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海じゃ島じゃアイスじゃ〜!!

海じゃ島じゃアイスじゃ〜!!


我が船を降りてまずしたことは

「とうちゃ〜く!! 右よし左よし久しぶりだぞ島〜!!」と叫ぶことだった。

理由そんなの簡単だ!!

島に降り立ったことを実感できるからだ!!!

すると女も叫び始めた

「とうとう……とうとう着いた〜!!」

我が女にそれじゃあ果樹園に行こう!! というと、女は『私この美術館に行ってみたいんだけど、ダメ?』

美術館か、我が初めて島に行った時にはなかったな

「よし、行ってみるか!!」

我と女は果樹園より先に美術館に向かっている。

我は景色の写真を撮りながら歩いてる。

我は先輩から『写真は見てれば撮った時の記録と撮っている時の思い出も一緒に蘇るから好きなんだ』と言われたことがあり……まあなんかそういうのいいなと……思ってしまったんだよ!!

魔界には写真自体がない。

だから思い出を残すとすれば絵に描くか文字に残すかしないといけなかった。

だが、鮮明に残すために絵を描くにしても文字に残すしても楽しんでいる最中に描いてもらう必要があったため結局ほとんどが脚色が加わり正しくない物になっている。

写真なら誰かが加工さえしなければ正しく残る

そして我は写真を撮りながら女と歩いていて気づいた

『道に迷った!!!』と。

女はいつも気の向くまま歩き地図を見ない、そして我は地図の見方が分からない。

そして誰かに道を聞いてすらいない

この時点で十二時を過ぎていることに我は焦っていると女が

「あそこのくず餅バーっていうの食べてみたいんだけど、どう?」

「朝からほとんど食べてないからな、いいんじゃないか?」

カランカラン

二分後

トテトテトテ

「いらっしゃいませ〜おばちゃんさっきご飯食べてて遅くなっちゃってごめんね」

「いや、いいって飯を食べるのは大切だろ。それでこのくず餅バーってのがある種類全部二つずつとこのドーナツが欲しいんだがいくらぐらいになりそうだ?」

「くず餅バーね味が五種あるから……ちょっと待ってね。…………千三百六十四円だね」

ピッピッピッ

「あら、税を入れてなくて違ったみたい……ごめんね。全部で千四百七十三円だったよ」

「いいって間違いぐらい誰にだってあるんだ気にするな……二千円でいいか?」

「は〜い、おつりは五百二十七円だね。それでこれからどこ行くんだい?」

「なあどこ行くんだ? 我たち迷っているだろ」

「どこ行こうか? 世界一狭い海峡っていうのがあるみたいだけど」

「それじゃあそこに行くか。世界一狭い海峡ってとこに行こうと思ってるんだ」

「ねえアンタ……さっきから誰と話してるの?」

「はっ? 誰って……そこに女がいるだろ」

「いないわよ、そんな人。ここには私とにいちゃんしかいないよ」

そんなことは……ないはずだ。我はこの女と……一緒に来た……はずだ。

我が焦っていると女が

「ねえ、もうそろそろ本当のこと教えてあげる。というか目を背けず受け入れて」

「なっ何を言っているのだ女!!」

「私はあなたを家で看病した……けど私はあなたが完治する前に"狩人"に殺された。あなたは私が『あなたが完治したら……いろんな場所に……二人で行ってくれる?』って言ったからあなたが行ってくれるって約束をした。あなたはその約束に囚われているの……いえ、実際には私に……本当は嬉しいのよ、私のことを好いてくれるのは……私だってあなたのこと好きだもの……でも私の幻覚まで見て、結局私はあなたを十年放置した。あなたは私が生きてるって思いたい……だって"狩人"になって私を殺したのはあなただから」

その瞬間全てを思い出した。

先代様の魔樹に込められた魔力に我の身体が反応して先代様の人間への残虐な殺意が我の身体を動かし女を殺したこと、そして我はそのことを受け入れたくなくて自らに『女は生きていて二人で恋人である』と催眠をかけた。

なぜ女と呼んでいるかは……名前を聞いていないからだ。

女も我も双方名前を知らない、だから"あなた""女"と呼んでいることを。

そして催眠が解けた時我の精神を正常に戻す術式を組み込んだことも。

「これで私の役目は終わった。あなたの中で私は生き続けてるから……ごめんねこれから島はあなた一人で楽しんで。じゃあまたね」

そういって女は消えた。

「女の分まで……楽しんでやるからな!! なあおばちゃん、くず餅バーここで食べていいか?」

「いいよ、でも扉は開けとくからね。お客さんが来た時分かんないから。そこの椅子を使ってね」

おばちゃんはそういって商品を置いていた机の商品を避けて食べるスペースを作ってくれた。

我はさっそく食べ、島を楽しむ!!

読んでいただきありがとうございます!!

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