ぷろろ~ぐ
どうも初めまして、子子子子子子子です。
頭に浮かんだ物語を文章にしてみました。
見切り発車の拙い駄文ではありますが、どうぞよろしくお願いいたします。
あぁ~、妄想具現化能力(文章力)が欲しい。
明け方、未だ朝日が昇り切っていない中、日の出と共にそれらは行動を開始した。
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「くそっ、狩人組合の斥候の報告通りか!!」
「アナクシア聖教国奴らめ、ここが 狩人組合の本部がある自由都市ウニルと分かっているのでしょうか?」
「いかれポンチの狂信者共のことなどわかるか!それよりも組合長を呼べ!!」
「既に手配しております。まもなく参られるかと」
自由都市ウニル、その領主の館の執務室で領主を宰相がなだめていると、執務室の扉が破れんばかりの勢いで開かれ、赤髪の大男が現れた。
「すまぬ、待たせた」
「遅い!」
「いえいえ、なかなかのお早いお着きで」
「用件とは、旧街道のあれか?」
「そうだ、聖教国のアホ共が、勇者と目される存在と機動鎧殻を持ち出してここに攻め入ろうとしているあれだ」
「オネロの森旧街道の見張り台からの報告では、8mクラスの大型機動鎧殻が1機、4~5mの通常サイズの機動鎧殻が少なくとも40機、接近しているとのこと」
「報告通りならば、明日の昼にも奴らはここに攻め入ってくるだろう」
「つまるところ、狩人組合にも防衛のための人員を出せ、ということだな?」
「ああ」
「機動鎧殻を持つものが少ないこの街の騎士団だけでは、防衛が難しいので…」
組合長は、執務室の窓の外を遠い目で一度眺め、少し考え悩む素振りをみせる。
「…わかった。狩人組合からは、とっておきの“壊し屋”を1人出そう」
「…1人…だけですか?」
「ああ」
「ふざけているのか!!」
組合長の1人というセリフに言葉が出なくなる宰相と、激昂する領主。
しかし、組合長の次のセリフに青ざめることになった。
「最凶の壊し屋だ。未だFランクのままだが【厄災】の異名を持つ、魔物の少女だ」
「カ、厄災というのは、あの18mを超える機動鎧殻を持つという…」
「ああ、そいつだ。騎士達は、巻き込まれぬよう外壁付近で打ち漏らしの処理をさせるのが良いだろう」
「あ、ああ…そうさせてもらおう」
「うむ、やつにも伝えねばならん。それでは、失礼させてもらうぞ」
そう言って組合長が出て行った後の執務室には、組合長が来る前とは別の重い雰囲気が漂っていた。
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領主、宰相、組合長の会合の翌日の昼前。
森の旧街道から隊列を組み、現れる巨大な白い騎士甲冑を街の外壁にある見張り台から眺める、不自然に腕の長い少女がつぶやく。
「かかっ、妾が狩人になってはじめて受ける依頼が、街の防衛、しかも組合長からの指名依頼とわの」
愉快そうな雰囲気の少女は、誰にでもなく「行くかの」とつぶやくと、影に消えた。