乾燥ダクトの途中で綿埃が詰まっていたのでしょう。

前よりも槽洗浄をまめにやったつもりだったのですが、今年の夏は雨の日が多く乾燥機能を多用したからでしょうか。

保証期間内とはいえさすがに何度も点検に来てもらうのはと思い、槽洗浄コースを使いました。

洗浄用の洗剤を使って10時間以上かけて洗浄しても効果がさほどなかったので、後は洗剤を入れずに2時間洗浄のコースでやってみました。

通常の洗濯乾燥の合間に幾度か洗浄したところ、糸くずフィルターに大量の綿埃の濡れたものがどさっと排出されました!

たぶん乾燥ダクトに詰まっていたものでしょう。

まずは一安心です。

槽洗浄の頻度は乾燥機能を多用する世帯の場合、取り扱い説明書よりもまめにやったほうがいいようです。

そうそう書き忘れてました。

さっそく洗濯乾燥したらエラーは表示されず通常通り。

乾燥時間も以前のように予定より早く終了しました。

世話のかかる洗濯機ですが、これからはエラー表示が出ないように努めたいと思います。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ