お約束封じ
本当はですね、エリーゼ達と巧を戦わせたかったんですけどね。結末が3択しかなかったんです。
1リースが死ぬ。
2エリーゼとソフィアが死ぬ。
3リースが人質に取られ、城までドナドナ。
…なので回避しました。それと、何故かわかりませんが、巧が作った女性キャラ達が巧を捕まえて性的に襲う夢を見ました。そんなハーレムエンド考えたことなかったなー。
「(あっ、ヴァンさんと院長さんにぐらいは挨拶しておこう。)やっぱり出発は三十分後だ。しばらく自由にしてくれ。」
巧は挨拶をするべき相手を思い出し、出発は三十分後になった。
「そうか…。行っちまうのか…。悪いな、何の恩返しもできなくてよ…。」
「いえ、恩返ししてほしくて助けたわけではないですから。後これお薬です。」
そう言って巧はヴァンに大量の薬を渡した。
「…いいのか?」
「大丈夫です。あっ、じゃあもし今度アースト王国に来たときにでも何か奢ってください。」
巧はもうアースト王国に戻るつもりはないが、こうでも言わないと納得しそうにないので、そう言った。
「…わかった。何から何まで本当にすまねぇ。」
巧はヴァンと別れの挨拶を済ませた。
「院長さ…」
「死ねーーー!!」
巧の目の前を鞭が通過する。
「危ないじゃないですか!?」
「アンタの…アンタのせいで私は!」
ステラは鞭を振り回しながら怒りの理由を話し始めた。巧が院長と呼んでいたせいで称号に院長が付いてしまったらしい。効果は人に慕われやすくなること。巧はならいいじゃないかと思ったが、火に油を注ぐ形になりそうなのであえて何も言わなかった。
「しかも、呼ぶなと言ったのに、また呼んでるし!喧嘩売ってるんでしょ!」
「すみません、喧嘩は現在売り切れでございまして。」
「じゃあ、予約させてもらおうかしら!」
「予約もいっぱいです。」
「だったら万引きしてやるーーー!!」
それから五分後、漸く別れの挨拶を済ませた。
「よーし!酔い止め、ちゃんと飲んでおけよ。」
そう言って巧は酔い止め薬を配っていく。
「そんなに速いんですか…。吐くなんて醜態晒さないように気を付けないと…。」
「うう、私ただでさえ馬車はそんなに得意ではないのに…。本当に明日にしてゆっくり向かうのではダメですか?」
「却下だ。」
「一応、酔いには強い方なんですが…。」
順にリース、セーラ、巧、ウィル。ウィルが自分は大丈夫だと意見するが、
「強い方ではダメなんだ…。飲んでおかないと絶対後悔する。」
巧もゲーム時代、フェンリルを仲間にしたときの馬車移動で吐くまでいかなくても相当参っていた。その時の苦しみを軽減してやろうという巧なりの配慮である。そして、巧は飲んでいれば吐かないとはあえて言わない。
「…わかりました。」
ウィルが苦そうに薬を飲む。どうやら、意見したのは薬が嫌いだったかららしい。
巧は全員が飲んだのを確認してから自分も飲み出発した。
一時間後
「吐く!吐いてしまう!」
「安心しろ。酔い止めは腐るほど飲んだだろ?問題ない。」
「いっそのこと…、吐いてしまった方が…、楽だったかも…、しれない…です…。」
「………。」
ウィルは一応元気に抗議、リースは衰弱、セーラは開始十分で伸びていた。
フェンリルは楽しそうに物凄いスピードで進んでいく。時速60キロ出ているかもしれない。それと、たまに休憩を挟んでいる最中に盗賊が出たりするが、
「へへへ、金目の物と女を…、ぎゃあああーーー!!」
盗賊がお約束の台詞を言い切る前にフリーが盗賊を食べてしまう。ちなみにフリーには盗賊が餌にしか見えない。ファイは馬車の上で翼を折りたたんで眠っている。ただ眠っているのではなく、フリーが調子に乗りすぎて障害物にぶつかりそうになったとき、ブレスで焼き払っていっていた。なかなかのコンビネーションである。
そして、巧はとある山に着いた。その山の下にグングニルトンネルというのができている。これは名前でわかるかもしれないが、シーラがやらかし………、シーラが壊し………、………(ピンポーン!)シーラによって作られたトンネルである。
そのトンネルを通過し、さらに三十分後ついにヤマトに着いた。




